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公開番号2024176831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095653
出願日2023-06-09
発明の名称製麺機
出願人株式会社日本麺機
代理人個人
主分類A21C 11/16 20060101AFI20241212BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】従来の押し出し型の製麺機の基本構成を採用しながら、グルテンを含まない米粉の特性を考慮して、これを原料として製麺できるようにした製麺機を提供する。
【解決手段】米粉と水を混合した混合材料を円筒状のケーシング7の投入口7aから投入しケーシング7内をスクリュー5によって混錬しながら圧送する際に、ケーシング7の両端部を除いた中央部全体の外周空間を包囲するようにして熱媒槽11を設けるとともに、当該熱媒槽11内部に熱媒を導入し、槽内部の雰囲気温度をシーフ型ヒータ13により加熱して槽内に設置されたケーシング7を所定温度下におき、ケーシング7内をスクリュー5により混錬しながら圧送されていく混合材料を、ケーシング内を通過している間、この所定温度下で蒸らすようにする。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
上部より原料粉と水と添加物とを混合した混合材料を投入する投入口が後部側に設けられ、後端開口部より回転自在に軸支されたスクリューを挿入でき、先端開口部には所定形状の通孔を有するダイスを取り付けることができるように形成された円筒状のケーシングと、前記スクリューの回動軸を回転駆動する駆動手段とを備えてなり、
前記ケーシングの投入口から投入される混合材料を、ケーシング後端開口部よりケーシング内に挿入されたスクリューを前記駆動手段により回転駆動して混錬しながら先端開口部側へ圧送し、先端開口部に取り付けた押し出しノズルのスリット孔より押し出して原料麺を得るようにした製麺機において、
前記円筒状のケーシング両端部を除いた中央部全体の外周空間を包囲する熱媒槽を設けるとともに、当該熱媒槽内部の雰囲気温度を、熱媒によって所定温度になるように加温する加熱手段と当該加熱手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする製麺機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、小麦粉に代わり、米粉を原料として、そば、うどん、スパゲッティ等の麺類を製造するのに適した押し出し型の製麺機に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、押し出し型の製麺機としては、原料の小麦粉に加水して混合した麺生地を、筒状のケーシング内に回転自在に設けられたスクリューに対してケーシング投入口のホッパから投入し、スクリューの回転によってケーシング先端の吐出口へ混練しながら圧送し、充分に混錬され粘りが出てきた状態の麺生地を吐出口に設置されたダイスの通孔から押し出して麺を製造するものが使用されている。
【0003】
この種の製麺機により、うどんやそば、パスタ等を製麺するには、小麦粉を原料とするうどん粉やそば粉に適量の水を加えて、上記した手順で製麺を行うと、スクリューの回転により混錬する際に、相当な圧力を加えることになり、この圧力が上がりすぎることで原料の温度があがり、原料の澱粉質を糊化させるという問題や、原料に加わる圧力の反力によってスクリューを回転するモータの軸とスクリューの軸の結合部で破損が生じるという問題も生じていた。そこで、これらの問題を解決するための製麺機が提案されている(特許文献1)。
【0004】
この特許文献1に記載の製麺機は、モータとスクリューとが嵌合して結合する結合部の構成において、スクリューの螺旋と逆向きの一本につながった螺旋状の溝を形成することで、圧力が高すぎた場合に、この溝を通って原料を逃がすようにして、圧力の上がりすぎを防止している。しかしながら、この溝内に逃がして残留した麺生地が固化すると、これを取り除くのが容易ではなく、放置すると食品衛生上の懸念も生じるため、麺生地が残留しないようにし、作業後の清掃も容易に行えるようにした製麺機も提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3205735号公報
特許第5839199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
小麦粉を原料とする麺生地を製麺する機械は、外食チェーンの市場拡大や冷凍麺の需要が急速に伸びており、益々その麺設備としての設置台数も増えていることから、上記したように、麺生地の風味や食感を損なわないようにして高品質麺の大量生産を実施するために、種々の改良が加えられた製麺機が提案されている。
【0007】
小麦粉は、上記した麺類以外にもパンなど、日常的に常食されている食品の原料として広く使用され、その消費量は食事の西洋化に伴って増大してきたものである。しかしながら、近年では、小麦粉に含まれるグルテンが、所謂、自己免疫疾患となるセリアック病を招来するとの認知度が高まり、実際に日本でも増加傾向にあると警鐘されている。このため、最近では、グルテンを含まない米粉食品が見直されつつある。
【0008】
米粉は、うるち米やもち米を製粉したものであり、従来からも団子、餅、煎餅などの原料とされ、最近は、上記した見直しから米粉パンなどが好んで食されるようになっており、また、米自体の消費が落ち込む中、農業の6次産業化の推進においても米の生産についての見直しも図られている。かかる状況下において、小麦粉の使用料が多い麺類の代替原料として米粉の需要が増加すればという期待が高まってきている。
【0009】
しかしながら、従来から提案されている上記の製麺機は、あくまで小麦粉を原料とするものであり、例えば、グルテンを含んでいない米粉を原料とする場合には製麺することができなかった。つまり、グルテンを含んでいる小麦粉は、グルテンがつなぎになって、そのまま麺になるため、スクリューで混練しながら圧送する押し出し製麺が可能であった。このように、従来の製麺機は、あくまで小麦粉を原料とするものとして構成されており、つなぎとして機能するグルテンを含まない米粉を原料とする場合には製麺できないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、従来の押し出し型の製麺機の基本構成を採用しながら、グルテンを含まない米粉の特性を考慮して、これを原料として製麺できるようにした製麺機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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