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公開番号2024154855
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069010
出願日2023-04-20
発明の名称長繊維不織布、分離膜支持体および分離膜
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D04H 3/147 20120101AFI20241024BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 分離膜とした際に膜剥離強度の強弱差を小さくでき、なおかつ製膜時の製膜欠点数を減少させることに優れた長繊維不織布、分離膜支持体および分離膜を提供すること。
【解決手段】 熱可塑性樹脂を主成分とする繊維からなる長繊維不織布であって、該長繊維不織布の断面空隙率が1%以上10%以下であり、断面空隙率のCV値が1%以上60%以下であって、平均単繊維直径が10.0μm以上20.0μm以下である、長繊維不織布、前記長繊維不織布で構成された分離膜支持体および前記分離膜支持体を含んでなる分離膜。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂を主成分とする繊維からなる長繊維不織布であって、該長繊維不織布の断面空隙率が1%以上10%以下であり、断面空隙率のCV値が1%以上60%以下であって、平均単繊維直径が10.0μm以上20.0μm以下である長繊維不織布。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記繊維が高融点重合体の周りに当該高融点重合体の融点よりも低い融点を有する低融点重合体を配した複合繊維である、請求項1に記載の長繊維不織布。
【請求項3】
長繊維不織布の目付が20g/m

以上120g/m

以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項4】
長繊維不織布の一方の面における王研式平滑度の最大値と最小値の差Rが5秒以上20秒以下であり、かつ、もう一方の面における王研式平滑度の最大値と最小値の差Rが1秒以上10秒以下である、請求項1または2に記載の長繊維不織布。
【請求項5】
請求項1または2に記載の長繊維不織布で構成された分離膜支持体。
【請求項6】
請求項5に記載の分離膜支持体を含んでなる分離膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、長繊維不織布、分離膜支持体および分離膜に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年の水処理には、多くの場合において膜技術が適用されている。例えば、浄水場での水処理には、精密ろ過膜や限外ろ過膜が用いられており、海水の淡水化には、逆浸透膜が用いられている。また、半導体製造用水、ボイラー用水、医療用水およびラボ用純水などの処理には、逆浸透膜やナノろ過膜が用いられている。さらに、下廃水の処理には、精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた膜分離活性汚泥法も適用されている。
【0003】
これらの分離膜は、その形状から平膜と中空糸膜に大別される。これらの分離膜のうち、主に合成重合体から形成される平膜は、分離機能を有する膜単体では機械的強度に劣るため、一般に不織布や織布等の支持体と一体化して使用されることが多い。
【0004】
一般に、分離機能を有する膜と支持体は、不織布や織布等の支持体上に、分離機能を有する膜の原料となる高分子重合体の溶液を流延して固着させる方法により一体化される。また、逆浸透膜等の半透膜においては、不織布や織布等の支持体上に高分子重合体の溶液を流延し支持層を形成させた後に、その支持層上に半透膜を形成させる方法等により一体化される。
【0005】
したがって、支持体となる不織布や織布等には、高分子重合体の溶液を流延した際にそれが過浸透により裏抜けしたり、膜物質が剥離したり、さらには支持体の毛羽立ち等により膜の不均一化や製膜欠点が生じたりすることがないような優れた製膜性が要求される。
【0006】
また、海水淡水化等に使用される逆浸透複合膜の場合は、該逆浸透複合膜が組み込まれている海水淡水化装置を、ある一定の運転圧力で継続して連続運転をする場合もあれば、供給海水の水質や温度の変化、目標とする造水量の管理値の変動などに対応して、運転圧力をその都度変化させるような運転をする場合もある。実際には、後者のような運転が一般的であるが、その場合、逆浸透複合膜の厚さ方向に付与される運転圧力が変動することにより、逆浸透複合膜はその膜厚方向における伸縮動作を反復し、逆浸透複合膜の支持膜と支持体が剥離することもある。また、装置停機時に透過水側から供給水側に正浸透が働き、支持膜と支持体が剥離することもある。そのため、分離膜支持体には分離膜を形成した際の高い剥離強度も要求される。
【0007】
従来、このような分離膜支持体として、親水性を有さない不織布を用いた分離膜支持体からなり、膜剥離強度が特定の範囲内であることを特徴とした分離膜が提案されている(特許文献1参照。)。
【0008】
また、長繊維不織布からなる分離膜支持体上に分離機能を有する膜が形成されてなる分離膜であって、分離膜支持体と膜の境界面に発生するマクロボイドの割合が特定の範囲であることから、膜剥離強度に優れることを特徴とした分離膜が提案されている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2013-71106号公報
特開2019-93366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1や2で提案された技術は、機械的強度に優れた不織布を分離膜支持体としており、ある程度の膜剥離強度を持った分離膜となることを特徴としている。しかしながら、特許文献1や2で提案された技術では、分離膜支持体となる不織布の密度差ができてしまい、膜剥離強度が強い箇所と弱い箇所が生じる可能性が高いという課題がある。また、製膜した際に分離膜支持体となる不織布の密度差が原因の製膜欠点が発生する可能性が高いという課題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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