TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025020875
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-13
出願番号
2023124500
出願日
2023-07-31
発明の名称
製菓用改質剤
出願人
日油株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
A21D
2/14 20060101AFI20250205BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】本発明の課題は、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類を安定して製造することができる製菓用改質剤を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、ルテインを含有することを特徴とする、製菓用改質剤を提供する。また、上記課題を解決するために、グルテン、及び前記製菓用改質剤を含み、ルテインの含有量が、前記グルテン1000000質量部に対して0.2~20質量部であることを特徴とする、製菓用穀粉生地を提供する。本発明の製菓用改質剤によれば、グルテンを含有する穀粉生地に配合することにより、ルテインがグルテンを改質する。これにより、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類を安定して製造できる製菓用改質剤を提供することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ルテインを含有することを特徴とする、製菓用改質剤。
続きを表示(約 100 文字)
【請求項2】
グルテン、及び、請求項1に記載の製菓用改質剤を含み、
ルテインの含有量が、前記グルテン1000000質量部に対して0.2~20質量部であることを特徴とする、製菓用穀粉生地。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、しっとり感と口溶けが良く、更にボリュームが向上したケーキ類を安定して製造することができる製菓用改質剤に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
泡立てた卵と穀粉を加え混ぜ、加熱して製造されるケーキ類としては、スポンジケーキやスナックケーキ、バターケーキ、シフォンケーキ、ロールケーキ等が挙げられ、しっとり感と口溶けが良く、さらにボリュームが向上したものが好まれる。しっとりとしたケーキ類を製造する場合、焼成温度を低めに設定し、ケーキ類内部の水分を保持させる方法がとられるが、ケーキ類のボリュームが低下し、さらにねちゃついた食感となり口溶けが悪くなる。一方、焼成温度を高くすることでボリュームを向上し、口溶けを向上させることはできるが、しっとりさが低下しぱさついた食感となってしまう。また、泡立てた卵と穀粉を加え混ぜる際、攪拌が不足すると穀粉が均一に分散せず、穀粉の塊ができることで商品価値のないケーキ類となるが、一方で過剰に攪拌すると穀粉生地中に含まれるグルテン内に共有結合が多く形成され、穀粉生地の粘度が高くなり、ボリュームが低下し、ねちゃついた食感となり口溶けが悪くなる。最適な攪拌条件は原料の水分量や鮮度、室温等で変化するため作業員の技術力によりケーキ類の品質が左右されてしまう。
したがって、しっとり感と口溶けが良く、更にボリュームが向上したケーキ類を安定して製造することが望まれている。
ケーキ類にしっとり感を付与する方法として、特定の油脂に生クリームを含有する練り込み用油中水型乳化組成物が提案されている(特許文献1)。
口溶けが良好でボリュームの向上したバターケーキを得る方法として、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼおよびホスホリパーゼを含有するバターケーキ用油脂組成物が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-136973号公報
特開2022-152863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の方法では、しっとりとした食感のケーキ類は得られるが、口溶け向上やボリューム向上効果は十分ではなく満足いくものではない。また特許文献2では口溶けは向上するが、しっとり感を向上させる効果はない。
したがって、本発明の課題は、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類を安定して製造することができる製菓用改質剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、カロチノイドであるルテインがグルテンを含有する穀粉生地においてグルテンを改質し、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類を安定して製造できることを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は下記[1]~[2]である。
[1]ルテインを含有することを特徴とする、製菓用改質剤。
[2]グルテン、及び、[1]記載の製菓用改質剤を含み、
ルテインの含有量が、前記グルテン1000000質量部に対して0.2~20質量部であることを特徴とする、製菓用穀粉生地。
【発明の効果】
【0007】
本発明の製菓用改質剤によれば、グルテンを含有する穀粉生地に配合することにより、ルテインがグルテンを改質する。これにより、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類を安定して製造できる製菓用改質剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明において製菓とは、全卵もしくは卵白と穀粉を含有する生地比重0.25~0.9g/mlの穀粉生地を焼成したケーキ類を製造することを意味し、製菓用とはケーキ類製造時に配合する原料を意味する。
本発明の製菓用改質剤は、ルテインを含有することを特徴とし、グルテンを含有する製菓用穀粉生地に配合することにより、ルテインがグルテンを改質し、しっとり感と口溶けが良く、ボリュームが向上したケーキ類が安定して製造できる。
以下、本発明の製菓用改質剤について詳細に説明する。
【0009】
[製菓用改質剤]
本発明の製菓用改質剤は、ルテインを含有することを特徴として、製菓用原料として用いるものである。
ルテインはカロチノイド系色素の1種類であり、生体内で網膜の黄斑部に局在することで、目に進入するエネルギーの高い光を吸収し、光によって生じる活性酸素を除去することで光に対する目の保護に有益な成分として知られている。本発明における製菓用改質剤は、フリー体のルテイン又はエステル体のルテインのうち少なくとも1種を含むものである。ルテインは、グルテンを含有する製菓用穀粉生地に配合し、混合することで、グルテンにルテインが結合し、油溶性のルテインが結合することでグルテンの保水性を向上させることでケーキ類のしっとり感を向上させるとともに、グルテン内の共有結合形成を阻害し、ケーキ類の口溶けとボリュームを向上させる。また穀粉を均一に分散させるため過剰に攪拌してもルテインのグルテン内の共有結合形成阻害効果により製菓用穀粉生地の粘度が高くなりにくく、口溶けやボリュームに悪影響が出ないため、作業員の技術力に左右されず一定品質のケーキ類を安定して製造することができる。色素であるルテインに、このようなケーキ類における効果があることはこれまで知られておらず、本発明は従来技術からは想定できない新たな効果を見出したものである。
【0010】
ルテインは、ケール、パセリ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、レタス、かぼちゃの皮などの植物由来、あるいは鶏卵などの動物由来のものいずれも使用することができるが、ルテイン含有量、風味の観点より植物由来のものが好ましく用いられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日油株式会社
毛髪化粧料
1か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
16日前
日油株式会社
日焼け止め化粧料
今日
日油株式会社
毛髪洗浄剤組成物
今日
日油株式会社
水中油型乳化化粧料
2か月前
日油株式会社
水中油型乳化化粧料
1か月前
日油株式会社
温度応答性表面改質剤
2か月前
日油株式会社
油脂配合物及び生鮮魚肉加工食品
2か月前
日油株式会社
熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成形体
1か月前
学校法人千葉工業大学
固体ロケット推進薬
2か月前
国立大学法人神戸大学
細胞用の凍結保護剤
3か月前
日油株式会社
架橋剤組成物、ゴム組成物、及びゴム成形品
18日前
学校法人千葉工業大学
ハイブリッドロケット
2か月前
日油株式会社
重合開始剤組成物、重合性組成物、および硬化物
18日前
日油株式会社
ポリオキシアルキレン化合物及び表面張力調整剤
今日
日油株式会社
オイルゲル化剤、およびこれを用いたオイルゲル
24日前
日油株式会社
樹脂用摺動性向上剤およびこれを用いた樹脂組成物
24日前
日油株式会社
酸変性ポリオレフィン、分散剤、及び封止剤用組成物
3か月前
日油株式会社
リン酸基含有(メタ)アクリレートを含むモノマー組成物
1か月前
日油株式会社
オルガノアシロキシシラン化合物を含む疎水性表面処理剤
2か月前
日油株式会社
ワックス用滑り性向上剤及びこれを含有するワックス組成物
1か月前
学校法人同志社
細胞培養用の足場基材および細胞培養用の足場
2か月前
信越化学工業株式会社
ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン
2か月前
日油株式会社
シュードモナスシリンガエ抑制組成物及び該組成物を含む皮膚消毒剤
1か月前
日油株式会社
蛋白質吸着抑制剤、蛋白質吸着抑制剤からなる被覆層を表面に備える基材、磁性粒子および蛋白質吸着抑制方法
16日前
日油株式会社
ケタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体、その製造方法およびケタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体
2か月前
日油株式会社
アミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン誘導体、その製造方法およびアミノ基を含むアセタール型リリーサブルポリオキシエチレン結合体
2か月前
株式会社ファンケル
水性化粧料
1か月前
株式会社日本麺機
製麺機
7か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキの製造方法
4か月前
学校法人甲子園学院
カヌレの製造法
1か月前
株式会社飯田製作所
食品生地搬送装置
7か月前
エムケー精工株式会社
羽根および食品調整装置
5か月前
個人
クッキーの製造方法
5か月前
日清食品ホールディングス株式会社
麺帯カット装置
3か月前
三鈴工機株式会社
トロエレベータ
6か月前
続きを見る
他の特許を見る