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公開番号2024159165
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074991
出願日2023-04-28
発明の名称製造方法およびセンサ装置
出願人太陽誘電株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01D 5/347 20060101AFI20241031BHJP(測定;試験)
要約【課題】公差を発生させる要素の数を少なくして、精度良く変位量を検出する。
【解決手段】センサ装置は、第1筐体と、スケールホルダと、スケール板と、検出基板とを備える。スケールホルダは、第1下側孔および第2下側孔が形成され、スケール板は、第1中間孔および第2中間孔が形成され、検出基板は、第1上側孔および第2上側孔が形成される。実施形態に係るセンサ装置の製造方法は、検出基板を第1筐体に固定する基板固定工程において、位置固定治具における第1規制ピンを第1上側孔、第1中間孔および第1下側孔に検出基板の側から挿入し、第2規制ピンを第2上側孔、第2中間孔および第2下側孔に検出基板の側から挿入することにより、検出基板とスケールホルダとの位置関係を固定した状態において、検出基板を第1筐体に取り付ける。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
センサ装置を製造する製造方法であって、
前記センサ装置は、
第1筐体と、
前記第1筐体に対して第1方向に相対移動可能なスケールホルダと、
前記第1方向における相対変位を非接触で検出させるためのスケールが形成され、前記スケールホルダに載せ置かれて固定されるスケール板と、
前記第1筐体に固定される検出基板と、
前記検出基板に固定され、前記スケールを非接触で検出して前記スケール板との前記第1方向における変位量を表す検出信号を出力する検出器と、
を備え、
前記スケールホルダは、前記スケール板が固定される位置を規制する規制部を有し、
前記スケールホルダは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に窪んだ、第1下側孔および第2下側孔が形成され、
前記スケール板は、前記第2方向に貫通する第1中間孔および第2中間孔が形成され、
前記検出基板は、前記第2方向に貫通する第1上側孔および第2上側孔が形成され、
前記検出基板を前記第1筐体に固定する基板固定工程において、
直線状の第1規制ピンおよび第2規制ピンを有する位置固定治具における前記第1規制ピンを前記第1上側孔、前記第1中間孔および前記第1下側孔に前記検出基板の側から挿入し、前記第2規制ピンを前記第2上側孔、前記第2中間孔および前記第2下側孔に前記検出基板の側から挿入することにより、前記検出基板と前記スケールホルダとの位置関係を固定した状態において、前記検出基板を前記第1筐体に取り付ける
製造方法。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記第1下側孔および前記第2下側孔は、前記第2方向に垂直な平面において、前記スケール板が載せ置かれる領域内における、前記スケール板が載せ置かれる側に形成され、
前記第1中間孔は、前記スケール板が前記スケールホルダに載せ置かれて固定された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第1下側孔と同一の位置に形成され、
前記第2中間孔は、前記スケール板が前記スケールホルダに載せ置かれて固定された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第2下側孔と同一の位置に形成され、
前記第1上側孔は、前記スケールホルダが前記第1筐体に対して予め定められた第1位置に配置され、且つ、前記検出基板が前記第1筐体に対して予め定められた第2位置に配置された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第1下側孔と同一の位置に形成され、
前記第2上側孔は、前記スケールホルダが前記第1筐体に対して前記第1位置に配置され、且つ、前記検出基板が前記第1筐体に対して前記第2位置に配置された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第2下側孔と同一の位置に形成される
請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記規制部は、前記スケール板が載せ置かれる領域に設けられ、前記スケール板が載せ置かせる側に突出する第1突出部および第2突出部を含み、
前記スケール板は、前記スケールホルダに載せ置かれた状態において、前記第1突出部が嵌め込まれる第1規制孔と、前記第2突出部が嵌め込まれる第2規制孔とが形成される
請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第2下側孔は、前記第2突出部の領域に形成され、
前記第2中間孔は、前記第2規制孔と共通である
請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1下側孔および前記第2下側孔は、
前記第1方向における異なる位置に形成され、
前記スケールを挟んで対向する2つの領域のうちの互いに異なる領域に形成される
請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
ガイドレールと、ブロックとを含むリニアベアリングをさらに備え、
前記ガイドレールは、前記第1筐体に固定され、
前記第1方向に移動自在に前記ガイドレールに取り付けられ、
前記スケールホルダは、前記ブロックに固定される
をさらに備える請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記スケールは、反射回折格子であり、
前記検出器は、前記反射回折格子に光を出射し、前記反射回折格子から反射された光を検出することにより、前記検出信号を生成する
請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記検出基板は、前記第1筐体に対して複数の基板固定ボルトにより固定される
請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
第1筐体と、
前記第1筐体に対して第1方向に相対移動可能なスケールホルダと、
前記第1方向における相対変位を非接触で検出させるためのスケールが形成され、前記スケールホルダに載せ置かれて固定されるスケール板と、
前記第1筐体に固定される検出基板と、
前記検出基板に固定され、前記スケールを非接触で検出して前記スケール板との前記第1方向における変位量を表す検出信号を出力する検出器と、
を備え、
前記スケールホルダは、前記スケール板が固定される位置を規制する規制部を有し、
前記スケールホルダは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に窪んだ、第1下側孔および第2下側孔が形成され、
前記スケール板は、前記第2方向に貫通する第1中間孔および第2中間孔が形成され、
前記検出基板は、前記第2方向に貫通する第1上側孔および第2上側孔が形成される
センサ装置。
【請求項10】
前記第1下側孔および前記第2下側孔は、前記第2方向に垂直な平面において、前記スケール板が載せ置かれる領域内における、前記スケール板が載せ置かれる側に形成され、
前記第1中間孔は、前記スケール板が前記スケールホルダに載せ置かれて固定された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第1下側孔と同一の位置に形成され、
前記第2中間孔は、前記スケール板が前記スケールホルダに載せ置かれて固定された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第2下側孔と同一の位置に形成され、
前記第1上側孔は、前記スケールホルダが前記第1筐体に対して予め定められた第1位置に配置され、且つ、前記検出基板が前記第1筐体に対して予め定められた第2位置に配置された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第1下側孔と同一の位置に形成され、
前記第2上側孔は、前記スケールホルダが前記第1筐体に対して前記第1位置に配置され、且つ、前記検出基板が前記第1筐体に対して前記第2位置に配置された状態において、前記第2方向に垂直な平面における前記第2下側孔と同一の位置に形成される
請求項9に記載のセンサ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製造方法およびセンサ装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、反射光学式リニアエンコーダを用いたセンサ装置が知られている(特許文献1、2、3および4)。反射光学式リニアエンコーダは、反射回折格子が形成されたスケール板と、スケール板に光を出射し、スケール板から反射された光を検出する検出器とを備える。反射光学式リニアエンコーダは、反射回折格子により形成される縞を横断する方向に、スケール板と検出器とが相対移動する。検出器は、スケール板から反射された光の強度を表す信号を出力する。そして、センサ装置は、このような反射光学式リニアエンコーダから出力された信号に基づき、スケール板と検出器との相対移動量を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-213455号公報
特開平7-049247号公報
特開2019-215209号公報
特開平8-178701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような反射光学式リニアエンコーダは、スケール板と検出器との相対移動量を精度良く検出させるために、スケール板および検出器を精度良く組み立てなければならない。例えば、一般的な反射光学式リニアエンコーダにおいて、検出器は、基板に取り付けられる。基板は、筐体に取り付けられる。また、スケール板は、スケールホルダに載せ置かれて取り付けられる。そして、スケールホルダは、リニアベアリングを介して筐体に取り付けられる。
【0005】
一般的な製造方法により製造された反射光学式リニアエンコーダは、筐体とリニアベアリングとの間の位置のずれに対する公差、リニアベアリング内でのずれに対する公差、リニアベアリングとスケールホルダとの間の位置のずれに対する公差、スケールホルダとスケール板との間の位置のずれに対する公差、および、基板と筐体との間の位置のずれに対する公差が発生する。このように、一般的な製造方法により製造された反射光学式リニアエンコーダは、多数の公差が発生する。反射光学式リニアエンコーダの精度は、このような公差の積算値に影響される。すなわち、反射光学式リニアエンコーダは、公差を発生させる要素が多いほど、精度が悪くなる。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、公差を発生させる要素の数を少なくして、精度良く変位量を検出することができるセンサ装置を製造する製造方法およびセンサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るセンサ装置を製造する製造方法であって、前記センサ装置は、第1筐体と、前記第1筐体に対して第1方向に相対移動可能なスケールホルダと、前記第1方向における相対変位を非接触で検出させるためのスケールが形成され、前記スケールホルダに載せ置かれて固定されるスケール板と、前記第1筐体に固定される検出基板と、前記検出基板に固定され、前記スケールを非接触で検出して前記スケール板との前記第1方向における変位量を表す検出信号を出力する検出器と、を備え、前記スケールホルダは、前記スケール板が固定される位置を規制する規制部を有し、前記スケールホルダは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に窪んだ、第1下側孔および第2下側孔が形成され、前記スケール板は、前記第2方向に貫通する第1中間孔および第2中間孔が形成され、前記検出基板は、前記第2方向に貫通する第1上側孔および第2上側孔が形成され、前記検出基板を前記第1筐体に固定する基板固定工程において、直線状の第1規制ピンおよび第2規制ピンを有する位置固定治具における前記第1規制ピンを前記第1上側孔、前記第1中間孔および前記第1下側孔に前記検出基板の側から挿入し、前記第2規制ピンを前記第2上側孔、前記第2中間孔および前記第2下側孔に前記検出基板の側から挿入することにより、前記検出基板と前記スケールホルダとの位置関係を固定した状態において、前記検出基板を前記第1筐体に取り付ける。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、公差を発生させる要素の数を少なくして、精度良く変位量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、構造物が縮んだ状態のセンサ装置をy方向から見た図である。
図2は、構造物が縮んだ状態のセンサ装置をz方向から見た図である。
図3は、構造物が伸びた状態のセンサ装置をy方向から見た図である。
図4は、構造物が伸びた状態のセンサ装置をz方向から見た図である。
図5は、センサ装置の斜視図である。
図6は、第1筐体の内部をy方向から見た図である。
図7は、第1筐体の内部をz方向から見た図である。
図8は、スケール板に対する検出基板の位置および姿勢のずれの要素を示す図である。
図9は、センサ装置を一般的な製造方法により製造した場合における公差の要素を示す図である。
図10は、スケールホルダ、スケール板、検出基板、および、位置固定治具の外観を示す図である。
図11は、スケール板が取り付けられた状態におけるスケールホルダ、検出基板、および、位置固定治具を示す図である。
図12は、実施形態に係る製造方法においてセンサ装置を製造した場合に生じる公差の要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1~図4は、実施形態に係るセンサ装置10の概略構成を構造物12とともに模式的に示す図である。なお、図1は、構造物12が縮んだ状態のセンサ装置10をy方向から見た図である。図2は、構造物12が縮んだ状態のセンサ装置10をz方向から見た図である。図3は、構造物12が伸びた状態のセンサ装置10をy方向から見た図である。図4は、構造物12が伸びた状態のセンサ装置10をz方向から見た図である。
(【0011】以降は省略されています)

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