TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024147865
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-17
出願番号
2023060553
出願日
2023-04-04
発明の名称
組成物及びその製造方法
出願人
株式会社コバヤシ
代理人
個人
主分類
C08L
67/04 20060101AFI20241009BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
本発明は、成形性に優れ且つ色や臭気などの官能特性においても優れており、さらに優れた生分解性を有するとともに、引張弾性率が高いながらも、引張伸びが大きな組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、ポリ乳酸と、クエン酸エステルと、植物性食品残渣と、を含む組成物を提供する。前記組成物を特定の条件で昇圧試験機により測定したときに測定される押出開始圧力と押出終了圧力との差ΔPが25bar以下であってよい。また、前記クエン酸エステルは少なくともアセチルクエン酸トリエチル又はアセチルクエン酸トリブチルを含みうる。さらに、前記植物性食品残渣は、野菜、果実、穀物、コーヒー、及び茶のうちから選ばれる食品材料の残渣であってよい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリ乳酸と、
クエン酸エステルと、
植物性食品残渣と、
を含む組成物。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記組成物を以下の条件で昇圧試験機により測定したときに測定される押出開始圧力と押出終了圧力との差ΔPが25bar以下である、請求項1に記載の組成物。
<前記昇圧試験機による測定の条件>
押出機径:25mm
温度:200℃
メッシュ:100メッシュ
試験に付される組成物の量:200g
【請求項3】
前記クエン酸エステルは少なくともアセチルクエン酸トリエチル又はアセチルクエン酸トリブチルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記植物性食品残渣は、野菜、果実、穀物、コーヒー、及び茶のうちから選ばれる食品材料の残渣である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記植物性食品残渣は、野菜又は穀物由来のでん粉抽出残渣、果実由来の果汁抽出残渣、コーヒー又は茶の飲料抽出残渣、又は穀物精白残渣である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記植物性食品残渣は、5mm以下のサイズを有する残渣片を主成分とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記植物性食品残渣は、植物性食品残渣の粉砕物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、熱可塑性組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、フィルム又はシートを成形可能な組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物はさらに、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂を少なくとも含む、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物及び当該組成物の製造方法に関し、特には植物性食品残渣とポリ乳酸とを含む組成物及び当該組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
石油資源等を原料として製造されたプラスチック成形品は、飲食用容器を初め、シート、フィルムなどの各種包装材料、緩衝材、生活用品、農業用品など産業資材として広範囲の用途に用いられている。一方で、プラスチック材料の大量消費により温室効果ガスによる地球温暖化や石油資源の枯渇が地球規模で長期的に取り組む重要な課題となっている。
【0003】
そこで、プラスチック材料の使用量を減少するために、バイオマス材料の活用が検討されている。例えば、下記特許文献1には、全組成物の45~70重量%のデンプン含有農業廃棄物を含む混合物を配合することから得られる熱可塑性デンプン組成物であって、前記農業廃棄物が、乾重量で50%未満のデンプン量;全組成物の25~50重量%の熱可塑性合成ポリマー;全組成物の1~10重量%の可塑剤;および全組成物の1~5重量%のカップリング剤、を含有し;前記配合が、室温よりも高い第一の温度で実施される、組成物が開示されている。
また、プラスチック材料は、廃棄後に自然環境下では分解し難く、自然環境を汚染する一つの原因となっている。近年、廃棄後に自然環境下で分解される生分解性プラスチックが注目されている。このような生分解性プラスチックとしては、ポリ乳酸が検討されている。しかしながら、ポリ乳酸は、引張弾性率(剛性)が高いものの、柔軟性及び耐衝撃性が低いという性質を有し、用途が限られていた。下記特許文献2には、柔軟性を改善する方法としてポリ乳酸に可塑剤を添加することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2015-511648号公報
特開2020-117692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バイオマス材料の一つとして、植物性食品残渣が挙げられる。植物性食品残渣の活用の手法の一つとして、例えばポリエステル及びポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂と混合して熱可塑性組成物を製造することが考えられる。しかしながら、植物性食品残渣と熱可塑性樹脂とを含む組成物は、成形性に劣る場合があり、色又は臭気などの問題も有する場合も多い。
また、ポリ乳酸に可塑剤を混合すると、柔軟性(引張伸び)は改善されるが、弾性率が大きく低下するため、用途が限られるという問題がある。
【0006】
本発明は、成形性に優れ且つ色や臭気などの官能特性においても優れており、さらに優れた生分解性を有するとともに、引張弾性率が高いながらも、引張伸びが大きな組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術は、
ポリ乳酸と、
クエン酸エステルと、
植物性食品残渣と、
を含む組成物を提供する。
前記組成物を以下の条件で昇圧試験機により測定したときに測定される押出開始圧力と押出終了圧力との差ΔPが25bar以下でありうる。
<前記昇圧試験機による測定の条件>
押出機径:25mm
温度:200℃
メッシュ:100メッシュ
試験に付される組成物の量:200g
前記クエン酸エステルは少なくともアセチルクエン酸トリエチル又はアセチルクエン酸トリブチルを含みうる。
前記植物性食品残渣は、野菜、果実、穀物、コーヒー、及び茶のうちから選ばれる食品材料の残渣であってよい。
前記植物性食品残渣は、野菜又は穀物由来のでん粉抽出残渣、果実由来の果汁抽出残渣、コーヒー又は茶の飲料抽出残渣、又は穀物精白残渣であってよい。
前記植物性食品残渣は、5mm以下のサイズを有する残渣片を主成分としうる。
前記植物性食品残渣は、植物性食品残渣の粉砕物を含みうる。
前記組成物は、熱可塑性組成物であってよい。
前記組成物は、フィルム又はシートを成形可能な組成物であってよい。
前記組成物はさらに、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂を少なくとも含みうる。
前記組成物は前記ポリ乳酸を、前記組成物の質量に対して90質量%以下の割合で含みうる。
また、本技術は、
ポリ乳酸と、
クエン酸エステルと、
植物性食品残渣と、
を含む成形体も提供する。
前記成形体は、フィルム又はシートであってよい。
また、本技術は、
クエン酸エステルに植物性食品残渣を分散させて前記クエン酸エステルと前記植物性食品残渣を含有する複合材料を製造すること、
前記複合材料をポリ乳酸と混練して組成物を製造すること、
を含む組成物の製造方法も提供する。
前記組成物を以下の条件で昇圧試験機により測定したときに測定される押出開始圧力と押出終了圧力との差ΔPが25bar以下であってよい。
<前記昇圧試験機による測定の条件>
押出機径:25mm
温度:200℃
メッシュ:100メッシュ
試験に付される組成物の量:200g
【発明の効果】
【0008】
本発明に従う組成物は、成形性に優れており、且つ色及び臭気などの官能特性においても優れている。そのため、本発明に従う組成物は、植物性食品残渣の活用を進展させるために適している。また、本発明に従う組成物は、引張弾性率が高いながらも、引張伸びの大きな成形体を成形することもできる。さらに、ポリ乳酸と植物性食品残渣は生分解性を有するので本発明の組成物も生分解性を有し、SDGsの達成のために貢献することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
押出圧力差ΔPを説明するための図である。
押出圧力差ΔPを測定するための用いられる昇圧試験機の摸式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態を示したものであり、本発明の範囲がこれらの実施形態のみに限定されることはない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
東レ株式会社
フィルム
2か月前
東ソー株式会社
配管材
1か月前
日精株式会社
プリプレグ
3か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
24日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
24日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
2日前
三菱ケミカル株式会社
テープ
1か月前
東レ株式会社
フィルムロール
2か月前
日本化薬株式会社
樹脂微粒子
1か月前
東レ株式会社
多孔質フィルム
2か月前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
1か月前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
1か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
1か月前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
1か月前
東ソー株式会社
エチレン系重合体
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東ソー株式会社
ゴム支承用加硫ゴム
3か月前
花王株式会社
乳化組成物
1か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂中空構造体
1か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
3か月前
NOK株式会社
EPDM組成物
3日前
東ソー株式会社
エチレン系重合用触媒
3か月前
株式会社大阪ソーダ
熱伝導用素材組成物
2か月前
三洋化成工業株式会社
ブロックポリマー
3か月前
JNC株式会社
白色熱硬化性樹脂組成物
2か月前
JNC株式会社
白色熱硬化性樹脂組成物
1か月前
DIC株式会社
イミド樹脂
3か月前
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
17日前
松本油脂製薬株式会社
粒子及びその用途
3か月前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
11日前
株式会社スリーボンド
導電性樹脂組成物
2か月前
JNC株式会社
低誘電率樹脂形成用組成物
1か月前
東ソー株式会社
ポリエチレン系樹脂組成物
3か月前
続きを見る
他の特許を見る