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公開番号2024146250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059034
出願日2023-03-31
発明の名称超音波トランスデューサ
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H04R 17/00 20060101AFI20241004BHJP(電気通信技術)
要約【課題】剥がれ等を抑制できる圧電装置を提供する。
【解決手段】超音波トランスデューサは、空隙28を有する支持体と、空隙上を覆うように支持体上に設けられた第1中間層と、第1中間層上に設けられた第2中間層と、第2中間層上に設けられた下部電極12と、下部電極上に設けられた圧電層14と、第2中間層とで圧電層を挟む領域の面積が、平面視において空隙の面積より小さく空隙に含まれるように圧電層上に設けられた上部電極16と、を備え、第1中間層は、平面視で見たとき、周縁部において支持体と第2中間層とに挟まれて設けられ、中央部において空隙上を覆うように設けられた膜部15aと、支持体の上面と空隙に面する支持体の側面とが接する箇所を覆うように空隙に面する支持体の側面の上部から膜部の下面まで設けられ、支持体の厚さ方向における厚さが空隙に面する支持体の側面から空隙の内側に向かうにしたがい小さくなる被覆部15bと、を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
空隙を有する支持体と、
前記空隙上を覆うように前記支持体上に設けられた第1中間層と、
前記第1中間層上に設けられた第2中間層と、
前記第2中間層上に設けられた下部電極と、
前記下部電極上に設けられた圧電層と、
前記第2中間層とで前記圧電層を挟む領域の面積が、平面視において前記空隙の面積より小さく前記空隙に含まれるように前記圧電層上に設けられた上部電極と、
を備え、
前記第1中間層は、平面視で見たとき、周縁部において前記支持体と前記第2中間層とに挟まれて設けられ、中央部において前記空隙上を覆うように設けられた膜部と、前記支持体の上面と前記空隙に面する前記支持体の側面とが接する箇所を覆うように前記空隙に面する前記支持体の側面の上部から前記膜部の下面まで設けられ、前記支持体の厚さ方向における厚さが前記空隙に面する前記支持体の側面から前記空隙の内側に向かうにしたがい小さくなる被覆部と、を有する超音波トランスデューサ。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記被覆部の前記空隙に露出する面は前記箇所の方に凹むように湾曲する請求項1に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項3】
平面視において、前記被覆部は前記領域に重ならない請求項1または2に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項4】
前記被覆部の主成分は、前記膜部または前記支持体の主成分と同じである請求項1または2に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項5】
前記支持体はシリコン基板であり、前記第1中間層は酸化シリコン層である請求項4に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項6】
前記被覆部が前記空隙に面する前記支持体の側面に接する前記支持体の厚さ方向における高さは、前記被覆部の前記支持体の厚さ方向に直交する方向における幅の1/10倍以上かつ10倍以下である請求項2に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項7】
空隙を有する支持体と、
前記空隙上を覆うように前記支持体上に設けられた第1中間層と、
前記第1中間層上に設けられた第2中間層と、
前記第2中間層上に設けられた下部電極と、
前記下部電極上に設けられた圧電層と、
前記第2中間層とで前記圧電層を挟む領域の面積が、平面視において前記空隙の面積より小さく前記空隙に含まれるように前記圧電層上に設けられた上部電極と、
を備え、
前記第1中間層は、前記支持体と前記第2中間層に挟まれた厚膜部と、平面視において前記空隙の中央部に設けられ前記厚膜部より薄い薄膜部と、前記厚膜部と前記薄膜部との間に位置し、前記厚膜部から前記薄膜部に向かうにしたがい厚さが徐々に小さくなる遷移部と、を有する超音波トランスデューサ。
【請求項8】
前記遷移部の前記空隙に露出する面は上方に凹むように湾曲する請求項7に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項9】
平面視において、前記遷移部は前記領域に重ならない請求項7または8に記載の超音波トランスデューサ。
【請求項10】
前記支持体はシリコン基板であり、前記第1中間層は酸化シリコン層である請求項7または8に記載の超音波トランスデューサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波トランスデューサに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
圧電型マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT:Piezoelectric Micromachined Ultrasonic Transducer)が知られている。複数のpMUT素子をアレイ状に配置した超音波トランスデューサが知られている(例えば特許文献1、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許公開第2020/0194658号明細書
特開2021-150920号公報
【非特許文献】
【0004】
P. Ngoc, et al., Micromachines, vol 9, no.9 p.455 (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
pMUTでは、基板に空隙が設けられ、空隙上に圧電層を含む積層膜が設けられる。この空隙上の積層膜がたわみ振動する。このとき、振動領域の周囲の基板と積層膜は固定されており、空隙と基板と積層膜とが接する内壁の角部に応力が集中する。これにより、振動する積層膜にクラックが発生したり、積層膜が基板から剥がれたりすることがある。さらには、基板と積層膜との界面に水分等が侵入することがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、剥がれ等を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、空隙を有する支持体と、前記空隙上を覆うように前記支持体上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層上に設けられた第2中間層と、前記第2中間層上に設けられた下部電極と、前記下部電極上に設けられた圧電層と、前記第2中間層とで前記圧電層を挟む領域の面積が、平面視において前記空隙の面積より小さく前記空隙に含まれるように前記圧電層上に設けられた上部電極と、を備え、前記第1中間層は、平面視で見たとき、周縁部において前記支持体と前記第2中間層とに挟まれて設けられ、中央部において前記空隙上を覆うように設けられた膜部と、前記支持体の上面と前記空隙に面する前記支持体の側面とが接する箇所を覆うように前記空隙に面する前記支持体の側面の上部から前記膜部の下面まで設けられ、前記支持体の厚さ方向における厚さが前記空隙に面する前記支持体の側面から前記空隙の内側に向かうにしたがい小さくなる被覆部と、を有する超音波トランスデューサである。
【0008】
上記構成において、前記被覆部の前記空隙に露出する面は前記箇所の方に凹むように湾曲する構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、平面視において、前記被覆部は前記領域に重ならない構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記被覆部の主成分は、前記膜部または前記支持体の主成分と同じである構成とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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