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公開番号2024132160
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042841
出願日2023-03-17
発明の名称発振器
出願人日本電波工業株式会社
代理人個人
主分類H03B 5/32 20060101AFI20240920BHJP(基本電子回路)
要約【課題】 水晶振動板の温度が変化するより先に周囲温度を検出して周波数温度特性の補正の遅れを防止し、周波数温度特性のヒステリシスを軽減できる発振器を提供する。
【解決手段】 面実装型であって、複数の回路を搭載する基板1上に、周波数温度特性の補正を行うために温度を検出する周囲温度検出用センサ15を設け、当該周囲温度検出用センサ15が、水晶振動板を備える基準水晶発振器11やその他の回路より金属カバー2の近くに配置され、金属カバー2と半田付け部17で半田付けされた熱伝導用銅箔16を介して温度を検出し、当該検出温度が周波数温度特性の補正に用いられる発振器である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属カバーを有する面実装型の発振器であって、
複数の回路を搭載する基板上に、水晶振動板における周波数温度特性の補正を行うために温度を検出する温度センサを設け、
当該温度センサが、前記複数の回路との距離より前記金属カバーとの距離の方が短くなる位置に配置され、前記金属カバーと半田付けされた熱伝導用銅箔を介して温度を検出することを特徴とする発振器。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
熱伝導用銅箔は、基板の四隅の角部で金属カバーに半田付けされ、温度センサが当該角部寄りに設けられていることを特徴とする請求項1記載の発振器。
【請求項3】
温度センサで検出した温度から構造上の過渡熱応答を踏まえた水晶振動板における温度変動量を算出する過渡熱応答算出部と、
前記算出された温度変動に基づいて周波数温度特性の補正値を演算する周波数補正値算出部と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載の発振器。
【請求項4】
過渡熱応答算出部は、シミュレーションによって過渡熱応答の熱抵抗値及び熱容量値のパラメータを備えたCRフィルタ形式の過渡熱モデルを備え、当該過渡熱モデルを用いて水晶振動板における温度変動量を算出することを特徴とする請求項3記載の発振器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発振器に係り、特に、水晶振動板の温度が変化するより先に周囲温度を検出して周波数温度特性の補正の遅れを防止することができる発振器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来の発振器には、水晶振動板を備える基準水晶発振器の温度検出用としてサーミスタをその基準水晶発振器の付近に配置し、演算回路(CPU:Central Processing Unit)を用いて検出温度に応じた周波数補正量の算出を行い、その周波数補正量により周波数温度特性を補正するものがあった。
【0003】
[従来の発振器:図5]
次に、従来の発振器の構成について図5を参照しながら説明する。図5は、従来の発振器の側面と平面の説明図である。尚、(a)が側面説明図であり、(b)が平面説明図である。
従来の発振器は、図5に示すように、面実装タイプで、基板1に金属カバー2が半田付け部17で固定されている。
【0004】
従来の発振器の基板1の平面には、サーミスタ10と、基準水晶発振器11と、周波数-電圧制御発振器12と、CPU(Central Processing Unit)13と、FPGA(Field Programmable Gate Array)14と、基板1の平面の四隅に形成された半田付け部17と、を備えている。
サーミスタ10は、基準水晶発振器11の温度を検知するため、基準水晶発振器11の近くに配置されている。
【0005】
[従来の発振器の回路構成:図6]
次に、従来の発振器の回路構成について図6を参照しながら説明する。図6は、従来の発振器の回路構成の概略図である。
従来の発振器の回路構成は、図6に示すように、基準水晶発振器11で発振された発振周波数信号をFPGA14に入力し、FPGA14が周波数-電圧制御発振器12に制御電圧を出力して、周波数-電圧制御発振器12が特定周波数を出力する。
【0006】
また、サーミスタ10が、基準水晶発振器11の周囲の温度を検出し、CPU13が検出した温度値に基づく周波数補正値を算出してFPGA14に出力する。
FPGA14では、CPU13から入力される周波数補正値で基準水晶発振器11からの発振周波数を補正する。
【0007】
尚、サーミスタ10から出力されるのは、検出温度に対応した電圧であり、CPU13に入力されるとアナログからデジタルに変換(A/D変換)され、周波数補正値算出部13aに入力され、周波数補正値算出部13aで周波数補正値を算出する。
また、FPGA14は、DDS(Digital Direct Synthesizer:デジタル直接合成発振器)14aとPLL(Phase Locked Loop:位相同期回路)14bとを備えている。
【0008】
[従来の発振器の熱回路モデル:図7]
次に、従来の発振器の熱回路モデルについて図7を参照しながら説明する。図7は、従来の発振器の熱回路モデルの模式図である。尚、図7は、従来の発振器における温度変化を熱抵抗や熱容量で模式的に表現したものである。
従来の発振器の熱回路モデルは、図7に示すように、電源電圧V2の+側に基準水晶発振器11とサーミスタ10とが並列的に接続される構成となっている。ここで、電源電圧は、周囲温度を電圧で置き換えたものとなる。
各部は、熱抵抗(R)と熱容量(C)で表されるものである。
【0009】
図7に記載した「Ta」は周囲温度を示し、「T_Xtal」は水晶振動板(基準水晶発振器11)の温度を示し、「T_Thermistor」はサーミスタ10の検出温度を示している。
【0010】
[従来の発振器の温度追従特性:図8]
次に、従来の発振器の温度追従特性について図8を参照しながら説明する。図8は、従来の発振器の温度追従特性のグラフ図である。図8は、360分過ぎまで周囲温度を上昇させて一定とし、400分から周囲温度を低下させたグラフとなっている。
従来の発振器の温度追従特性は、図8に示すように、周囲温度(Ta)の上昇及び下降に対して水晶振動板(基準水晶発振器11)の温度(T_Xtal)が遅れて上昇及び下降するが、サーミスタ10の温度(T_Thermistor)の上昇及び下降は、水晶振動板温度(T_Xtal)より更に遅れて追従している。
(【0011】以降は省略されています)

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