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公開番号
2024131048
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023041070
出願日
2023-03-15
発明の名称
圧電発振器
出願人
日本電波工業株式会社
代理人
主分類
H03B
5/32 20060101AFI20240920BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】圧電ユニットを筐体にゲルブッシュを利用して実装してある構造の圧電発振器であって、ゲルブッシュの効果をより発現できる新規な構造を有した圧電発振器を提供する。
【解決手段】圧電素子及び発振回路を搭載している配線基板と、配線基板を実装している筐体と、筐体の、配線基板が実装されている箇所で、筐体と配線基板との間に挿入されているゲルブッシュと、を備える圧電発振器において、ゲルブッシュに対し、所定圧力を加えている加圧部材を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
圧電ユニットを搭載している配線基板と、前記配線基板を実装している筐体と、前記筐体の、前記配線基板が実装されている箇所で、前記筐体と前記配線基板との間に挿入されているゲルブッシュと、を備える圧電発振器において、
前記ゲルブッシュに対し、所定圧力を加えている加圧部材を備えたことを特徴とする圧電発振器。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記筐体は蓋部材を備え、前記加圧部材は、前記蓋部材に設けられ、前記配線基板を加圧することによって、前記ゲルブッシュを加圧している押しつけピンであることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
【請求項3】
前記押しつけピンの長さは、前記配線基板上面から前記筐体上面までの長さと、前記押しつけピンが配線基板上面に接して前記配線基板を前記筐体の底方向に所定深さ押し付けする長さとを合わせた長さに値することを特徴とする請求項2に記載の圧電発振器。
【請求項4】
前記筐体と前記配線基板との間に挿入されている前記ゲルブッシュは、ワッシャー及びボルトを用いてかつ非加圧の状態で挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相雑音特性の改善が可能な圧電発振器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に圧電発振器には、位相雑音特性が規定されていることが多い。然も、航空機や飛翔体等の厳しい環境で使用される圧電発振器の場合は、位相雑音特性の規格が一般的なものより厳しい、加振時の位相雑音特性として規定されている。しかし、特に飛翔体に組み込まれた圧電発振器では、飛翔体の急旋回動作等によりバフェットを始めとする振動が圧電発振器に及ぶため、位相雑音特性の規格を満たせないことがあり、改善が望まれていた。
これを解決する1つの手段として特許文献1には、メイン基板とサブ基板から構成された基板において、水晶発振器が搭載されたサブ基板を、緩衝材(ゲルブッシュ)を介してメイン基板に固定するという構造が記載されている(特許文献1の段落0014、図4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010―258734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているゲルブッシュを用いる構造は、確かに振動低減の手段として有効と思えるが、この出願に係る発明者の調査によれば、ゲルブッシュの振動低減効果を高めるためには、ゲルブッシュを所定範囲の加圧状態に維持した状態で用いることが好ましいことが分かった(例えば、株式会社タイカ、ブッシュタイプ(ゲルブッシュ)、[online]、[令和5年3月9日検索]、インターネット
<URL:https://taica.co.jp/gel/product/vibration_damping/gelbush.html>)。
一方、圧電発振器は、圧電素子や発振回路が搭載された圧電ユニットを内部に備えている。この圧電ユニットのサイズは一般にそれほど大きなものではないため自重も軽い。例えば、圧電ユニットのサイズは7×5×3(単位:mm)程度である。然も、飛翔体用途の圧電発振器では、圧電発振器自体に質量の規格が設けられていることが多いため、圧電発振器に錘を付加して自重を高めることもできない。従って、圧電発振器にゲルブッシュを用いた構成において、圧電発振器の自重でゲルブッシュを適正な加圧状態に維持することはできず、従って、何らかの加圧手段の検討が必要なことに、この出願に係る発明者は気づいた。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、従ってこの出願の目的は、圧電ユニットを筐体にゲルブッシュを利用して実装してある構造の圧電発振器であって、ゲルブッシュの効果をより発現できる新規な構造を有した圧電発振器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的の達成を図るため、この発明の圧電発振器によれば、圧電ユニットを搭載している配線基板と、前記圧電ユニット及び前記配線基板を内包し、実装している筐体と、前記筐体の、前記配線基板が実装されている箇所で、前記筐体と前記配線基板との間に挿入されているゲルブッシュと、を備える圧電発振器において、
前記ゲルブッシュに対し、所定圧力を加えている加圧部材を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明の圧電発振器によれば、圧電発振器の使用環境下で加えられる振動が、配線基板と筐体間に設けたゲルブッシュにより軽減され、位相雑音特性が改善することができる。然も、圧電発振器内にゲルブッシュに所定加圧できる加圧部材を備えているので、ゲルブッシュの有効な性能の発現を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
(A)、(B)、(C)図は、本発明の圧電発振器の実施形態を説明するための図である。
本発明の圧電発振器の実施形態の構造を説明するための斜視図である。
(A)、(B)、(C)図は、ゲルブッシュ40に加圧する過程の図である。
(A)、(B)図は、本発明の加圧部材の他の例である。
(A)、(B)、(C)図は、本発明の圧電発振器の押しつけピンの他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照してこの発明の圧電発振器10についてそれぞれ説明する。
なお、説明に用いる各図はこの発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の説明で述べる形状、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
【0010】
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態である圧電発振器10について説明する。
図1(A)は、蓋部材50を外した状態の圧電発振器10の上面図、図1(B)は、図1(A)のa-a’間の蓋部材50を外した状態の圧電発振器10の断面図、図1(C)は、図1(B)のゲルブッシュ40の拡大図、である。図2は圧電発振器10の構造を示す斜視図である。
(【0011】以降は省略されています)
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