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公開番号2025153533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056062
出願日2024-03-29
発明の名称起泡性水中油型乳化物の製造方法
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23D 7/00 20060101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】糖類を含む高固形分であって、乳化物の安定性、ホイップ性ともに良好な起泡性水中油型乳化物を提供すること。
【解決手段】糖類5~40重量%、乳化剤としてHLB3.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステル、及び/またはショ糖脂肪酸エステルを合計0.01重量%以上、ならびに増粘多糖類を0.005重量%以上配合し、冷却工程における最終冷却温度を8~27℃として起泡性水中油型乳化物を製造する。硬化油の配合量が1重量%未満、さらには0%であっても、品質良好な起泡性水中油型乳化物、及びホイップクリームが得られる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
油相と水相を調製し、これらを混合、乳化、殺菌、冷却し起泡性水中油型乳化物を製造する工程において、下記(1)~(4)すべての条件を満たす、起泡性水中油型乳化物の製造方法。
(1)糖類を5~40重量%配合する
(2)乳化剤としてHLB3.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステル及び/またはショ糖脂肪酸エステルを合計0.01重量%以上配合する
(3)増粘多糖類を0.005重量%以上配合する
(4)冷却工程における最終冷却温度を8~27℃とする
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
固形分を33~65重量%とする、請求項1に記載の起泡性水中油型乳化物の製造方法。
【請求項3】
硬化油の配合量を1重量%未満とする、請求項1または2に記載の起泡性水中油型乳化物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は起泡性水中油型乳化物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
起泡性水中油型乳化物は油脂、乳成分、水及び乳化剤を主要成分とし、糖類や香料等との混合後に起泡させ、ホイップクリームとして主に製菓・製パン用に使用される。常温流通のパン・洋菓子用の場合は、糖類を一定量以上配合することで水分活性値を下げ、保存性を向上させている場合が多い。また、糖類が配合されている起泡性水中油型乳化物は、ホイップするだけで利用でき、工程を省力化できることから、チルド・冷蔵洋菓子の製造現場においても用いられている。しかし、糖類を含有する起泡性水中油型乳化物は固形分含量が高くなるため、乳化物の安定性が課題となる。
【0003】
高固形分の起泡性水中油型乳化物に安定性を付与する目的においては、主に硬化油が使用されてきた。
例えば特許文献1は、水相中に固形分として30重量%以上の糖及び/又は糖アルコールを含む起泡性水中油型乳化組成物に関する出願であり、パーム核油硬化油22部、パーム油硬化油2部を含有する配合を開示している。しかし、硬化油の配合は口溶けが悪化するという問題がある。また特に近年では、健康面での懸念から硬化油の摂取をなるべく避ける動きもみられる。
【0004】
糖類、固形分の多い起泡性水中油型乳化物に関しては、例えば以下の技術が知られている。
特許文献2は油脂、蛋白質及び糖類を主要成分とし、全固形分が45~70重量%であり、脱乳糖・脱灰分された乳固形分(トータルミルクプロテイン、ミルクプロテインコンセントレート)を含むことを特徴とする起泡性水中油型乳化物を開示している。
特許文献3は、糖を含有する起泡性水中油型乳化物の常温での品質安定性を課題とし、増粘多糖類、スクシノグリカン、及び水溶性セルロースエーテルを含有する配合を開示している。
【0005】
なお、非特許文献1によれば起泡性水中油型乳化物の一般的な製造法は以下の通りである。
原料計量→加熱溶解(65℃)→撹拌による予備乳化→HTST殺菌→ホモジナイザー処理→冷却(10℃以下)→エージング(約5℃)→充填→冷蔵→出荷
また、冷却から充填時までのエージング時間は20時間程度と記載されている。
【0006】
特許文献4は起泡性水中油型乳化組成物におけるホイップ後の安定性向上を課題とし、冷却工程の最終冷却温度を15~30℃とすることを特徴とする出願である。実施例としてブドウ糖および糖アルコールを合計42部、乳化剤としてオレイン酸モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)及びポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=13)を含有する配合を開示している。
【0007】
特許文献5は品質良好で、生産効率に優れた起泡性水中油型乳化物の製造を課題とする発明であり、冷却能力が5℃/分以上の冷流路で乳化物を1~20℃に急冷し、続いて((急冷時の品温)+(0~8℃))に温度制御する製造工程を開示している。
【0008】
特許文献6は乳化安定性に優れたクリームを課題とし、加熱殺菌処理後の冷却工程において一旦7℃~25℃まで冷却、1~30分間保持した後3℃~5℃まで冷却することを特徴とする製造方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平9-275923号公報
特許第5609113号
特開2016-189720号公報
特開2000-300199号公報
特許第5899775号
特開2006-325426号公報
【非特許文献】
【0010】
藤田哲「食品の乳化 基礎と応用」p.403(幸書房、2006年2月10日発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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