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公開番号
2024137541
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2023049098
出願日
2023-03-24
発明の名称
繊維集合体
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類
D04H
1/4382 20120101AFI20240927BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】本発明は、耐炎性と吸音性を併せ持つ繊維集合体を提供することを目的とする。
【解決手段】単繊維繊度が1.0dtex以上の耐炎性繊維(A)と、単繊維繊度が1.0dtex未満の耐炎性繊維(B)とを含む繊維集合体。耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の限界酸素指数が45以上であること、耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)との繊度差が0.3dtex以上であること、不織布であること、耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)が混合されていること、耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)のみからなることなどが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
単繊維繊度が1.0dtex以上の耐炎性繊維(A)と、単繊維繊度が1.0dtex未満の耐炎性繊維(B)とを含む繊維集合体。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の限界酸素指数が45以上である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項3】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)との単繊維繊度差が0.3dtex以上である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項4】
不織布である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項5】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)が混合されている請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項6】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)のみからなる請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項7】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の質量比率が、20:80~80:20である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項8】
耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の繊維密度がそれぞれ1.35~1.45g/cm
3
である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項9】
密度が0.05~0.2g/cm
3
である請求項1に記載の繊維集合体。
【請求項10】
目付が50~500g/m
2
である請求項1に記載の繊維集合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は耐炎性を有する繊維集合体に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車、鉄道車両、航空機、空調機、建材等の用途に好適な、軽量で且つ耐炎性・吸音性・断熱性に優れた材料として、耐炎性繊維不織布は望まれている。
例えば、自動車分野においては、業界の動向である軽量化の推進によって引き起こされる騒音の悪化に対応するため、各部品メーカーは軽量かつ高性能な吸音材料の開発が強く求められる。
【0003】
自動車において加速時やトランスミッション変動時の騒音は、100~2,000Hzの比較的低い周波数領域で発生する。そのため、従来の騒音対策に用いられる多孔質材料では、厚く、重い対策材料となり、軽量化の面から輸送用機械にはそぐわない。
自動車用吸音材料では一般的に不織布や発泡ウレタンなどが使用されている。これらの材料では高周波領域(2,000Hz以上)で良い吸音性能を示すが、100~2,000Hzのような低周波数領域では効果が小さくなっている。
また、電気自動車(EV)化に伴い、これまでエンジン音の影に隠れていた騒音が顕在化してきた。風切り音やロードノイズ、モーター音などである。これらの騒音の周波数領域も100~2,000Hzである。
【0004】
自動車のエンジンルーム内には、エンジンから発する音の共鳴防止、あるいは発生した音そのものを外部へ出さないように、ボンネット裏、エンジン下、エンジンとキャビンとの間、あるいはマフラーなどに各種の防音材が使用されている。これらエンジン、マフラーなどは通常の使用時には300℃以上に達するが、更に昨今は、エンジンルームの狭小化によりエンジンカバー部品のサイズダウン化によりエンジンルーム内の温度上昇が顕著となり、使用される吸音材には耐熱性、難燃性が必須となっている。
また、電気自動車(EV)化に伴い、リチウムイオン電池の高容量化が進んでいる。そこでは、安全性向上について指摘されており、リチウムイオン電池の発火による電気自動車の火災事故が頻発していることから、リチウムイオン電池の激烈な発火に対応した耐炎性材料が望まれている。
【0005】
従来のポリエステル繊維100%使用の吸音材では充分な耐熱性がなく、その改善が求められている。これら耐熱難燃防音材の製法としては、古くは安価なロックウールあるいはガラス繊維を用いたものが多く使用されていたが、自動車のより軽量化、更には廃車時の産廃処理の問題から次第に耐熱性有機繊維が使用されるようになってきた。
【0006】
そこで、近時、特にアラミド繊維などの溶融温度350℃以上の耐熱性有機繊維を用い、更に耐熱性を付与すべく難燃・耐熱性成分としてケイ酸塩鉱物、アルミナ粒子、雲母粒子などを複合した不織布が耐熱性吸音材として紹介されている。(例えば特許文献1~3)
また別途、アクリル系合成繊維を酸化して得られる耐炎繊維を用いたステッチボンド不織布(例えば特許文献4参照)や耐炎繊維と難燃繊維が混合した不織布(例えば特許文献5)も紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-138935号公報
特開2006-321053号公報
特開平6-212593号公報
特開2006-195104号公報
特開2003-129362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前者の方法は耐熱性の無機粒子を耐熱有機繊維間に挿入、付着させることは複雑な工程を取らざるを得ないという問題があった。
後者の方法は、非常に脆い耐炎繊維を用いるために不織布化の方法がステッチボンドに限られ、かつ高密度の不織布を得難いという問題がある外、更に価格的に非常に高価なものとなってしまうという問題があった。
また、後者の方法は、現在求められている100~2,000Hzのような低周波数領域での吸音特性では効果が小さくなるという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、耐炎性と吸音性に優れる繊維集合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前述の課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討した結果実現したものである。本発明においては、繊維径の細い耐炎性繊維を不織布の材料の一部として使用することにより、特定周波数での吸音率を高めることができることを見出し、本発明に至った。
[1]単繊維繊度が1.0dtex以上の耐炎性繊維(A)と、単繊維繊度が1.0dtex未満の耐炎性繊維(B)とを含む繊維集合体。
[2]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の限界酸素指数が45以上である[1]に記載の繊維集合体。
[3]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)との繊度差が0.3dtex以上である[1]または[2]に記載の繊維集合体。
[4]不織布である[1]~[3]のいずれかに記載の繊維集合体。
[5]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)が混合されている[1]~[4]のいずれかに記載の繊維集合体。
[6]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)のみからなる[1]~[5]のいずれかに記載の繊維集合体。
[7]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の質量比率が、20:80~80:20である[1]~[6]のいずれかに記載の繊維集合体。
[8]耐炎性繊維(A)と耐炎性繊維(B)の繊維密度がそれぞれ1.35~1.45g/cm
3
である[1]~[7]のいずれかに記載の繊維集合体。
[9]密度が0.05~0.2g/cm
3
である[1]~[8]のいずれかに記載の繊維集合体。
[10]目付が50~500g/m
2
である[1]~[9]のいずれかに記載の繊維集合体。
[11]厚さが0.5~10mmである[1]~[10]のいずれかに記載の繊維集合体。
[12]厚みを30mmにしたときの1000Hzにおける吸音率が0.5以上である[1]~[11]のいずれかに記載の繊維集合体。
[13]単位質量当りの強度が30~80g/gである[1]~[12]のいずれかに記載の繊維集合体。
[14]前記耐炎性繊維(A)、前記耐炎性繊維(B)の少なくとも1つが炭素繊維である[1]~[13]のいずれかに記載の繊維集合体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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