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公開番号2024129439
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038656
出願日2023-03-13
発明の名称歪補償回路
出願人株式会社NTTドコモ
代理人個人,個人,個人
主分類H03F 1/32 20060101AFI20240919BHJP(基本電子回路)
要約【課題】サブテラヘルツ帯またはテラヘルツ帯において電力増幅器の低消費電力化を可能にする歪補償回路を提供する。
【解決手段】歪補償回路1は、歪補償回路1からの出力信号の電力を増幅する電力増幅器40からの出力信号の歪を補償する回路である。歪補償回路1は、サブテラヘルツ帯またはテラヘルツ帯の入力信号を、2個以上の周波数帯域に一対一で対応する2個以上の分割信号に分割する帯域分割回路10と、2個以上の分割信号のそれぞれに対して、歪が補償されるための信号処理を行う信号処理回路20と、信号処理回路20によって信号処理を受けた2個以上の分割信号を合成する合成回路30と、電力増幅器40からの出力信号に基づいて、信号処理回路20を制御する制御回路60を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
歪補償回路からの出力信号の電力を増幅する電力増幅器からの出力信号の歪を補償する前記歪補償回路であって、
サブテラヘルツ帯またはテラヘルツ帯の入力信号を、2個以上の周波数帯域に一対一で対応する2個以上の信号(以下、「2個以上の分割信号」と呼称する)に分割する帯域分割回路と、
前記2個以上の分割信号のそれぞれに対して、前記歪が補償されるための信号処理を行う信号処理回路と、
前記信号処理回路によって前記信号処理を受けた前記2個以上の分割信号を合成する合成回路と、
前記電力増幅器からの前記出力信号に基づいて、前記信号処理回路を制御する制御回路と
を含む歪補償回路。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
歪補償回路からの出力信号の電力を増幅する電力増幅器からの出力信号の歪を補償する前記歪補償回路であって、
サブテラヘルツ帯またはテラヘルツ帯の入力信号から片側周波数帯域の信号を得るフィルタと、
前記入力信号と前記片側周波数帯域の信号のそれぞれに対して、前記歪が補償されるための信号処理を行う信号処理回路と、
前記信号処理回路によって前記信号処理を受けた前記入力信号と前記片側周波数帯域の信号を合成する合成回路と、
前記電力増幅器からの前記出力信号に基づいて、前記信号処理回路を制御する制御回路と
を含む歪補償回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の歪補償回路において、
前記信号処理回路は、ダイオードを用いたプリディストータを含むことを特徴とする
歪補償回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、サブテラヘルツ帯またはテラヘルツ帯において電力増幅器の低消費電力化を可能にする歪補償回路に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
モバイル通信、衛星通信、無線LAN(Local Area Network)などで使用される送信機は通例、電力増幅器を含む。電力増幅器は、所定の出力レベルまで信号の電力を増幅するデバイスである。
【0003】
電力増幅器は、電力増幅器の設定に応じて異なる動作をする。モバイル通信は線形変調を使用するので、モバイル通信における電力増幅器の設定は、所定の周波数帯域の外に漏洩する歪成分が無線システム規格値以下となるものである。一般に、AB級バイアス条件の場合、電力増幅器のバックオフ(Backoff)、つまり出力最大電力レベルと出力飽和電力レベルの差は、おおむね8dBである。
【0004】
近年、モバイル通信機器、基地局装置などの無線機の小型化と低消費電力化が求められている。電力増幅器の消費電力は無線機の消費電力の大部分を占めるので、電力増幅器の低消費電力化が求められている。バックオフを少なくすることによって飽和出力電力に近い動作点で電力増幅器を動作させ、この結果、電力増幅器の高効率化つまり電力増幅器の消費電力の低減を実現できる。しかし、バックオフの低減は帯域外歪成分の増大を惹起する。したがって、通例、リニアライザ(Linearizer)によって帯域外歪成分を抑圧することが行われている。
【0005】
リニアライザは、リニアライザの利用目的に応じて様々な実施形態を有する。飽和出力電力に近い領域で電力増幅器を動作させる場合、電力増幅器の発生する歪成分が周波数依存性を持つことが知られている。歪成分は、例えば、フィードフォワード(Feed Forward)歪補償技術によって補償されえる。或いは、ディジタルプリディストーション(Digital Predistortion)による歪補償技術(非特許文献1参照)によると、ディジタル信号処理で生成する歪成分に予め周波数特性を与えることによって、電力増幅器が発生する歪成分の周波数依存性を補償することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
日本国特開2006-352852号公報
【非特許文献】
【0007】
Nick Pothecary, “Feedforward Linear Power Amplifiers,” Artech House , 1999.(ISBN-13:9781580530224)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
2030年代での商用開始に向けて、第6世代移動通信システム(以下、6Gと呼称する)の研究開発が進展している。6Gでは、第5世代移動通信システム(以下、5Gと呼称する)よりも高速および大容量を狙って、100GHz以上の周波数帯の利用も検討されている。さらに、6Gでは、5Gで使用される帯域幅よりも広い帯域幅を持つ無線チャネルを利用することも想定さている。
【0009】
6Gにおいても、無線機の小型化と低消費電力化をもたらす電力増幅器の高効率化が求められる。したがって、上述のとおり、電力増幅器の飽和出力電力に近い領域で電力増幅器が動作することが望ましいが、電力増幅器は周波数依存性を持つ歪成分を発生する。これまでのように、ディジタル信号処理によって歪成分の周波数依存性を補償することができるが、ディジタルアナログ変換器(Digital-Analog Converter)の動作速度の限界によって、6Gにおいて想定される広帯域幅無線チャンネルを用いることができない。5Gにおいて使用されているディジタルアナログ変換器の最高動作速度は12Gsps(Giga samples per second)程度であり、オーバーサンプリング率が8の条件の下で3次歪成分まで補償する場合、送信波の帯域幅は500MHz以下である。このようにディジタルアナログ変換器の動作速度の限界が原因で、100GHz以上の周波数帯において、先行技術のディジタルプリディストータは電力増幅器の発生する歪成分を補償できない課題があった。
【0010】
プリディストータはアナログ回路によっても実現でき、ダイオードを用いる構成が知られている。ダイオードによって電力増幅器の出力電力の特性を或る程度、平坦化できる。この場合、周波数依存性を持つ歪成分を補償する成分をディジタル信号処理によって生成する必要がないので、先行技術のディジタルアナログ変換器を用いることができる。しかし、6Gにおいて想定される広帯域幅無線チャンネルにおける歪成分の周波数特性は相当に複雑であるので、ダイオードを用いたプリディストータによると、歪成分の周波数逆特性を模擬できない課題があった。なぜなら、ダイオードによって実現できる逆特性は平坦な周波数特性になるからである。
(【0011】以降は省略されています)

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