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公開番号2024149004
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062631
出願日2023-04-07
発明の名称反射方向制御システム、制御装置、反射方向制御方法及び反射方向制御プログラム
出願人日本電信電話株式会社,国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類H04W 16/26 20090101AFI20241010BHJP(電気通信技術)
要約【課題】複数の電磁波を反射させて無線通信システムが効率的に複数の無線端末を収容することを可能にする。
【解決手段】反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得し、入射角で入射された電磁波を反射部が反射させるときに、反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出し、波長比となる複数の電磁波を、反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定し、利用可能であると判定した場合に、波長比となる複数の電磁波を入射角で反射部に入射されたときに、反射角情報が示す反射角それぞれで波長比となる複数の電磁波を反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する反射方向制御システムにおいて、
前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得部と、
前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出部と、
前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出部と、
前記位相シフト量算出部が算出した位相シフト量に基づいて、前記反射部の位相シフト量を制御する位相シフト量制御部と
を有することを特徴とする反射方向制御システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記無線通信システムは、
前記複数の無線端末それぞれへ同時に電磁波を送信する基地局を有し、
前記基地局は、
前記無線通信システムで利用可能な複数のチャネルの中から前記波長比となる複数の電磁波を選択して、前記複数の無線端末それぞれに対するチャネル割当てを行うこと
を特徴とする請求項1に記載の反射方向制御システム。
【請求項3】
複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する制御装置において、
前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得部と、
前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出部と、
前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出部と、
前記位相シフト量算出部が算出した位相シフト量を、前記反射部を備える動的反射板に対して送信する通信部と
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項4】
前記無線通信システムで利用可能な複数のチャネルの中から前記波長比となる複数の電磁波を選択して、前記複数の無線端末それぞれに対するチャネル割当てを行うように制御する制御部を有すること
を特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する反射方向制御方法において、
前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得工程と、
前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出工程と、
前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出工程と、
前記位相シフト量算出工程により算出した位相シフト量に基づいて、前記反射部の位相シフト量を制御する位相シフト量制御工程と
を含むことを特徴とする反射方向制御方法。
【請求項6】
前記無線通信システムは、
前記複数の無線端末それぞれへ同時に電磁波を送信する基地局を有し、
前記基地局は、
前記無線通信システムで利用可能な複数のチャネルの中から前記波長比となる複数の電磁波を選択して、前記複数の無線端末それぞれに対するチャネル割当てを行うこと
を特徴とする請求項5に記載の反射方向制御方法。
【請求項7】
請求項3又は4に記載の制御装置の各部としてコンピュータを機能させるための反射方向制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射方向制御システム、制御装置、反射方向制御方法及び反射方向制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、無線通信に用いる電磁波(電波)を中継するために、素子特性を電気的に変化させ、電磁波の反射特性を動的に制御可能なRIS(Reconfigurable Intelligent Surface)反射板とよばれる中継器デバイスが知られている。
【0003】
また、特定の周波数の入射波に対して位相制御を行うことにより、RIS反射板が電磁波を反射する方向を制御する技術は公知である(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Yashuai Cao, Tiejun Lv and Wei Ni, "Intelligent Reflecting Surface Aided Multi-User mmWave Communications for Coverage Enhancement", 2020 IEEE 31st Annual International Symposium on Personal, Indoor and Mobile Radio Communications: Track 1 - PHY and Fundamentals, 2020
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
RIS反射板を用いて電磁波を反射させる場合、RIS反射板に対して制御する位相が同一であっても、入射される電磁波の周波数が異なると、電磁波の反射方向も異なる。また、高周波数帯が無線通信に用いられる場合、一般に帯域幅が広くなっている。そして、同一規格の無線通信システムであってもチャネルが異なれば周波数は大きく異なり、同一のRIS反射板による反射方向も異なることとなる。
【0006】
このため、従来の基地局は、1台の無線端末に向けたRIS反射板の位相制御を微小時間ごとに切替えて運用することになり、同時に複数の無線端末を収容することが難しくなることがあった。
【0007】
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、複数の電磁波を反射させて無線通信システムが効率的に複数の無線端末を収容することを可能にする反射方向制御システム、制御装置、反射方向制御方法及び反射方向制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様にかかる反射方向制御システムは、複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する反射方向制御システムにおいて、前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得部と、前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出部と、前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定部と、前記判定部が利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出部と、前記位相シフト量算出部が算出した位相シフト量に基づいて、前記反射部の位相シフト量を制御する位相シフト量制御部とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様にかかる制御装置は、複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する制御装置において、前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得部と、前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出部と、前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定部と、前記判定部が利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出部と、前記位相シフト量算出部が算出した位相シフト量を、前記反射部を備える動的反射板に対して送信する通信部とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様にかかる反射方向制御方法は、複数の反射素子を備える反射部の位相シフト量を制御することによって前記反射部が電磁波を反射する方向を制御する反射方向制御方法において、前記反射部に所定の入射角で電磁波を入射される場合に、前記反射部から位置が異なる複数の無線端末へそれぞれ電磁波を反射させるときの反射角それぞれを示す反射角情報を取得する取得工程と、前記入射角で入射された電磁波を前記反射部が反射させるときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで反射することとなる複数の電磁波の波長比を算出する波長比算出工程と、前記波長比となる複数の電磁波を、前記反射部での反射により電磁波を中継する無線通信システムで利用可能であるか否かを判定する判定工程と、前記判定工程により利用可能であると判定した場合に、前記波長比となる複数の電磁波を前記入射角で前記反射部に入射されたときに、前記反射角情報が示す反射角それぞれで前記波長比となる複数の電磁波を前記反射部が反射させることとなる位相シフト量を算出する位相シフト量算出工程と、前記位相シフト量算出工程により算出した位相シフト量に基づいて、前記反射部の位相シフト量を制御する位相シフト量制御工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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