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公開番号2024119670
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026741
出願日2023-02-22
発明の名称不織布
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人
主分類D04H 1/728 20120101AFI20240827BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】
極細繊維で構成され、かつ伸縮性を示す不織布を提供する。
【解決手段】
ポリオレフィン樹脂を含むメジアン繊維径5μm以下の繊維で構成され、下記物性(a)及び(b)を満たす不織布:
(a)200℃の溶融状態における粘度が、せん断速度0.1s-1で15Pa・s以下である;
(b)200℃の溶融状態から降温速度を4℃/分として得られる動的粘弾性曲線において、200℃以下50℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも低く、38℃以下10℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも高い。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン樹脂を含むメジアン繊維径5μm以下の繊維で構成され、下記物性(a)及び(b)を満たす不織布:
(a)200℃の溶融状態における粘度が、せん断速度0.1s
-1
で15Pa・s以下である;
(b)200℃の溶融状態から降温速度を4℃/分として得られる動的粘弾性曲線において、200℃以下50℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも低く、38℃以下10℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも高い。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
ポリオレフィン樹脂を含むメジアン繊維径5μm以下の繊維で構成され、30%伸長時のヒステリシス損失が85%以下、破断伸度が90%以上、下記式からなる1m幅あたりの、坪量で規格化した引張強度が2N・m/g以上4N・m/g以下である不織布。
[坪量で規格化した引張強度]={[試験片の引張強度(N)]/[試験片幅(m)]}/[坪量(g/m

)]
【請求項3】
前記ポリオレフィン樹脂の結晶化度が10.5%以下である、請求項1又は2記載の不織布。
【請求項4】
前記ポリオレフィン樹脂に占める結晶性ポリオレフィン樹脂の割合が5質量%未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載の不織布。
【請求項5】
前記繊維の交点の数に占める融着点の数の割合は50%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の不織布。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の不織布と、該不織布とは別の不織布又は紙とを積層してなる積層不織布。
【請求項7】
下記物性(a)及び(b)を満たす、ポリオレフィン樹脂を含む溶融物を、電界紡糸法によりメジアン繊維径5μm以下の繊維状に紡糸して、表面温度を40℃以上70℃以下に設定した捕集機により捕集する工程を含む、不織布の製造方法:
(a)200℃の溶融状態における粘度が、せん断速度0.1s
-1
で15Pa・s以下である;
(b)200℃の溶融状態から降温速度を4℃/分として得られる動的粘弾性曲線において、200℃以下50℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも低く、40℃以下10℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも高い。
【請求項8】
前記溶融物が、融点が20℃を越えるアニオン性界面活性剤を含む、請求項7に記載の不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、不織布に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
不織布は、優れた通気性、柔軟性等の特性を活かして種々の用途に用いられている。また、不織布に伸縮性を付与し、それ単独で、あるいは他の素材と組み合わせて、紙おむつ、生理用品、衛生マスク、絆創膏、サポーター、メディカルテープなどへの適用性を高める技術が提案されている。
伸縮性を有する不織布として、例えば、特許文献1には、粘着性の無いメルトブローン不織布上に粘着性のメルトブローン不織布が積層し接合された多層伸縮性不織布が記載されている。これらメルトブローン不織布はともに熱可塑性エラストマーからなり伸縮性を備える。この多層伸縮性不織布によれば、製造時に粘着性を有していても、前記の伸縮性を落とさずに、製造設備への粘着現象を抑えることができるとされる。
また、特許文献2には、主として熱可塑性樹脂の繊維からなり、一方向とそれと直交する方向で伸び率を異ならせた不織布が記載されている。特許文献2によれば、このような伸び率の制御により、不織布を事後的に加工すること無く、一方向にだけ伸縮性を有する不織布が得られるとされる。
【0003】
不織布として、近年注目されるようになってきた極細繊維(例えば繊維径5μm以下)を堆積させてなるものがある。ここまで細い繊維からなる不織布を均一に製造する紡糸技術の一例として、例えば電界紡糸法(エレクトロスピニング法)等の溶融紡糸法が用いられる。このような極細繊維を含む不織布は、今後様々な用途に用いることが期待されており、工業化に向けて鋭意検討がなされている。例えば、特許文献3記載のナノファイバーシートは、美容効果を目的として皮膚に貼付することを想定したものである。特許文献3には、表情の変化等で皮膚表面に皺が発生してもナノファイバーシート自体の平滑状態を維持して皮膚の皺に対する隠蔽性を保持する観点から、ナノファイバーシート自体の剛性及び皮膚に対する滑り性を制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-237752号公報
特開平9-279460号公報
特開2021-54734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3に記載されるような極細繊維で構成された不織布についても、皮膚等の対象物への密着性を更に高める観点から、伸縮性を付与することが求められるようになってきた。しかし、極細繊維で構成された不織布は、その構成繊維の細さから強度が十分とは言えず、所望の伸縮性を付与するには改善の余地があった。
【0006】
本発明は、極細繊維で構成され、かつ伸縮性を示す不織布に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、不織布の構成繊維としてポリオレフィン樹脂を含む極細繊維を採用した上で、当該不織布ないしその構成繊維の物性を、特定の高温下における溶融状態で特定の低い粘度を示し、かつ、この溶融状態からの降温時に得られる動的粘弾性曲線において、貯蔵剛性率(G’)が損失剛性率(G’’)よりも大きくなる温度域が特定の低温域にくるように制御することにより、電界紡糸法を介した製法によって、極細繊維で構成されながらも所望の優れた伸縮性を示す不織布を実現できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づきさらに検討を重ねて完成されるに至ったものである。
【0008】
本発明は、ポリオレフィン樹脂を含むメジアン繊維径5μm以下の繊維で構成された不織布を提供する。
本発明の不織布は、下記物性(a)及び(b)を満たすことが好ましい。
(a)200℃の溶融状態における粘度が、せん断速度0.1s
-1
で15Pa・s以下である;
(b)200℃の溶融状態から降温速度を4℃/分として得られる動的粘弾性曲線において、200℃以下50℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも低く、38℃以下10℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも高い。
また、本発明の不織布は、30%伸長時のヒステリシス損失が85%以下であることが好ましい。
また、本発明の不織布は、破断伸度が90%以上であることが好ましい。
また、本発明の不織布は、下記式からなる1m幅あたりの、坪量で規格化した引張強度が2N・m/g以上4N・m/g以下であることが好ましい。
[坪量で規格化した引張強度]={[試験片の引張強度(N)]/[試験片幅(m)]}/[坪量(g/m

)]
【0009】
また、本発明は、溶融物を電界紡糸法によりメジアン繊維径5μm以下の繊維状に紡糸して、表面温度を40℃以上70℃以下に設定した捕集機により捕集する工程を含む、不織布の製造方法を提供する。
また、前記溶融物は、ポリオレフィン樹脂を含むことが好ましい。
また、前記溶融物は、下記物性(a)及び(b)を満たすことが好ましい。
(a)200℃の溶融状態における粘度が、せん断速度0.1s
-1
で15Pa・s以下である;
(b)200℃の溶融状態から降温速度を4℃/分として得られる動的粘弾性曲線において、200℃以下50℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも低く、38℃以下10℃以上の温度域で貯蔵剛性率が損失剛性率よりも高い。
【発明の効果】
【0010】
本発明の不織布は、極細繊維で構成されながらも所望の優れた伸縮性を発現する。本発明の不織布の製造方法によれは、上記の不織布を好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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