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公開番号2025012955
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116171
出願日2023-07-14
発明の名称冷却パン生地を用いたパンの製造システム
出願人株式会社福盛ドゥ,株式会社シービーマシンシステム
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類A21C 13/00 20060101AFI20250117BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】焼成後のスライス面の気泡のきめ細かさ、ばらつきの少ない均一性、食感、風味を改善できる、冷却パン生地を用いるパンの製造システムを提供する。
【解決手段】冷却パン生地を用いるパンの製造システムは、分割パン生地を、-35℃から-25℃の温度範囲の任意の温度で、分割パン生地の中心部の温度が-5℃以上10℃以下になるまで急速冷却する急速冷却工程に使用される急速冷却装置と、冷却分割パン生地を、-6℃から5℃の温度範囲で、冷却分割パン生地を所定期間保存する冷却分割パン生地保存工程に使用される冷凍・冷蔵保存装置と、保存した後の前記冷却分割パン生地をパン生地の中心部温度が8℃~10℃になるまで温度制御し、次いでパン生地を成型した後で、少なくとも3段階の温度および期間を設定してホイロ発酵を行う多段式ホイロ発酵装置と、多段式ホイロ発酵装置で発酵されたパン生地を焼成する焼成装置を備える。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
冷却パン生地を用いるパンの製造システムであって、
本捏ね工程で得られた生地あるいは本捏ね工程後で一次発酵工程後の生地を所定の量に分割する分割工程で得られた分割パン生地を、-35℃から-25℃の温度範囲の任意の温度で、分割パン生地の中心部の温度が-5℃以上10℃以下になるまで急速冷却する急速冷却工程に使用される急速冷却装置を1台あるいは2台以上と、
前記急速冷却工程で得られた冷却分割パン生地を、-6℃から5℃の温度範囲で、冷却分割パン生地を所定期間保存する冷却分割パン生地保存工程に使用される冷凍・冷蔵保存装置を1台あるいは2台以上と、
前記保存した後の前記冷却分割パン生地をパン生地の中心部温度が8℃~10℃になるまで温度制御し、次いでパン生地を成型した後で、少なくとも3段階の温度および期間を設定してホイロ発酵を行う多段式ホイロ発酵装置を1台あるいは2台以上と、
前記多段式ホイロ発酵装置で発酵されたパン生地を焼成する焼成装置を1台あるいは2台以上と、
を備え、
前記急速冷却装置と前記冷凍・冷蔵保存装置は、同じ機能を有し、および/または、
前記冷凍・冷蔵保存装置と前記多段式ホイロ発酵装置は、同じ機能を有する、
ことを特徴とする、パンの製造システム。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
多段式ホイロ発酵装置は、前記成型した後のパンを常温状態から-2℃以上5℃以下の範囲に低下させる第一段階と、その温度を超える段階的な温度におけるホイロ発酵を行う、請求項1に記載のパンの製造システム。
【請求項3】
フランスパン、ハード系パンあるいは食パン用に使用される、
請求項1に記載のパンの製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却パン生地を用いたパンの製造システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、長期保存に耐える製パン用冷凍生地の製造方法を開示している。この方法は、中種を作り、0℃から10℃で4-24時間発酵させた後、本捏配合物を加えて本捏する工程を有する。別の方法としては、中種を作り、0℃から10℃で4-24時間発酵させた後、本捏配合物を加えて本捏し、完全に凍結(例えば、-20℃)させた後、冷凍生地保護剤粉末(小麦粉、コーンフラワー、デンプン、グリセリン脂肪酸エステル、アスコルビン酸)をこの凍結生地に表面に付着させ、再度、冷凍保存する工程を有する。特許文献1では、イーストの冷凍耐性が弱い点、グルテン蛋白が凍結によって変性する点が課題であった。0℃より低温では発酵が十分に進まず、10℃より高温では発酵が進みすぎる点、4時間未満では発酵が十分に進まず、24時間を超えると発酵が進みすぎる点も記載されている。中種配合物をミキサーで混捏し、乾燥を防止した状態で10℃の冷蔵庫中で10時間発酵させる。中種に本ごね配合物を加え、十分グルテンがディベロップするまでミキシングし20℃の生地を作り、分割(分割重量230g)、丸めた後、生地温度が-20℃で凍結保存した。この生地を一旦室温で1時間解凍した後、30℃、80%のホイロで最後発酵後常法により焼成して白パンを製造した。12週間貯蔵後も焼成できた。
【0003】
特許文献2は、湯種生地と中種生地を別々に作成し、パン生地を本捏ね工程で作成するパン生地の製造方法である。
【0004】
特許文献3は、ストレート法でのもっちりとした弾力のある食感を有し、常温保存下あるいは冷蔵保存下における老化耐性を有する、中種法によるパン類を製造する方法である。製造方法は、小麦粉、生イースト又はインスタントドライイースト、並びに水分を含有する液体材料を含む材料を混捏し、中種生地を調製する混捏工程、及び前記中種生地を発酵させ、中種を調製する発酵工程を含む。水分の添加量(すなわち、加水量)が、小麦粉100質量部に対して45~54質量部であり、生イーストを配合する場合の添加量が、小麦粉100質量部に対して0.2~4.3質量部であり、インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、小麦粉100質量部に対して0.07~1.5質量部であり、中種の膨倍率が、120~300%である。
【0005】
特許文献4は、焼成する前のパンやドーナツなどの生地を、保管し、発酵させるためのドウコンディショナーを開示している。
【0006】
特許文献5は、食品の冷凍ムラを抑制することが可能な食品冷凍装置を開示している。
【0007】
特許文献6は、解凍時間の短縮で必要なときに必要な量を解凍し、解凍ロスを解消する冷凍及び解凍機を開示している。
【0008】
特許文献7は、クロワッサン、デニッシュ、バターロールなどの小サイズのパンの製造方法であって、小麦粉、砂糖、食塩、油脂、イースト、生地改良剤、水を含むパン原料をミキシングした生地を分割し、-20℃の冷凍庫で120分冷却(生地中心温度0℃)し、生地を3つ折り2回した後、-5℃で一夜冷却後、更に3つ折りに1回すること、その後、成型、冷蔵、ホイロ及び焼成を行うこと(実施例1、2及び比較例1)が記載されている。
【0009】
特許文献8は、分割または成形後のパン生地を15~28℃の温度で10~40分間休ませてから冷蔵または冷凍することを特徴とする冷蔵または冷凍パン生地の製造方法を開示する。特許文献8の実施例3では、バターロールについて、冷蔵後に成型し、次いでホイロ発酵(35℃、50分)後に焼成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開平4-59859号公報
特許第6807187号
特開2022-50138号公報
特開2022-83783号公報
特開2022-154085号公報
特開2022-80810号公報
特開平2-163031号公報
特開平6-205636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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