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公開番号2024130452
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040181
出願日2023-03-14
発明の名称音響装置
出願人パイオニア株式会社
代理人個人
主分類H04R 1/00 20060101AFI20240920BHJP(電気通信技術)
要約【課題】ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させる。
【解決手段】機械振動をヘルメットHMに伝達して音声を出力する音響装置であって、筐体部100に配設され、入力信号に応じて電気信号を機械振動に変換し、ヘルメットHMに機械振動を伝達させる振動子としてのアクチュエータ310と、ユーザがアクチュエータ310の位置を調整する調整部400と、ユーザが調整部400を操作するときに機械振動をアクチュエータ310に発生させる調整音発生部500と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ヘルメットに固定されるアダプタ部に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、
入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、
筐体部に設けられ、ユーザが前記振動子の位置を調整する調整部と、
ユーザが前記調整部を操作するときに調整音に準ずる前記機械振動を前記振動子に発生させる調整音発生部と、
を備えていることを特徴とする音響装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
筐体部に設けられたねじ孔と、
ユーザが前記振動子の位置を調整する前記調整部としての回転部と、
前記ねじ孔に螺合し、先端部には前記振動子と密着する押圧面部が形成されているねじ部材と、
前記ねじ部材と前記回転部との間に設けられ、前記振動子に印可される押圧力が所定値以上になった場合には、一定の押圧力に保つ過負荷保護部と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
【請求項3】
前記回転部は、前記筐体部の下方面側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の音響装置。
【請求項4】
前記振動子に固定された調整軸部と、
前記調整軸部を摺動可能に嵌合させるスライド溝を有する前記調整部としての摺動調整部と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
【請求項5】
ヘルメットに固定されるアダプタ部に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、
入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、
内部に前記振動子が固定されている押圧ホルダ部と、
前記押圧ホルダ部を前記ヘルメットの方向に向かって付勢する付勢部材と、
を備えていることを特徴とする音響装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、音響装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動2輪車等の車両用ヘルメットあるいはスキーや自転車等の運動用ヘルメットにおいて、スマートフォン等の外部機器から出力される音声情報を、ヘルメットを装着した状態で取得する要望が高まってきている。
ヘルメットに音声情報を取得する機器を装着する場合には、その機器は、走行中に風や振動等が発生しても、安定してヘルメットに保持されていることが求められる。
【0003】
この種のヘルメットに取り付けられる音響装置においては、入力される駆動信号に応じて動作されるアクチュエータ(振動子)とヘルメットに取り付けられ係合部を有するアダプタに装着される装着部とを有する本体部と、ヘルメットに取り付けられるアダプタ部とを備え、振動子から出力された音声がベース部材とアダプタ部とヘルメットとを介して骨伝導によって使用者に伝達される技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7006615号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、ヘルメットの曲面形状によりヘルメットと本体部との間隔が異なり、ヘルメットと本体部との押圧力に差が発生することによって、振動子から伝達される音量、音質歪量等の音声品質が劣化する虞があるという課題が一例として挙げられる。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させる音響装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ヘルメットに固定されるアダプタ部に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、筐体部に配設され、入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、筐体部の外部に設けられ、ユーザが前記振動子の位置を調整する調整部と、ユーザが前記調整部を操作するときに前記機械振動を前記振動子に発生させる調整音発生部と、を備えていることを特徴とする音響装置である。
【0008】
また、上記課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、ヘルメットに固定されるアダプタ部が有する係合部と係合することによって前記ヘルメットに装着され、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、前記振動子の周囲を覆うように形成されている押圧ホルダ部と、前記押圧ホルダ部を前記ヘルメット方向に向かって付勢する付勢部材と、を備えていることを特徴とする音響装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1に係る音響装置を上方から見た斜視図である。
実施例1に係る本体部の構成を示す斜め前方から見た分解図である。
実施例1に係る音響装置がヘルメットに装着されている状態を、図1に示すAA平面における断面図をBB部において拡大し上方から見た拡大断面図である。
図3において機械振動の伝達を示した拡大断面図である。
アクチュエータに印可される押圧力と、調整音における音量との関係を示した図である。
図3において調整部を回転させたときのアクチュエータの移動方向を示した拡大断面図である。
実施例2に係る本体部の構成を示す斜め前方から見た分解図である。
実施例2に係る音響装置を、回転部、過負荷保護部およびねじ部材を前面から見た平面図であり、(a)は、ロック球が凹部にロックされている状態を示し、(b)は、ロック球が凹部から外れた状態を示す。
実施例2に係る音響装置がヘルメットに装着されている状態において、回転部を回転させた場合におけるアクチュエータの移動方向を示した拡大断面図である。
実施例3に係る本体部の構成を示す斜め前方から見た分解図である。
実施例3に係る音響装置がヘルメットに装着されている状態において、回転部を回転させた場合におけるアクチュエータの移動方向を示した拡大断面図である。
実施例4に係る本体部の構成を示す斜め前方から見た分解図である。
実施例4に係る図12に示すCC部において摺動調整部の構成を示す概略図であり、(a)は上方から見た透視図であり、(b)は(a)に示すC方向から見たCC線における断面図であり、(b)は(a)に示すD方向から見たDD線における断面図である。
実施例4に係る音響装置がヘルメットに装着されている状態において、摺動調整部を摺動させた場合におけるアクチュエータの移動方向を示した拡大断面図である。
実施例5に係る本体部の構成を示す斜め前方から見た分解図である。
実施例5に係る音響装置がヘルメットに装着されている状態において、押圧ホルダ部をヘルメットに当接させた場合におけるアクチュエータの移動方向を示した拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1またはそれ以上の実施形態に係る音響装置は、アダプタ部と、本体部と、を含んで構成されている。
アダプタ部は、例えば、ベース部に設けられた両面テープ等によってヘルメットに固定されている。そして、アダプタ部における外周壁に設けられた係合部と、本体部における中央部に設けられたロック部と、が嵌合することによって、本体部は、アダプタ部に固定されている。
本体部は、振動子と、調整部と、調整音発生部と、を含んで構成されている。
本体部からヘルメットに伝達される音声信号品質は、ユーザが調整部を操作し、振動子に印可される押圧力を加減させることによってヘルメットの曲面形状にあわせて調整する。
調整を開始する際には、調整音発生部から調整音を発生させておく。
振動子に印可される押圧力が適正になった場合には、ヘルメットに伝達される調整音の音量が略最大になる。
振動子に印可される押圧力が低い場合には、ユーザは、調整部を右方向に回転させ、押圧部を介して振動子をヘルメット方向に移動させることによって、振動子とヘルメットとに印加される押圧力をあげる。そして、ヘルメットに伝達される調整音の音量が略最大になる位置において、調整部の回転を停止することによって、音声信号品質の調整は終了する。
また、振動子に印可される押圧力が高い場合には、ユーザは、調整部を左方向に回転させ、押圧部を介して振動子をヘルメットとは逆方向に移動させることによって、振動子とヘルメットとに印加される押圧力をさげる。そして、ヘルメットに伝達される調整音の音量が略最大になる位置において、調整部の回転を停止することによって、音声信号品質の調整は終了する。
つまり、ユーザは、調整部を操作し、調整音発生部において発生させる調整音が略最大となる位置に振動子を移動させ、振動子に印可される押圧力を調整することによって、音声信号品質を容易に調整することができる。
そのため、本発明の音響装置は、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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