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公開番号
2024147812
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-16
出願番号
2024122313,2020087445
出願日
2024-07-29,2020-05-19
発明の名称
積層セラミック電子部品の製造方法、積層セラミック電子部品及び回路基板
出願人
太陽誘電株式会社
代理人
弁理士法人片山特許事務所
主分類
H01G
4/30 20060101AFI20241008BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 水素による悪影響を受けにくく、外部電極のメッキ膜の密着性に優れ、かつ実装時におけるはんだの接合性を十分に確保することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法等を提供する。
【解決手段】 本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、積層され表面に引き出された内部電極を有するセラミック素体の上記表面上に、導電性材料で形成された下地膜を上記内部電極と接続されるように形成する工程を含む。上記下地膜上に、電解メッキ法により第1ニッケル膜が形成される。上記第1ニッケル膜の形成後、上記第1ニッケル膜が再結晶化する温度以上で、弱還元雰囲気によって熱処理される。上記熱処理された第1ニッケル膜上に、電解メッキ法により第2ニッケル膜が形成される。上記熱処理において、上記第1ニッケル膜には、上記第2ニッケル膜の結晶組織より転移及び格子欠陥が少ない再結晶組織が形成される。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
積層され表面に引き出された内部電極を有するセラミック素体の前記表面上に、導電性材料で形成された下地膜を前記内部電極と接続されるように形成し、
前記下地膜上に、電解メッキ法により第1ニッケル膜を形成し、
前記第1ニッケル膜の形成後、前記第1ニッケル膜が再結晶化する温度以上で、弱還元雰囲気によって熱処理し、
前記熱処理された第1ニッケル膜上に、電解メッキ法により第2ニッケル膜を形成し、
前記熱処理において、前記第1ニッケル膜には、前記第2ニッケル膜の結晶組織より転移及び格子欠陥が少ない再結晶組織が形成される
積層セラミック電子部品の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記熱処理において、前記第1ニッケル膜には、前記第2ニッケル膜の結晶粒より大きい結晶粒が形成される
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記熱処理の温度は、450℃以上800℃以下である
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記第1ニッケル膜の厚さは、1.0μm以上10.0μm以下である
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記第2ニッケル膜の厚さは、1.5μm以上6.0μm以下である
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記下地膜の厚さは、2μm以上50μm以下である
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記下地膜は、銅又はその合金を主成分として含む
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記第2ニッケル膜上に、電解メッキ法により錫又はその合金を主成分として含む表層膜を形成する
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項9】
積層され表面に引き出された内部電極を有するセラミック素体と、
前記セラミック素体の前記表面上に配置され、前記内部電極と接続され、かつ、導電性材料で形成された下地膜と、
前記下地膜上に配置された第1ニッケル膜と、
前記第1ニッケル膜よりも水素濃度が高く、前記第1ニッケル膜上に配置された第2ニッケル膜と、
を有する外部電極と、
を具備し、
前記第1ニッケル膜は、前記第2ニッケル膜の結晶組織より転移及び格子欠陥が少ない再結晶組織を有する
積層セラミック電子部品。
【請求項10】
請求項9に記載の積層セラミック電子部品であって、
前記第1ニッケル膜は、前記第2ニッケル膜の結晶粒より大きい結晶粒を含む
積層セラミック電子部品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部電極を有する積層セラミック電子部品の製造方法、積層セラミック電子部品及びそれを用いた回路基板に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に、積層セラミックコンデンサの製造工程には、外部電極を形成するためのメッキ工程が含まれる。このメッキ工程で発生する水素は、外部電極内に吸蔵されて残存しやすい。積層セラミックコンデンサでは、外部電極内の水素がセラミック素体内に拡散することによって、絶縁抵抗の低下などの不具合が発生する。
【0003】
これに対し、特許文献1には、Cuを含む外部電極本体を酸化処理することでCu
2
Oを含む保護層を形成し、当該保護層上にNiめっき層を形成し、Niめっき層の形成後に150℃以上の温度条件で熱処理し、熱処理後にSnめっき層を形成する、積層セラミックコンデンサの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-66783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、外部電極本体の酸化処理後にNiめっき層を形成する際、酸化膜である保護層とNiめっき層との密着性が低下する可能性がある。さらに、熱処理後のNiめっき層の表面は酸化し不安定な状態となり得る。このため、その表面に直接Snめっき層を形成することで、Snめっき層の密着性の低下や、基板実装時に用いられるはんだの濡れ性が低下する可能性もある。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、水素による悪影響を受けにくく、外部電極のメッキ膜の密着性に優れ、かつ実装時におけるはんだの接合性を十分に確保することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法、積層セラミック電子部品及びそれを用いた回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、積層され表面に引き出された内部電極を有するセラミック素体の上記表面上に、導電性材料で形成された下地膜を上記内部電極と接続されるように形成する工程を含む。
上記下地膜上に、電解メッキ法により第1ニッケル膜が形成される。
上記第1ニッケル膜の形成後、上記第1ニッケル膜が再結晶化する温度以上で、弱還元雰囲気によって熱処理される。
上記熱処理された第1ニッケル膜上に、電解メッキ法により第2ニッケル膜が形成される。
上記熱処理において、上記第1ニッケル膜には、上記第2ニッケル膜の結晶組織より転移及び格子欠陥が少ない再結晶組織が形成される。
さらに上記熱処理において、上記第1ニッケル膜には、上記第2ニッケル膜の結晶粒より大きい結晶粒が形成されてもよい。
【0008】
第1ニッケル膜の形成後に当該膜が再結晶化する温度で熱処理することにより、第1ニッケル膜等に取り込まれた水素が外部に放出される。さらに、熱処理された第1ニッケル膜が再結晶化して水素の拡散を抑制する構成となるため、熱処理後におけるセラミック素体への水素の侵入が防止される。これにより、セラミック素体への水素の拡散による絶縁抵抗の低下などの不具合を抑制することができる。
また、熱処理された第1ニッケル膜上に第2ニッケル膜を形成することにより、表層側に、酸化の少ない安定した表面状態の第2ニッケル膜を配置することができる。したがって、積層セラミック電子部品を基板に実装する際に、はんだの濡れ性の低下を抑制することができ、はんだの接合性を十分に確保することができる。
さらに、熱処理された第1ニッケル膜上に同種の材料による第2ニッケル膜を形成することで、これらの密着性を十分に確保することができる。
【0009】
具体的には、上記熱処理の温度は450℃以上800℃以下であってもよい。
これにより、第1ニッケル膜を再結晶化させ、第1ニッケル膜等に吸蔵された水素を十分に放出できるともに、水素の拡散を十分に抑制することが可能な第1ニッケル膜を得ることができる。
【0010】
例えば、上記第1ニッケル膜の厚さは、1.0μm以上10.0μm以下であってもよい。
これにより、熱処理後に水素の拡散を十分に抑制することが可能な第1ニッケル膜を得ることができるとともに、水素を放出させるための熱処理の条件を緩和することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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