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公開番号
2025103618
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221122
出願日
2023-12-27
発明の名称
光学フィルタ
出願人
日本電波工業株式会社
代理人
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20250702BHJP(光学)
要約
【課題】従来に比べ耐候性を改善できる光学フィルタを提供する。
【解決手段】光学フィルタ10は、赤外線吸収性ガラス11と、赤外線吸収性ガラスの主面に形成された密着層13と、密着層上に形成され特定波長の光を吸収する樹脂層15とを備える。さらに、樹脂層の密着層とは反対面に保護部材17を備える。保護ガラスは白色ガラスで構成してあり、密着層は紫外線硬化型かつアクリル系の接着剤で構成してある。保護ガラスの樹脂層とは反対面に、反射防止膜21を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
赤外線吸収性ガラスと、前記赤外線吸収性ガラスの主面に形成された密着層と、前記密着層上に形成され特定波長の光を吸収する樹脂層と、を備える光学フィルタにおいて、
前記樹脂層の前記密着層とは反対面に保護部材を備えたことを特徴とする光学フィルタ。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記保護部材は、白板ガラス、紫外線吸収性ガラス及び石英ガラスから選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記保護部材は、白板ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記密着層はアクリル系接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記密着層は、Si原子、Ti原子、Zr原子及びAl原子を非含有のアクリル系接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
前記保護部材の前記樹脂層とは反対面に反射防止膜を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
前記赤外線吸収性ガラスの前記密着層側とは反対面に、第2の密着層及び第2の保護部材をこの順に備えることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項8】
前記保護部材上に第1の反射防止膜を備え、前記第2の保護部材上に第2の反射防止膜を備えたことを特徴とする請求項7に記載の光学フィルタ。
【請求項9】
前記第2の保護部材は、白板ガラス、紫外線吸収性ガラス及び石英ガラスから選ばれたものであることを特徴とする請求項7に記載の光学フィルタ。
【請求項10】
前記第2の保護部材は、白板ガラスであることを特徴とする請求項7に記載の光学フィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子等の入射側に設置されて使用される光学フィルタに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮像装置では、人間の視感度に合った波長域の画像が得られることが望ましいためそれを実現する光学フィルタが使用されている。
この種の光学フィルタの一例として、例えば特許文献1に、近赤外線カットフィルタが開示されている。このフィルタは、800~950nmの波長域の透過率が3%以下の透明基材と、この透明基材の少なくとも一方の主面に形成され特定波長の光を吸収する樹脂層と、を備えたものである(特許文献1の例えば請求項1)。樹脂層を用いることで、透明基材と相俟って所望の可視光領域の光を抽出できるという(特許文献1の例えば段落54)。
【0003】
また、特許文献1には、透明基材と樹脂層との間に両者の密着性を高める接合層を備えた構成も開示されている(特許文献1の例えば請求項10、図16等)。接合層を設けることで当該フィルタの信頼性向上が図れるという(特許文献1の例えば段落105)。接合層の材料として、Si原子、Ti原子、Zr原子及びAl原子から選ばれる1種以上の原子を含むものが好ましいとされている(特許文献1の例えば段落106、段落111)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-15269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された光学フィルタは、人間の視感度に合った波長域の画像を得る画像装置の一助になるものであるが、樹脂層が露出されているため耐候性等の点で懸念がある。
この出願は上記の点に鑑みなされたものであり、従って、この出願の目的は、従来に比べ耐候性を改善できる光学フィルタ及びこの光学フィルタを簡易に製造できる製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的の達成を図るため、この出願の光学フィルタの発明によれば、赤外線吸収性ガラスと、この赤外線吸収性ガラスの主面に形成された密着層と、この密着層上に形成され特定波長の光を吸収する樹脂層とを備える光学フィルタにおいて、前記樹脂層の前記密着層とは反対面に保護部材を備えたことを特徴とする。
この光学フィルタの発明を実施するに当たり、保護部材は、光学フィルタの光学特性及び耐候性の仕様を満たせる任意のもので構成できるが、好ましくは、白板ガラス、紫外線吸収性ガラス及び石英ガラスから選ばれたものであることが好ましい。
また、この光学フィルタの発明を実施するに当たり、前記密着層はアクリル系接着剤であることが好ましい。特に、Si原子、Ti原子、Zr原子及びAl原子を非含有のアクリル系接着剤であることが好ましい。ただし、非含有とは、Si原子、Ti原子、Zr原子及びAl原子を不可避的に含む場合は除く。アクリル系接着剤は、紫外線硬化型の接着剤が提供されているため、製造上便宜である。また、Si原子、Ti原子、Zr原子及びAl原子を非含有のアクリル系接着剤であると、そうで無い場合に比べ、例えば密着層の軟性が得やすいと思われる。
この光学フィルタの発明を実施するに当たり、前記保護部材は、白板ガラス、紫外線吸収性ガラス及び石英ガラスから選ばれたものであることが好ましい。
この光学フィルタの発明を実施するに当たり、前記樹脂層は、赤外線吸収性を有する樹脂層であることが好ましい。
【0007】
また、この出願の光学フィルタの製造方法の発明によれば、赤外線吸収性ガラスと、この赤外線吸収性ガラスの主面に形成された密着層と、この密着層上に形成され特定波長の光を吸収する樹脂層と、前記樹脂層の前記密着層とは反対面に設けた保護部材と、を備える光学フィルタを製造するに当たり、
保護部材として白板ガラス、紫外線吸収性ガラス及び石英ガラスから選ばれた1種のガラスを用意し、そのガラスの主面に前記樹脂層を形成する工程と、
前記赤外線吸収性ガラスを用意し、その主面に前記密着層用としての接着剤を形成する工程と、
前記接着剤の形成が済んだ赤外線吸収性ガラス及び前記樹脂層の形成が済んだ保護ガラスを、前記接着剤及び前記樹脂層を対向させ貼り合わせる工程と、
を含むことを特徴とする。
なお、この光学フィルタの製造方法の発明を実施するに当たり、前記接着剤はアクリル系接着剤であることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
この出願の光学フィルタの発明によれば、保護部材を備えるので、樹脂層は光学フィルタが使用される環境に直接露出されないから、光学フィルタの耐候性が向上する。
この出願の光学フィルタの製造方法の発明によれば、保護部材上に樹脂層を形成する。ここで保護部材は例えば白色ガラスや石英ガラスで構成できる。白色ガラスや石英ガラスは、一般に赤外線吸収性ガラスに比べて硬質であり、表面平坦度も高く、表面粗度も細かなものであるため、保護ガラスに形成される樹脂層の密着性や面精度等を高めることができる。すなわち、樹脂層を赤外線吸収性ガラス側に形成する場合に比べ、本発明の方が、樹脂層の密着性や面精度等を高めることができるので、光学フィルタの特性向上が図れる。従って、この出願の光学フィルタの製造方法の発明によれば、耐候性に優れ、さらに特性に優れる光学フィルタを容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1の実施形態の光学フィルタ10を説明するための断面図である。
図2(A)~(E)は、製造方法の発明の実施形態を説明するための要部工程図である。
図3は、第2の実施形態の光学フィルタ20を説明するための断面図である。
図4(A)は、第3の実施形態の光学フィルタ30を説明するための断面図であり、図4(B)は、第4の実施形態の光学フィルタ40を説明するための断面図である。
本発明の光学フィルタの透過率特性の一例を説明するための図である。
比較例の光学フィルタ50の耐湿試験結果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照してこの出願の各発明の実施形態について説明する。なお、説明に用いる各図はこれら発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の実施形態中で述べる形状、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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