TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024112340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023017237
出願日2023-02-08
発明の名称熱膨張性不織布およびその製造方法
出願人タイガースポリマー株式会社
代理人
主分類D04H 3/16 20060101AFI20240814BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 通気性を有するとともに、高温の空気により素早く膨張するような、熱膨張性不織布を提供する。
【解決手段】 熱膨張性不織布1は、熱膨張性を有する機能性粒子4,4が一体化された合成樹脂製の長繊維を含む。前記長繊維は、複数の大径部2,2と小径部3,3とを交互に並べて数珠つなぎにしたように、繊維の長手方向に径が変化している。小径部3は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントである。大径部2には、前記機能性粒子4,4が含まれている。小径部3の繊維径は、大径部2に含まれる機能性粒子4の径以下である。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
熱膨張性を有する機能性粒子が一体化された合成樹脂製の長繊維を含む熱膨張性不織布であって、
前記長繊維は、複数の大径部と小径部とを交互に並べて数珠つなぎにしたように、繊維の長手方向に径が変化しており、
前記小径部は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントであり、
前記大径部には、前記機能性粒子が含まれており、
前記小径部の繊維径は、前記大径部に含まれる前記機能性粒子の径以下である、
熱膨張性不織布。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記機能性粒子が亜リン酸水素アルミニウムの粒子である
請求項1に記載の熱膨張性不織布。
【請求項3】
前記大径部はひも状もしくは団子状であり、
前記機能性粒子は、膜状もしくは網状もしくは繊維の束状になった前記合成樹脂によって包まれて、または、前記合成樹脂により接着されて、前記大径部に一体化されている、
請求項1または請求項2に記載の熱膨張性不織布。
【請求項4】
前記小径部の繊維径が、前記機能性粒子の直径の1/100以上である
請求項1に記載の熱膨張性不織布。
【請求項5】
前記小径部の繊維径が、100ナノメートル以上10マイクロメートル以下であり、前記機能性粒子の直径が300ナノメートル以上200マイクロメートル以下である、
請求項4に記載の熱膨張性不織布。
【請求項6】
請求項1に記載の熱膨張性不織布を製造する方法であって、
前記合成樹脂を加熱して溶融もしくは溶剤により溶解して液状化して、液状化した合成樹脂中に前記機能性粒子を分散させる第1の工程、
第1の工程に引き続き、前記機能性粒子が分散した液状の合成樹脂を、メルトブロー法もしくはエレクトロスピニング法により紡糸して長繊維としながら、不織布とする第2の工程、
を含む熱膨張性不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱膨張性を有する機能性粒子を含む熱膨張性不織布、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
熱膨張性黒鉛など、熱膨張性を有する機能性粒子は、高温にさらされたりして熱を受けると膨張する。この熱膨張性を利用して、通気性等を調整することが試みられている。例えば、建物の天井パネルに穴をあけておいて、通常時には、気流が抜けることを許容する構造としながら、火災等により周囲が高温になった際には、穴をふさぐか小さくするかして、天井パネルの通気性を制限することが試みられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、防火軒天井パネルにおいて、通気穴に円筒状のプラスチック複合体をはめ込み、プラスチック複合体に熱膨張性黒鉛を含ませる技術が開示されており、火災等により周囲が高温になると、プラスチック複合体(熱膨張性の部材)に含まれる熱膨張性黒鉛が膨張して、通気穴がふさがれて、通気が制限されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-226050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されるような従来の熱膨張性の部材において通気性を調整しようとする場合には、以下のような問題を生じやすかった。
まず、特許文献1に開示されるような従来の熱膨張性の部材は、素材としては通気性を有していないため、成形して部材とする際には、何らかの穴や空気通路を成形により作り出す必要があった。特許文献1の技術では、貫通穴を有する円筒状に部材が成形される。これら穴は通常1ミリメートルから数センチメートルの大きさであるが、穴が大きいと、通路が閉塞するのに時間がかかる。
【0006】
また、従来技術では、熱膨張性黒鉛がプラスチック複合材に練りこまれるようにして含まれているため、熱膨張性黒鉛の膨張が不均一で遅いものとなりがちである。すなわち、プラスチック複合材の周囲に高温の空気が到達しても、プラスチック複合材は、表面から徐々に熱せられるため、表面よりも奥の部分では温度上昇が遅くなる。そのため、プラスチック複合材の奥の部分はなかなか膨張開始温度に達せず、膨張がおくれる。しかも、プラスチック複合材の表面部分が熱せられて膨張すると、表面部分のみが膨張し、その膨張した部分が断熱層のように働いて、かえってプラスチック複合材の奥の部分が熱せられるのを妨げ、膨張を遅らせてしまう。
【0007】
本発明の目的は、通気性を有するとともに、高温の空気により素早く膨張するような、熱膨張性不織布を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者は、鋭意検討の結果、長繊維を含むように不織布を構成し、長繊維に大径部と小径部を数珠つなぎ状に設けるとともに、熱膨張性の機能性粒子を大径部に含ませるようにしつつ、大径部の機能性粒子の径よりも小径部の繊維径を小さくした熱膨張性不織布にすると、上記課題が解決することを知見し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、熱膨張性を有する機能性粒子が一体化された合成樹脂製の長繊維を含む熱膨張性不織布であって、前記長繊維は、複数の大径部と小径部とを交互に並べて数珠つなぎにしたように、繊維の長手方向に径が変化しており、前記小径部は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントであり、前記大径部には、前記機能性粒子が含まれており、前記小径部の繊維径は、前記大径部に含まれる前記機能性粒子の径以下である、熱膨張性不織布である(第1発明)。
【0010】
第1発明において、好ましくは、機能性粒子が亜リン酸水素アルミニウムの粒子である(第2発明)。また、第1発明もしくは第2発明において、好ましくは、前記大径部はひも状もしくは団子状であり、前記機能性粒子は、膜状もしくは網状もしくは繊維の束状になった前記合成樹脂によって包まれて、または、前記合成樹脂により接着されて、前記大径部に一体化されている(第3発明)。
また、第1発明において、好ましくは、前記小径部の繊維径が、前記機能性粒子の直径の1/100以上である(第4発明)。さらに、第4発明において、好ましくは、前記小径部の繊維径が、100ナノメートル以上10マイクロメートル以下であり、前記機能性粒子の直径が300ナノメートル以上200マイクロメートル以下である(第5発明)。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

滋賀県
編物の製造方法
2か月前
日本バイリーン株式会社
表面材
3か月前
東レ株式会社
スパンボンド不織布の製造方法
1日前
帝人株式会社
織編物および熱防護衣料
23日前
東レ株式会社
不織布およびエアフィルター濾材
1か月前
東レ株式会社
不織布およびエアフィルター濾材
1か月前
個人
伸縮自在の金属製網体
1か月前
ユニチカ株式会社
化粧料含浸用基布の製造方法
29日前
東レ株式会社
スパンボンド不織布およびマスク
19日前
東レ株式会社
不織布ならびにこれを含む包装材料
2か月前
ユニチカ株式会社
フィルター材の製造方法
2か月前
株式会社カネカ
難燃性布帛及びそれを用いた作業服
1か月前
東レ株式会社
自着性繊維構造体およびその製造方法
1か月前
東洋紡エムシー株式会社
長繊維不織布及び土木用資材
22日前
東レ株式会社
スパンボンド不織布およびその製造方法
1日前
株式会社島精機製作所
編地の編成方法、および編地
12日前
セイコーエプソン株式会社
複合体
1か月前
花王株式会社
不織布
22日前
セイコーエプソン株式会社
シート製造装置
1か月前
タイガースポリマー株式会社
機能性不織布およびその製造方法
2か月前
日本バイリーン株式会社
中綿、および、当該中綿を備えた衣類
5日前
セイコーエプソン株式会社
成形体の製造方法
27日前
タイガースポリマー株式会社
熱膨張性不織布およびその製造方法
1か月前
花王株式会社
吸収性物品用不織布
5日前
旭ファイバーグラス株式会社
フライトコンベア
1か月前
ウラベ株式会社
伸縮性経編地の製造方法
2か月前
花王株式会社
不織布及び吸収性物品
16日前
セイコーエプソン株式会社
分散装置および堆積装置
2か月前
セイコーエプソン株式会社
分散装置および堆積装置
1か月前
セイコーエプソン株式会社
分散装置および堆積装置
2か月前
タピルス株式会社
エレクトレット不織布
6日前
三菱ケミカル株式会社
多孔質電極基材及びその製造方法
1か月前
株式会社タケダレース
レース地及びその製造方法
19日前
佰龍機械廠股ふん有限公司
緯編編み物及びその編み方
2か月前
花王株式会社
被覆用シート、及びその使用方法
1か月前
大和紡績株式会社
編地、及びそれを含む衣料
16日前
続きを見る