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公開番号
2025150543
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051465
出願日
2024-03-27
発明の名称
焼成後冷凍複合ベーカリー食品
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A21D
2/08 20060101AFI20251002BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】焼成前は成形に適した物性を備え、焼成後に冷凍工程を経ても解凍後にはソフトな食感を維持し、ブルームの発生が抑制されたチョコレート類、及びこれを用いた焼成後冷凍複合ベーカリー食品を提供すること。
【解決手段】トリグリセリド組成が下記(a)~(d)すべての条件を満たす油脂組成物を20~60重量%含有し、且つ、ソルビタン飽和脂肪酸エステル及び/又はHLB4以下のショ糖脂肪酸エステルを 0.3重量%以上含有するチョコレート類を、ベーカリー生地と組み合わせて焼成、冷凍する。これにより解凍後も品質良好な焼成後冷凍複合ベーカリー食品が得られる。
(a)POP含量が18重量%以上、(b)POP/(PStP+PStSt+StOSt+StStSt)が1.0以上3.8以下、(c)POP/POOが2.5以上、 (d)POP/(StOSt+StStSt)が1.0以上4.0以下
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記A及びBの条件を満たすチョコレート類と、ベーカリー部とを組み合わせてなる、焼成後冷凍複合ベーカリー食品。
A:トリグリセリド組成が下記(a)~(d)すべての条件を満たす油脂組成物を、20~60重量%含有する
(a)POP含量が18重量%以上である
(b)POP/(PStP+PStSt+StOSt+StStSt)が1.0以上3.8以下である
(c)POP/POOが2.5以上である
(d)POP/(StOSt+StStSt)が1.0以上4.0以下である
B:ソルビタン飽和脂肪酸エステル、及び/又はHLB4以下のショ糖脂肪酸エステルを0.3重量%以上含有する
なお、P:パルミチン酸、O:オレイン酸、St:ステアリン酸をそれぞれ示し
PStP:1、3位がP、2位がStのトリグリセリド、
PStSt:1位または3位がP、2、3位または1、2位がStのトリグリセリド、
StOSt:1、3位がSt、2位がOのトリグリセリド、
StStSt:1、2、3位がStのトリグリセリド、
POO:1位または3位がP、2、3位または1、2位がOのトリグリセリド、
POP:1、3位がP、2位がOのトリグリセリド、をそれぞれ示す。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
下記A及びBの条件を満たす、焼成後冷凍複合ベーカリー食品用チョコレート類。
A:トリグリセリド組成が下記(a)~(d)すべての条件を満たす油脂組成物を、20~60重量%含有する
(a)POP含量が18重量%以上である
(b)POP/(PStP+PStSt+StOSt+StStSt)が1.0以上3.8以下である
(c)POP/POOが2.5以上である
(d)POP/(StOSt+StStSt)が1.0以上4.0以下である
B:ソルビタン飽和脂肪酸エステル、及び/又はHLB4以下のショ糖脂肪酸エステルを0.3重量%以上含有する
【請求項3】
下記(1)~(3)の工程を含む、焼成後冷凍複合ベーカリー食品の製造方法。
(1)請求項2に記載のチョコレート類をベーカリー生地と組み合わせ、複合ベーカリー生地を製造する工程
(2) (1)により得られた複合ベーカリー生地を焼成し、複合ベーカリー食品を得る工程
(3) (2)により得られた複合ベーカリー食品を冷凍する工程
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は焼成後冷凍複合ベーカリー食品、及びこれに用いるチョコレート類に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
食品の品質を長持ちさせフードロスを抑制し、また多様化する食生活への対応として、冷蔵や冷凍で流通、販売されるパン類が増加している。
菓子パン類に用いられる代表的な素材としてチョコレート類が挙げられる。通常、パン生地と同時に焼成され、そのまま室温で放冷して流通、提供されるチョコレート類は、固化がゆっくり進行するため、喫食時にも軟らかい食感を有している場合が多い。
一方、冷凍パンにチョコレート類が用いられる場合、焼成後の冷凍工程においてチョコレート類の固化が急速に進行するため、結晶成長が優位に進行し、その結果著しく硬い食感となってしまうという問題が起こりやすい。
【0003】
低融点の油脂を使用することでチョコレート類の食感を軟らかくすることができるが、これは常温で可塑性を持つ、いわゆるソフトチョコレートである場合が多い(特許文献1)。ソフトチョコレートは固まりにくく、パン類との組み合わせとしての用途も制限される。
【0004】
ベーカリー生地と組み合わせた、複合菓子に適した成形チョコレート類としては、例えば特許文献2の技術が開示されている。
【0005】
チョコレート類の中でも、ココアバターやテンパリングタイプのハードバターを一定量以上含有するものは風味食感が良好であり、特に好まれる。これらはテンパリング工程により油脂結晶を安定化させるが、この作業工程を行わない、又は正しい条件で行えなかった場合はブルーム(ファットブルーム)が発生し、表面が白化して外観を損ね、食感も劣る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-46761号公報
特開2015-136335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
焼成後冷凍複合ベーカリー食品に使用されるチョコレート類は、焼成加熱により融解した後そのまま固化し、且つ保存期間も比較的長いため、ブルーム発生のリスクが顕著に高くなる。特にチョコレート類が外観から見える形態、例えばベーカリー生地表面に載せて焼成される場合、ブルームの発生はその商品価値を著しく損ねてしまうため、この対策が重要になる。
本発明は、焼成前は成形に適した物性を備え、焼成後に冷凍工程を経ても解凍後にはソフトな食感を維持し、ブルームの発生が抑制されたチョコレート類、及びこれを用いた品質良好な焼成後冷凍複合ベーカリー食品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
特許文献1はソフトチョコレートの技術であり、焼成後冷凍複合ベーカリー食品用のチョコレート類を設計するうえでの参考とはならなかった。
特許文献2は特定配合およびトリグリセリド組成の油脂組成物による技術であるが、焼成後に冷凍工程を経る場合の効果の有無については開示も示唆もされていない。
【0009】
本発明者らは本課題に関し鋭意検討を行い、チョコレート類に配合する油脂組成物が特定条件を満たすことで解決可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち本発明は
1.下記A及びBの条件を満たすチョコレート類と、ベーカリー部とを組み合わせてなる、焼成後冷凍複合ベーカリー食品。
A:トリグリセリド組成が下記(a)~(d)すべての条件を満たす油脂組成物を、20~60重量%含有する
(a)POP含量が18重量%以上である
(b)POP/(PStP+PStSt+StOSt+StStSt)が1.0以上3.8以下である
(c)POP/POOが2.5以上である
(d)POP/(StOSt+StStSt)が1.0以上4.0以下である
B:ソルビタン飽和脂肪酸エステル、及び/又はHLB4以下のショ糖脂肪酸エステルを0.3重量%以上含有する
2.下記A及びBの条件を満たす、焼成後冷凍複合ベーカリー食品用チョコレート類。
A:トリグリセリド組成が下記(a)~(d)すべての条件を満たす油脂組成物を、20~60重量%含有する
(a)POP含量が18重量%以上である
(b)POP/(PStP+PStSt+StOSt+StStSt)が1.0以上3.8以下である
(c)POP/POOが2.5以上である
(d)POP/(StOSt+StStSt)が1.0以上4.0以下である
B:ソルビタン飽和脂肪酸エステル、及び/又はHLB4以下のショ糖脂肪酸エステルを0.3重量%以上含有する
3.下記(1)~(3)の工程を含む、焼成後冷凍複合ベーカリー食品の製造方法。
(1)2.に記載のチョコレート類をベーカリー生地と組み合わせ、複合ベーカリー生地を製造する工程
(2) (1)により得られた複合ベーカリー生地を焼成し、複合ベーカリー食品を得る工程
(3) (2)により得られた複合ベーカリー食品を冷凍する工程
である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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