TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024149119
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062809
出願日2023-04-07
発明の名称冷却パン生地を用いた、フランスパン用、ハード系パン用または食パン用のパン製造方法
出願人株式会社福盛ドゥ
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類A21D 6/00 20060101AFI20241010BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】焼成後のスライス面の気泡のきめ細かさ、ばらつきの少ない均一性、食感、風味を改善できる冷却パン生地の製造方法を提供する。
【解決手段】冷却パン生地の製造方法は、パン生地を所定の量に分割する分割工程で得られた分割パン生地を急速冷却手段で、分割パン生地の中心部温度が10℃以下になるまで急速冷却する急速冷却工程と、前記急速冷却工程で得られた冷却分割パン生地を、-6℃から5℃の温度範囲の冷凍・冷蔵手段で、冷却分割パン生地を保存する冷却分割パン生地保存工程とを含む。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
焼成前の冷却パン生地の製造方法であって、
パン生地を所定の量に分割する分割工程で得られた分割パン生地を、-30℃から-20℃の温度範囲で、分割パン生地の中心部温度が-5℃以上10℃以下になるまで急速冷却する急速冷却工程と、
前記急速冷却工程で得られた冷却分割パン生地を、-6℃から5℃の温度範囲で、冷却分割パン生地を保存する冷却分割パン生地保存工程と、
を含む、
冷却パン生地の製造方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
冷却パン生地を用いるパン製造方法であって、
請求項1に記載の冷却パン生地の製造方法で得られた冷却分割パン生地を、パン生地の中心部温度が所定温度になるまで温度制御する常温戻し工程と、
前記常温戻し工程で得られたパン生地を成型する成型工程と、
前記成型工程の後で、少なくとも3段階の温度および期間を設定してホイロ発酵を行う多段式ホイロ発酵工程、あるいはホイロ発酵工程と、
前記多段式ホイロ発酵工程あるいはホイロ発酵工程で得られたパン生地を、焼成する焼成工程と、
を含む、
冷却パン生地を用いるパン製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却パン生地の製造方法に用いられる、冷却パン生地組成物であって、
前処理種分の一種として、0.25~0.55質量%の酵母と、
前処理種分の一種として、0.15~0.45質量%のモルトと、
前処理種分の一種として、1~3質量%の35℃~42℃の水と、
本捏ね成分の一種として、小麦粉と、
本捏ね成分の一種として、食塩と、
本捏ね成分の一種として、製パン安定剤と、
本捏ね成分の一種として、水と、
を有する、
冷却パン生地組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却パン生地組成物、冷却パン生地の製造方法およびその冷却パン生地を用いるパン製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、長期保存に耐える製パン用冷凍生地の製造方法を開示している。この方法は、中種を作り、0℃から10℃で4-24時間発酵させた後、本捏配合物を加えて本捏する工程を有する。別の方法としては、中種を作り、0℃から10℃で4-24時間発酵させた後、本捏配合物を加えて本捏し、完全に凍結(例えば、-20℃)させた後、冷凍生地保護剤粉末(小麦粉、コーンフラワー、デンプン、グリセリン脂肪酸エステル、アスコルビン酸)をこの凍結生地に表面に付着させ、再度、冷凍保存する工程を有する。特許文献1では、イーストの冷凍耐性が弱い点、グルテン蛋白が凍結によって変性する点が課題であった。0℃より低温では発酵が十分に進まず、10℃より高温では発酵が進みすぎる点、4時間未満では発酵が十分に進まず、24時間を超えると発酵が進みすぎる点も記載されている。中種配合物をミキサーで混捏し、乾燥を防止した状態で10℃の冷蔵庫中で10時間発酵させる。中種に本ごね配合物を加え、十分グルテンがディベロップするまでミキシングし20℃の生地を作り、分割(分割重量230g)、丸めた後、生地温度が-20℃で凍結保存した。この生地を一旦室温で1時間解凍した後、30℃、80%のホイロで最後発酵後常法により焼成して白パンを製造した。12週間貯蔵後も焼成できた。
【0003】
特許文献2は、湯種生地と中種生地を別々に作成し、パン生地を本捏ね工程で作成するパン生地の製造方法である。
【0004】
特許文献3は、ストレート法でのもっちりとした弾力のある食感を有し、常温保存下あるいは冷蔵保存下における老化耐性を有する、中種法によるパン類を製造する方法である。製造方法は、小麦粉、生イースト又はインスタントドライイースト、並びに水分を含有する液体材料を含む材料を混捏し、中種生地を調製する混捏工程、及び前記中種生地を発酵させ、中種を調製する発酵工程を含む。水分の添加量(すなわち、加水量)が、小麦粉100質量部に対して45~54質量部であり、生イーストを配合する場合の添加量が、小麦粉100質量部に対して0.2~4.3質量部であり、インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、小麦粉100質量部に対して0.07~1.5質量部であり、中種の膨倍率が、120~300%である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平4-59859号公報
特許第6807187号
特許2022-50138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、従来において、焼き上がりのパンを完全に冷凍し、冷凍パンとして販売したり、解凍して販売することが行われている。本開示は、焼き上がりのパンを完全に冷凍する冷凍パンとは異な製法である。
しかしながら、従来の方法とは別の方法で、焼成後のスライス面の気泡のきめ細かさ、ばらつきの少ない均一性、食感、風味を改善することが要望されている。
また、中種法による冷凍保存期間よりも柔軟に、本捏ねして分割後からホイロ(最終発酵)完了までの(焼成する前段階まで)の期間をコントロールすることが要望されている。
【0007】
本開示は、焼成後のスライス面の気泡のきめ細かさ、ばらつきの少ない均一性、食感、風味を改善できる冷却パン生地あるいはパン生地組成物、冷却パン生地の製造方法およびその冷却パン生地を用いるパン製造方法を提供する。
また、本捏ねして分割後からホイロ(最終発酵)完了までの(焼成する前段階まで)の期間(例えば、12時間から72時間)をコントロールできる、冷却パン生地組成物、冷却パン生地の製造方法およびその冷却パン生地を用いるパン製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の冷却パン生地あるいはパン生地組成物は、例えば、フランスパンあるいはハード系パン、食パン、菓子パンなどに適用される。
第一実施例の冷却パン生地あるいはパン生地組成物は、
前処理種分の一種として、0.25~0.55質量%の酵母(例えば、パン酵母、イースト)と、
前処理種分の一種として、0.15~0.45質量%のモルト(発芽させた大麦)と、
前処理種分の一種として、1~3質量%の35℃~42℃の水と、
本捏ね成分の一種として、小麦粉と、
本捏ね成分の一種として、食塩と、
本捏ね成分の一種として、製パン安定剤と、
本捏ね成分の一種として、水と、
を有し、
全配合量が170質量%に対し、前記小麦粉が99~101質量%、前記前処理種分が2.4~3.0質量%、前記食塩が1.8~2.4質量%、前記製パン安定剤が0.07~0.13質量%、前記水が67.7~68.3質量%であってもよい。
「イースト」は、例えば、生イースト、ドライイースト、インスタントドライイースト、普通用イースト、冷凍用イーストなどが挙げられる。冷凍用イーストを使用することで、<5℃までイースト菌の働きを制限することができ(つまり、5℃未満で長期保存が可能となる)、普通用イーストを使用することで<0℃までイースト菌の動きを制限できる(つまり、0℃未満で保存が可能となる)。
「小麦粉」は、例えば、強力粉、準強力粉(リスドオル(日清製粉製))、中力粉、薄力粉などが挙げられる。
「製パン安定剤」は、例えば、乳化剤、ビタミンC、BBJ(ルサッフル製)などが挙げられる。
「水」は、例えば、純水、精製水、水道水、天然水、アルカリイオン水などが挙げられる。
【0009】
第二実施例の冷却パン生地あるいはパン生地組成物は、
前処理種分の一種として、1.0~1.5質量%の酵母と、
前処理種分の一種として、0.5~0.7質量%のモルトと、
前処理種分の一種として、5~7質量%の35℃~42℃の水と、
本捏ね成分の一種として、小麦粉と、
本捏ね成分の一種として、食塩と、
本捏ね成分の一種として、製パン安定剤と、
本捏ね成分の一種として、コーンフラワーと、
本捏ね成分の一種として、胚芽と、
本捏ね成分の一種として、水と、
を有し、
全配合量が175.5質量%に対し、前記小麦粉が99~101質量%に対し、前記前処理種分が7.6~8.0質量%、前記食塩が2.0~2.4質量%、前記製パン安定剤が0.15~0.25質量%、前記コーンフラワーが0.15~0.25質量%、前記胚芽が0.05~0.15質量%、前記水が64.0~66.0質量%であってもよい。
【0010】
第三実施例の冷却パン生地あるいはパン生地組成物は、
第一、第二実施例の組成物に、さらに、
糖(砂糖、上白糖)、甘味料(例えば、トレハロース)、液糖(糖分50%)、ベーカリークリーム、加糖練乳、果汁酵素、バターの内1種以上が配合されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

ヤマハ株式会社
菓子
4か月前
株式会社日本麺機
製麺機
1か月前
理研ビタミン株式会社
気泡安定剤
4か月前
不二製油株式会社
層状穀粉食品の製造方法
3か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキ類用品質改良剤
1か月前
株式会社飯田製作所
食品生地搬送装置
1か月前
株式会社ミヤビック
麺線整形丸め装置
5か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキ生地用気泡安定剤
3か月前
松谷化学工業株式会社
膨らみのよい揚げドーナツ
2か月前
不二製油株式会社
高加水バターケーキの製造方法
3か月前
ホシザキ株式会社
湿度調節庫
3か月前
不二製油株式会社
グルテンフリーパンの製造方法
3か月前
株式会社 不二商会
バウムクーヘン焼成機
4か月前
ホシザキ株式会社
スリップピール
6か月前
日清製粉株式会社
パン類の製造方法
5か月前
大阪瓦斯株式会社
パン類及びその製造方法
4か月前
日本製紙株式会社
ケーキおよびケーキの製造方法
1か月前
日清オイリオグループ株式会社
焼き菓子用水中油型乳化物
3か月前
株式会社New Innovations
食品製造装置
1か月前
株式会社ウエノフードテクノ
焼き菓子用品質改良剤
3か月前
三菱商事ライフサイエンス株式会社
冷凍生地パンの加速試験方法
3か月前
株式会社ミヤビック
麺線整形二つ折り装置及び二つ折り方法
4か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
山崎製パン株式会社
蒸しパンの製造方法
1か月前
日油株式会社
製パン用改質剤
1か月前
不二製油株式会社
クランチー性を有するスナック様食品の製造方法
5か月前
株式会社豊製作所
麺皮片の製造装置
4か月前
株式会社ADEKA
焼菓子の製造方法
6か月前
株式会社大和製作所
麺製造装置
3か月前
松谷化学工業株式会社
アメリカンドッグ用ミックス粉及びバッター生地
5か月前
府金製粉株式会社
パンの製造方法
3か月前
株式会社 山本忠信商店
パン類の製造方法
6か月前
株式会社コバード
食品成形装置及び方法
1か月前
昭和産業株式会社
湯種の製造方法、及び湯種を用いる食品の製造方法
6か月前
続きを見る