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公開番号
2024148492
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023061667
出願日
2023-04-05
発明の名称
増幅回路
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人片山特許事務所
主分類
H03F
1/22 20060101AFI20241010BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】特性を向上させる増幅回路を提供する。
【解決手段】半導体層12と、第1ソース電極14と、高周波信号が入力するゲート電極18と、ドレイン電極16と、半導体層の上方に少なくとも一部が設けられたフィールドプレート20aと、を備える第1FETQ1及び第2FETQ2と、を備える。第1FETのゲート電極が半導体層に対向する面におけるドレイン電極に近い方の端とフィールドプレートのドレイン電極に近い方の端との第1距離は、第2FETのゲート電極が半導体層に対向する面におけるドレイン電極に近い方の端とフィールドプレートのドレイン電極に近い方の端との第2距離より短い。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体層と、
前記半導体層上に設けられ第1基準電位に高周波的に接続される第1ソース電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が入力する第1ゲート電極と、前記半導体層上に設けられた第1ドレイン電極と、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第1フィールドプレートと、を備える第1FETと、
前記半導体層上に設けられ前記第1ドレイン電極に電気的に接続された第2ソース電極と、前記半導体層上に設けられ第2基準電位に高周波的に接続される第2ゲート電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が出力する第2ドレイン電極と、少なくとも一部が前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第2フィールドプレートと、を備える第2FETと、
を備え、
前記第1ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第1ドレイン電極に近い方の端と前記第1フィールドプレートの前記第1ドレイン電極に近い方の端との第1距離は、前記第2ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第2ドレイン電極に近い方の端と前記第2フィールドプレートの前記第2ドレイン電極に近い方の端との第2距離より短い増幅回路。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記第1フィールドプレートと前記第1ソース電極とは同電位であり、
前記第2フィールドプレートと前記第2ソース電極とは同電位である請求項1に記載の増幅回路。
【請求項3】
前記第1距離は、前記第2距離の0.9倍以下である請求項1または請求項2に記載の増幅回路。
【請求項4】
前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との配列する方向における前記第1フィールドプレートの下面のうち前記半導体層の上面と平行な部分の第1長さは、前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との配列する方向における前記第2フィールドプレートの下面のうち前記半導体層の上面と平行な部分の第2長さより短い請求項1または請求項2に記載の増幅回路。
【請求項5】
前記第1長さは前記第2長さの0.9倍以下である請求項4に記載の増幅回路。
【請求項6】
前記第1長さは、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との間の距離の0.02倍以上かつ0.2倍以下であり、
前記第2長さは、前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との間の距離の0.1倍以上かつ0.5倍以下である請求項4に記載の増幅回路。
【請求項7】
前記第1FETのゲート幅と前記第2FETのゲート幅は同じである請求項1または請求項2に記載の増幅回路。
【請求項8】
前記第1ゲート電極に印加される第1ゲートバイアス電圧は、前記第2ゲート電極に印加される第2ゲートバイアス電圧から前記第2ドレイン電極に印加されるドレインバイアス電圧の1/2の電圧を引いた値に等しい請求項7に記載の増幅回路。
【請求項9】
前記半導体層は、窒化物半導体層である請求項1または請求項2に記載の増幅回路。
【請求項10】
前記半導体層の厚さ方向からみて、前記第1フィールドプレートの少なくとも一部は前記第1ゲート電極の少なくとも一部と重なり、
前記半導体層の厚さ方向からみて、前記第2フィールドプレートの少なくとも一部は前記第2ゲート電極の少なくとも一部と重なる請求項1または請求項2に記載の増幅回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅回路に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
高周波増幅回路として、ソース接地の電界効果型トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)とゲート接地のFETがカスコード接続された増幅回路が知られている(例えば非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Proceeding of 2019 15th Conference on Ph.D Research in Microelectronics and Electronics (PRIME), pp. 165-168, Ferdinando Costanzo etal. “A Ka-band Doherty Power Amplifier using an innovative Stacked-FET Cell”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カスコード接続された増幅回路のFETにフィールドプレートを用いる場合に、増幅回路の特性が向上するようにフィールドプレートを設けることが求められる。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みなされたものであり、特性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態は、半導体層と、前記半導体層上に設けられ第1基準電位に高周波的に接続される第1ソース電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が入力する第1ゲート電極と、前記半導体層上に設けられた第1ドレイン電極と、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第1フィールドプレートと、を備える第1FETと、前記半導体層上に設けられ前記第1ドレイン電極に電気的に接続された第2ソース電極と、前記半導体層上に設けられ第2基準電位に高周波的に接続される第2ゲート電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が出力する第2ドレイン電極と、少なくとも一部が前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第2フィールドプレートと、を備える第2FETと、を備え、前記第1ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第1ドレイン電極に近い方の端と前記第1フィールドプレートの前記第1ドレイン電極に近い方の端との第1距離は、前記第2ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第2ドレイン電極に近い方の端と前記第2フィールドプレートの前記第2ドレイン電極に近い方の端との第2距離より短い増幅回路である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施例1に係る増幅回路の回路図である。
図2は、実施例1に用いられるFETの平面図である。
図3は、実施例1に用いられるFETQ1の断面図である。
図4は、実施例1に用いられるFETQ2の断面図である。
図5は、比較例1における増幅回路の回路図である。
図6は、シミュレーションにおけるFETQ1の各電位の平均を示す図である。
図7は、シミュレーションにおけるFETQ2の各電位の平均を示す図である。
図8は、シミュレーションにおける時間に対するFETQ1の各電位を示す図である。
図9は、シミュレーションにおける時間に対するFETQ2の各電位を示す図である。
図10は、シミュレーションにおける時間に対するFETQ1の各電位差を示す図である。
図11は、シミュレーションにおける時間に対するFETQ2の各電位差を示す図である。
図12は、長さL2に対するドレイン電流の変化量ΔIdsおよびドレインソース容量Cdsを示す図である。
図13は、長さL2に対する帰還容量Cfbを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態は、半導体層と、前記半導体層上に設けられ第1基準電位に高周波的に接続される第1ソース電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が入力する第1ゲート電極と、前記半導体層上に設けられた第1ドレイン電極と、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第1フィールドプレートと、を備える第1FETと、前記半導体層上に設けられ前記第1ドレイン電極に電気的に接続された第2ソース電極と、前記半導体層上に設けられ第2基準電位に高周波的に接続される第2ゲート電極と、前記半導体層上に設けられ高周波信号が出力する第2ドレイン電極と、少なくとも一部が前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との間における前記半導体層の上方に少なくとも一部が設けられた第2フィールドプレートと、を備える第2FETと、を備え、前記第1ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第1ドレイン電極に近い方の端と前記第1フィールドプレートの前記第1ドレイン電極に近い方の端との第1距離は、前記第2ゲート電極が前記半導体層に対向する面における前記第2ドレイン電極に近い方の端と前記第2フィールドプレートの前記第2ドレイン電極に近い方の端との第2距離より短い増幅回路である。これにより、第2FETにおいて、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層における電界集中を抑制でき、かつ第1FETの高周波特性を向上できる。よって、増幅回路の特性を向上できる。
(2)上記(1)において、前記第1フィールドプレートと前記第1ソース電極とは同電位であり、前記第2フィールドプレートと前記第2ソース電極とは同電位でもよい。これにより、増幅回路の特性を向上できる。
(3)上記(1)または(2)において、前記第1距離は、前記第2距離の0.9倍以下であってもよい。これにより、第2FETにおいて、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層における電界集中を抑制できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との配列する方向における前記第1フィールドプレートの下面のうち前記半導体層の上面と平行な部分の第1長さは、前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との配列する方向における前記第2フィールドプレートの下面のうち前記半導体層の上面と平行な部分の第2長さより短くてもよい。これにより、増幅回路の特性を向上できる。
(5)上記(4)において、前記第1長さは前記第2長さの0.9倍以下であってもよい。これにより、第2FETにおいて、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層における電界集中を抑制できる。
(6)上記(4)または(5)において、前記第1長さは、前記第1ゲート電極と前記第1ドレイン電極との間の距離の0.02倍以上かつ0.2倍以下であり、前記第2長さは、前記第2ゲート電極と前記第2ドレイン電極との間の距離の0.1倍以上かつ0.5倍以下であってもよい。これにより、第2FETにおいて、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層における電界集中を抑制できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかにおいて、前記第1FETのゲート幅と前記第2FETのゲート幅は同じであってもよい。増幅回路の特性を向上できる。
(8)上記(7)において、前記第1ゲート電極に印加される第1ゲートバイアス電圧は、前記第2ゲート電極に印加される第2ゲートバイアス電圧から前記第2ドレイン電極に印加されるドレインバイアス電圧の1/2の電圧を引いた値に等しくてもよい。これにより、第2FETにおいて、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層における電界集中を抑制できる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかにおいて、前記半導体層は、窒化物半導体層であってもよい。これにより、FETQ2において、メモリ効果を抑制できる。
(10)上記(1)から(9)のいずれかにおいて、前記半導体層の厚さ方向からみて、前記第1フィールドプレートの少なくとも一部は前記第1ゲート電極の少なくとも一部と重なり、前記半導体層の厚さ方向からみて、前記第2フィールドプレートの少なくとも一部は前記第2ゲート電極の少なくとも一部と重なってもよい。これにより、第1FETおよび第2FETにおけるゲートドレイン容量を抑制できる。
【0010】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態にかかる増幅回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(【0011】以降は省略されています)
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