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公開番号
2025139511
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-26
出願番号
2024038495
出願日
2024-03-12
発明の名称
組織状植物性たん白素材
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A23J
3/14 20060101AFI20250918BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】苦味の低減された、風味良好な組織状植物性たん白素材を提供すること。
【解決手段】ステビオサイド及びレバウディオサイドAを含有し、ステビオサイドの含有量が10ppm以上であり、且つ、ステビオサイド(S)とレバウディオサイドA(R)の比率(S/R、w/w)が1以上である組織状植物性たん白素材とする。本発明の技術により、従来の風味改良手段では改善が困難であったトップの苦味、ミドルからラストにかけての苦味、いずれも低減された組織状植物性たん白素材が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ステビオサイド及びレバウディオサイドAを含有し、ステビオサイドの含有量が10ppm以上であり、且つ、ステビオサイド(S)とレバウディオサイドA(R)の比率(S/R、w/w)が1以上である、組織状植物性たん白素材。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
下記(1)及び(2)の工程を含む、組織状植物性たん白素材の製造方法。
(1)ステビオサイド、及びレバウディオサイドAを水に溶解する工程
(2)組織状植物性たん白に(1)の水を加える工程
ただしステビオサイド、及びレバウディオサイドAは下記(a)及び(b)の条件を満たすように配合する。
(a)ステビオサイドの含有量が10ppm以上
(b)ステビオサイド(S)とレバウディオサイドA(R)の比率(S/R、w/w)が1以上
【請求項3】
下記(a)及び(b)の条件を満たすように、ステビオサイド及びレバウディオサイドAを配合する、組織状植物性たん白素材の風味改良方法。
(a)ステビオサイドの含有量が10ppm以上
(b)ステビオサイド(S)とレバウディオサイドA(R)の比率(S/R、w/w)が1以上
【請求項4】
ステビオサイド及びレバウディオサイドAを含有し、ステビオサイド(S)とレバウディオサイドA(R)の比率(S/R、w/w)が1以上である、組織状植物性たん白素材の風味改良剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は組織状植物性たん白素材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
組織状大豆たん白に代表される組織状植物性たん白は、総菜など様々な加工食品の原材料として広く用いられている。また近年では植物性食品のニーズ増加に伴い、その利用場面もますます拡大している。
組織状植物性たん白にはその風味が課題となる場合があり、それを改良する試みがなされている。特許文献1には、調味成分を包接させたサイクロデキストリンを添加しエクストルーダー処理することで、植物性蛋白臭が少ない肉様蛋白食品が得られると記載されている。特許文献2は粒状大豆たん白の「きなこ様の異味」を課題とし、糖組成の40%以上が5糖以上であるデキストリンの還元物による風味改良を開示している。
【0003】
ステビア抽出物により「大豆臭」を改良する試みも行われている。
特許文献3は植物由来たんぱく質、及びステビア抽出物を含有する畜肉様食品組成物に関する出願であり、該ステビア抽出物はレバウディオサイドA誘導体を50~95重量%、ステビオサイド誘導体を5~50重量%含むと記載されている。すなわち、ここでのステビオサイド誘導体の含有量はレバウディオサイドA誘導体の等量以下である。
【0004】
また、市販のステビア素材にはステビア抽出物の他にも酵素処理ステビアがあり、酵素処理ステビアが大豆タンパク質の大豆臭改善に有効との報告がある(非特許文献1)。
【0005】
一方、組織状植物性たん白は特有の「苦味」を有する場合がある。近年の用途拡大や普及に伴い、この課題が顕在化してきた。原因の一つとして、製造工程で使用されるカルシウム塩などのミネラル塩類が関与すると考えられているが、明確でない部分も多い。また、「大豆臭」対策を中心とする従来の風味改良手段では、この苦味に対する十分な効果は得られない。
なお、この「苦味」は水戻しと脱水を複数回行う(水洗浄)ことにより軽減できるが、作業工程が煩雑であり、さらには排水量の増加という問題も伴う。
このような状況から、組織状植物性たん白の「苦味」を効果的に改良可能な、簡易な手段の提供が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平6-98686号公報
特開2012-39953号公報
特開2023-27551号公報
【非特許文献】
【0007】
「酵素処理ステビアを用いたタンパク配合製品の味質改善効果について」橋本唯史、月刊フードケミカル、2023年3月号(P.46~49)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は苦味の低減された、風味良好な組織状植物性たん白素材の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らはまず、組織状植物性たん白素材の「苦味」に対する官能評価を詳細に検討した。その結果、トップに感じられる苦味と、ミドルからラストにかけて残る苦味、これらはその性質や傾向が異なるため、観点を分けて評価する必要があると判断した。
続いて各種素材によるマスキング効果を検証した。トップの苦味は比較的マスキングしやすく、例えば砂糖でも一定の効果が認められた。一方、ミドルからラストの苦味を軽減させることは難しく、これはマスキング用として添加した素材が先に抜けてしまい、苦味だけが残ってしまうことも要因と考えられた。
【0010】
本発明者らはさらに検討を進め、様々な素材を探索し、ステビオサイド系成分を主体とするステビア抽出物が有効であることを見出した。
従来技術で「大豆臭」に有効とされているステビア系素材はレバウディオサイド系成分が主体であり、課題を異にする本発明者らの検証結果はこれとは異なっていた。また、ステビオサイド系成分はそれ自体が苦味を有するため、苦味を課題とする風味のマスキングにメインで使用することは想定しにくく、その点からも予想外の効果であった。
本発明者らはさらに詳細な検討を行い、ステビア抽出物中の有効成分の含有量(濃度)だけではなく、これらの特定比率も関与していることを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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