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公開番号2024144412
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024087292,2023053696
出願日2024-05-29,2023-03-29
発明の名称抗スナッグ性編物
出願人東洋紡せんい株式会社
代理人個人,個人
主分類D04B 1/00 20060101AFI20241003BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】ユニフォーム用途等に要求される抗スナッグ性とストレッチ性を両立した編物を提供する。
【解決手段】少なくともその一方の面にニット-タック単位構造を有するシングルニットからなる編物であり、ニット-タック単位構造の少なくとも一部が伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されており、前記一方の面を構成する組織全体に対する、伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されるニット-タック単位構造の比率が25~100%である編物。前記仮撚糸は、コンジュゲート複合繊維であることが好ましい。また、前記一方の面におけるコース密度が50(個/2.54cm)以上、95(個/2.54cm)以下、且つウエール密度が45(個/2.54cm)以上、80(個/2.54cm)以下であることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともその一方の面にニット-タック単位構造を有するシングルニットからなる編物であり、ニット-タック単位構造の少なくとも一部が伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されており、前記一方の面を構成する組織全体に対する、伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されるニット-タック単位構造の比率が25~100%であることを特徴とする編物。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記伸縮伸長率40~95%の仮撚糸がコンジュゲート複合繊維からなることを特徴とする請求項1に記載の編物。
【請求項3】
前記一方の面におけるコース密度が50(個/2.54cm)以上、95(個/2.54cm)以下、且つウエール密度が45(個/2.54cm)以上、80(個/2.54cm)以下であることを特徴とする請求項1に記載の編物。
【請求項4】
少なくとも一方の面がニット-タック単位構造とオールニット単位構造の両方を含むことを特徴とする請求項1に記載の編物。
【請求項5】
前記コンジュゲート複合繊維がポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートからなり、前記コンジュゲート複合繊維の仮撚糸から構成されるニット-タック単位構造が一方の面を構成する組織のうちの40~100%を構成していることを特徴とする請求項2に記載の編物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーキングユニフォーム等の衣料品に好適に使用される、ストレッチ性と抗スナッグ性を有する編物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
編物は、織物に比べてソフトな風合いやストレッチ性などの優れた特徴を有しているため、インナー衣料やスポーツ衣料等に幅広く用いられている。しかし、織物に比べて編物にはピリングやスナッグ、更には耐摩耗性等の性能が低い傾向があり、ワーキング等のユニフォーム素材には使い難い素材であった。
【0003】
このため、これまでに編物の抗スナッグ性を改良するための種々の検討がされている。例えば、編物表面に現れた糸条の拘束力を高めるために、編物を構成する糸条を撚糸する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法で得られた編物では、編物本来の特徴であるソフトな風合いやストレッチ性が損なわれるという問題があった。
【0004】
また、S方向のトルクを有する仮撚糸とZ方向のトルクを有する仮撚糸との合糸に交絡を付与することにより得られた低トルクの複合糸を使用した抗スナッグ性を有する編物が提案されている(特許文献2参照)。この方法によれば、十分な抗スナッグ性を有する編物を得ることができるが、S方向、Z方向の別々の仮撚糸を作って、更にそれらを合糸交絡させる必要があり、製造工程が複雑で煩雑な作業を伴ない、経済的に不利であった。
【0005】
また、ストレッチ性と抗スナッグ性があり、且つ優れたハリ腰性、ソフトな風合を持つ編物として、コンジュゲート仮撚糸Aと非コンジュゲート仮撚糸Bを含む糸条からなる複合仮撚糸を含む編物であって、前記複合仮撚糸の交絡数が100ヶ/m以上、トルク撚数が30T/m以下、捲縮発現率差が5~30%である編物が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、この方法は、コンジュゲート仮撚糸と非コンジュゲート仮撚糸の両方の仮撚糸を用いて、それらを強く交絡させる工程が必要であり、製造工程が複雑で煩雑な作業を伴ない、経済的に不利であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-247149号公報
WO2008/001920号公報
特開2022-166393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の従来技術の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は、ユニフォーム用途等に要求される抗スナッグ性とストレッチ性を両立した編物を提供することにある。さらに、本発明は、色が付いた制電糸を配合しても、制電糸が表面に透けて見え難いユニフォーム用途に最適な編物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従来、ニット、タック、ウエルトからなる編物において、タックを多用すると編物内のニットループの大きさが大きく変化するので、編物表面の凹凸が大きくなって編物表面が引っかかりやすくなり、スナッグが起こりやすくなると考えられていた。しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、高い伸縮伸長率を有する特定の仮撚糸を用いて、編物表面にニットータック基本単位の組織を持たせることで、ストレッチ性を持ちながらも、従来では考えられなかった高い抗スナッグ性を発揮させることができることを見出し、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の(1)~(6)の構成を有するものである。
(1)少なくともその一方の面にニット-タック単位構造を有するシングルニット又はダブルニットからなる編物であり、ニット-タック単位構造の少なくとも一部が伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されており、前記一方の面を構成する組織全体に対する、伸縮伸長率40~95%の仮撚糸から構成されるニット-タック単位構造の比率が25~100%であることを特徴とする編物。
(2)前記伸縮伸長率40~95%の仮撚糸がコンジュゲート複合繊維からなることを特徴とする(1)に記載の編物。
(3)前記一方の面におけるコース密度が50(個/2.54cm)以上、95(個/2.54cm)以下、且つウエール密度が45(個/2.54cm)以上、80(個/2.54cm)以下であることを特徴とする(1)に記載の編物。
(4)少なくとも一方の面がニット-タック単位構造とオールニット単位構造の両方を含むことを特徴とする(1)に記載の編物。
(5)前記コンジュゲート複合繊維がポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートからなり、前記コンジュゲート複合繊維の仮撚糸から構成されるニット-タック単位構造が一方の面を構成する組織のうちの40~100%を構成していることを特徴とする(2)に記載の編物。
(6)前記編物が、ダブルニットであり、且つ他方の面を構成する組織に電気抵抗値10

~10

Ω/cmの制電糸を含み、編物の摩擦帯電圧が900V以下であることを特徴とする(1)~(5)のいずれかに記載の編物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ストレッチ性と抗スナッグ性を両立したワーキングユニフォーム等の衣料に好適な編物を提供することができる。また、本発明の編物は、色が付いた制電糸を用いた場合でも、制電糸が表面に透けて見えにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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