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公開番号
2024146422
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023059308
出願日
2023-03-31
発明の名称
積層フィルム、包装体
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
27/08 20060101AFI20241004BHJP(積層体)
要約
【課題】包装体を開封する際に易剥離できると共に、剥離後の膜残りや毛羽立ちが生じずに綺麗な剥離面を成すことができ、また透明性及び防曇性が良好である積層フィルムを提供する。
【解決手段】基材層(I)、シール隣接層(II)、シール層(III)の少なくとも3層を有し、下記(1)~(4)を満たす、積層フィルム。
(1)前記基材層(I)を形成する樹脂組成物が、熱可塑性樹脂を主成分として含む
(2)前記シール隣接層(II)を形成する樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む
(3)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、ポリエステル系樹脂を主成分として含み、該ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸残基としてイソフタル酸を含み、ジオール残基として少なくとも2種の残基を含む
(4)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、該樹脂組成物を100質量%としたとき、界面活性剤を0.1~10質量%含む
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材層(I)、シール隣接層(II)、シール層(III)の少なくとも3層を有し、下記(1)~(4)を満たす、積層フィルム。
(1)前記基材層(I)を形成する樹脂組成物が、熱可塑性樹脂を主成分として含む
(2)前記シール隣接層(II)を形成する樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む
(3)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、ポリエステル系樹脂を主成分として含み、該ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸残基としてイソフタル酸を含み、ジオール残基として少なくとも2種の残基を含む
(4)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、該樹脂組成物を100質量%としたとき、界面活性剤を0.1~10質量%含む
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記ポリエステル系樹脂が、第1ジオール残基としてエチレングリコールを含み、第2ジオール残基として、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
JIS K6768(1999)に準拠して測定した、前記シール層(III)の接触角が50°以下である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
JIS K7127(1999)に準拠して測定した、前記シール層(III)のフィルムの流れ方向の引張破断応力が、85MPa以下である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記基材層(I)を形成する樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記シール隣接層(II)を形成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の積層フィルムのシール層(III)とポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物からなる容器とをヒートシールして成形した包装体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルム及び包装体に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ゼリー、茶わん蒸し、惣菜等を収容した個包装カップ状商品や、深絞り包装体、使い捨て注射器等の医療品や日用品、文房具を収容するブリスターパックには、従来、ポリオレフィン系樹脂製の容器が用いられ、容器の蓋材としてポリオレフィン系樹脂からなるシール層有するフィルムが用いられてきた。例えば、蓋材フィルムのシール層には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸エステル共重合体等のポリオレフィン系樹脂が主に使用されている。
【0003】
近年では、食品包装容器材も高機能化が求められ、透明性、耐熱性、酸素ガスバリア性、非吸着性、保香性、成型性等の観点から、ポリエステル系樹脂製の無延伸ポリエステルシート(A-PETシート)を使用したポリエステル系樹脂製の容器のも使用されており、これら容器の蓋材として、シール層にポリエステル系樹脂を用いた蓋材用フィルムが検討されている。
【0004】
特許文献1には、ヒートシール性ポリエステル層、オレフィンと無水マレイン酸との共重合樹脂よりなるフィルム層、ポリオレフィン層の3層共押出フィルムが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されているフィルムでは、ポリエステル系樹脂製の容器に対して、容器のポリエステル系樹脂と融着状態にヒートシール性を向上させる目的で、ガラス転移温度が-20℃と低いポリエステル樹脂を用いているが、ポリエステル系樹脂は、それ自体が不透明であるため、外観に更なる改善の余地があるものである。
【0005】
特許文献2には、ガラス転移温度が40℃以下の結晶性ポリエステルとガラス転移温度が45~90℃の非晶性ポリエステルを使用したシール層によって層間剥離する易開封性包装体料が開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示されているシール層の場合、シール層の弾性率が低いため、開封剥離時の応力によりシール層が伸びて切れてしまい、シール層樹脂の膜残りや毛羽立ちが発生してしまう懸念がある。
【0006】
特許文献3には、ポリエステル系樹脂と防曇剤とを含有するヒートシール層が積層されてなる積層フィルムが開示されている。前記ヒートシール層の樹脂としては、非晶性あるいは低結晶性ポリエステル系樹脂が様々に記載されているが、実施例1記載の非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂ではシール密着性が不十分であり、実施例8記載の結晶性ポリエステル樹脂を用いたものでは、シール部の透明性が悪くなる懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平4-94933号公報
特開2001-328221号公報
国際公開第2015/046132号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物からなる成形体とヒートシールで密封した包装体を開封する際に易剥離(イージーピールともいう)できると共に、剥離後に開封箇所に樹脂の残る膜残りや毛羽立ちが生じずに綺麗な剥離面(剥離外観)を成すことができ、また透明性及び防曇性が良好である積層フィルムを提供する。
なお、本発明において、「ポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物からなる成形体」とは、ポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物を成形加工してなるフィルム、シート、容器等を意味する。また、前記成形体は、全体がポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物のみから形成されていてもよいし、前記ポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物からなる層と他の樹脂層等が積層された積層体から形成されていてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、基材層、シール隣接層、シール層の少なくとも3層を有する積層フィルムのシール層に膜残りや毛羽立ちが生じずに綺麗な剥離面(剥離外観)を成す機能を持たせ、シール隣接層にシール層との層界面で剥離(層間剥離)できる機能を持たせた積層フィルム、及び、該フィルムを用いた包装体を発明し、上記課題の解決に至った。
【0010】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 基材層(I)、シール隣接層(II)、シール層(III)の少なくとも3層を有し、下記(1)~(4)を満たす、積層フィルム。
(1)前記基材層(I)を形成する樹脂組成物が、熱可塑性樹脂を主成分として含む
(2)前記シール隣接層(II)を形成する樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む
(3)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、ポリエステル系樹脂を主成分として含み、該ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸残基としてイソフタル酸を含み、ジオール残基として少なくとも2種の残基を含む
(4)前記シール層(III)を形成する樹脂組成物が、該樹脂組成物を100質量%としたとき、界面活性剤を0.1~10質量%含む
[2] 前記ポリエステル系樹脂が、第1ジオール残基としてエチレングリコールを含み、第2ジオール残基として、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールからなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の積層フィルム。
[3] JIS K6768(1999)に準拠して測定した、前記シール層(III)の接触角が50°以下である、[1]又は[2]に記載の積層フィルム。
[4] JIS K7127(1999)に準拠して測定した、前記シール層(III)のフィルムの流れ方向の引張破断応力が、85MPa以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5] 前記基材層(I)を形成する樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の積層フィルム。
[6] 前記シール隣接層(II)を形成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂である、[1]~[5]のいずれかに記載の積層フィルム。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の積層フィルムのシール層(III)とポリエステル系樹脂を主成分として含む樹脂組成物からなる容器とをヒートシールして成形した包装体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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