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公開番号2025009226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023112085
出願日2023-07-07
発明の名称白いドーナツ及び製造方法
出願人株式会社ニップン
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A21D 10/00 20060101AFI20250110BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】本発明は、生地の作業性が良好であり、白くて外観が良好な小麦アレルギーフリーないしは小麦低アレルゲンドーナツを製造するために用いるドーナツ用澱粉性原料組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】澱粉性原料として馬鈴薯澱粉、エーテル化澱粉、α化澱粉及び任意に穀粉を特定の配合割合で使用することにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
馬鈴薯澱粉(ただし、エーテル化馬鈴薯澱粉及びα化馬鈴薯澱粉を除く)、エーテル化澱粉、及び任意に穀粉からなる主原料と、
α化澱粉(ただし、エーテル化α化澱粉を除く)と
からなり、下記条件1~3を満たす、ドーナツ用澱粉性原料組成物。
条件1:馬鈴薯澱粉の量が、主原料の合計質量に対して8~55質量%
条件2:穀粉の量が、主原料の合計質量に対して0~17質量%
条件3:α化澱粉の量が、主原料100質量部に対して2~27質量部
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
馬鈴薯澱粉が、未変性馬鈴薯澱粉、アセチル化馬鈴薯澱粉、リン酸架橋馬鈴薯澱粉、酸処理馬鈴薯澱粉及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物。
【請求項3】
穀粉が小麦粉を含む、請求項1に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物と、糖類と、油脂とを含み、下記条件4および5を満たす、ドーナツ用ミックス粉。
条件4:糖類の量が、ドーナツ用澱粉性原料組成物100質量部に対して5.5~47質量部
条件5:油脂の量が、ドーナツ用澱粉性原料組成物100質量部に対して5.5~32質量部
【請求項5】
糖類がショ糖を含む、請求項4に記載のドーナツ用ミックス粉。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のドーナツ用ミックス粉と水性液体原料とを含む、ドーナツ用生地。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物、または請求項4もしくは請求項5に記載のドーナツ用ミックス粉を使用する、ドーナツの製造方法。
【請求項8】
請求項6に記載のドーナツ用生地を加熱する工程を含む、ドーナツの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、白いドーナツ及びその製造方法、ドーナツの製造に用いるためのドーナツ用澱粉性原料に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ドーナツは、ふんわりとしたソフトな食感で、口どけの良いベーカリー食品であり、多様なデコレーションを施されたベーカリー食品の一つとして市場に広く流通している。小麦粉や卵等の蛋白質性原料は、ドーナツの製造に用いられる主要な原料であり、ドーナツ生地の作業性や製品の外観に重要な役割を果たしている。しかしながら、このような小麦粉や卵等の蛋白質性原料は、アレルゲン性を示す物質として広く知られているものであり、アレルギー患者にとっては摂食を避けざるをえない現状にある。
【0003】
このような問題に対して、特許文献1には、澱粉損傷度が10%以上である米粉を含有することを特徴とする洋菓子用米粉組成物が開示されており、また、特許文献2には、0.05N酢酸水溶液に可溶性の蛋白質の含有量が熱処理米粉1g当たり5~35mgである熱処理米粉を含有することを特徴とする菓子類または粉物類の製造用の熱処理米粉組成物が開示されており、小麦アレルギーの人でも安心して食することのできる、外観および食感に優れるドーナツを含む洋菓子類を製造することができることが記載されている。しかしながら、米粉を使用したドーナツはボリュームが不足し、外観が良くないという問題があった。
【0004】
一方で、ドーナツを製造するにはフライする工程が欠かせないが、このフライ工程ではドーナツ生地が高温のフライ油に曝され、小麦粉や卵等の蛋白質性原料が褐変して揚げ色がつきやすく、外観がきつね色からこげ茶色のドーナツになりがちである。米粉を使用したドーナツの場合にも同様に揚げ色がつきやすい。このような揚げ色がつくと、食用色素による発色がくすみがちになるのが現状である。カラフルなドーナツを得るためには、チョコレート等の油脂ベースの食材を被覆材やトッピング材として用いることが一般的である。ドーナツ生地に食用色素を適用して発色のよいカラフルなドーナツを得るためには、クッキングシートに生地を乗せたまま揚げ時間を調節しながら低めの油温で揚げる等の手間を加える必要があることが知られている。
【0005】
特許文献3には、加工澱粉および/または馬鈴薯澱粉を50~99重量%、油脂類を1~10重量%配合した原料に水を加えて混合し液状生地を作製後、焼成することを特徴とする鯛焼き類菓子の製造方法が開示されており、生地を焼成することのみにより、もちもちした食感を有し、同時に、焼き色が付き難く白い色を有する鯛焼き類菓子を製造できることが記載されているが、ドーナツについては何ら記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-233143号公報
特開2014-18136号公報
特開2004-321182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、生地の作業性が良好であり、白くて外観が良好な小麦アレルギーフリーないしは小麦低アレルゲンドーナツを製造するために用いるドーナツ用澱粉性原料組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、澱粉性原料として馬鈴薯澱粉、エーテル化澱粉、α化澱粉及び任意に穀粉を特定の配合割合で使用することで、生地の作業性が良好で、白くて外観が良いドーナツを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
〔1〕馬鈴薯澱粉(ただし、エーテル化馬鈴薯澱粉及びα化馬鈴薯澱粉を除く)、エーテル化澱粉、及び任意に穀粉からなる主原料と、
α化澱粉(ただし、エーテル化α化澱粉を除く)と
からなり、下記条件1~3を満たす、ドーナツ用澱粉性原料組成物。
条件1:馬鈴薯澱粉の量が、主原料の合計質量に対して8~55質量%
条件2:穀粉の量が、主原料の合計質量に対して0~17質量%
条件3:α化澱粉の量が、主原料100質量部に対して2~27質量部
〔2〕馬鈴薯澱粉が、未変性馬鈴薯澱粉、アセチル化馬鈴薯澱粉、リン酸架橋馬鈴薯澱粉、酸処理馬鈴薯澱粉及びこれらの組合せからなる群から選択される、〔1〕に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物。
〔3〕穀粉が小麦粉を含む、〔1〕または〔2〕に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物。
〔4〕〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物と、糖類と、油脂とを含み、下記条件4および5を満たす、ドーナツ用ミックス粉。
条件4:糖類の量が、ドーナツ用澱粉性原料組成物100質量部に対して5.5~47質量部
条件5:油脂の量が、ドーナツ用澱粉性原料組成物100質量部に対して5.5~32質量部
〔5〕糖類がショ糖を含む、〔4〕に記載のドーナツ用ミックス粉。
〔6〕〔4〕または〔5〕に記載のドーナツ用ミックス粉と水性液体原料とを含む、ドーナツ用生地。
〔7〕〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載のドーナツ用澱粉性原料組成物、または〔4〕もしくは〔5〕に記載のドーナツ用ミックス粉を使用する、ドーナツの製造方法。
〔8〕〔6〕に記載のドーナツ用生地を加熱する工程を含む、ドーナツの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、小麦粉や卵原料等のアレルゲン性原料を用いなくとも、生地の作業性が良好で、外観が良いドーナツを製造することができる。更には、揚げ色がつき難く、食用着色料を使用しない場合には白い、食用着色料を使用する場合にはカラフルなドーナツを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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