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公開番号2025023640
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127961
出願日2023-08-04
発明の名称編地及び衣類
出願人日本毛織株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類D04B 1/14 20060101AFI20250207BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】軽量で薄手のスポーツ用衣類や夏用インナー衣類向けに好適な編地及び衣類を提供する。
【解決手段】芯成分22が合成繊維マルチフィラメント糸、鞘成分21が獣毛繊維、又は獣毛繊維と獣毛繊維以外の短繊維を含む混紡繊維で構成される長短複合紡績糸20を含む編地であって、合成繊維マルチフィラメント糸を構成する単繊維繊度は2.5decitex以下、総繊度は30decitex以下であり、長短複合紡績糸20はメートル番手60番以上の単糸であり、獣毛繊維の混率が50%以上あり、編地の目付は150g/m2未満である。この編地はスポーツ用衣類に好適である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
芯成分が合成繊維マルチフィラメント糸、鞘成分が獣毛繊維、又は獣毛繊維と獣毛繊維以外の短繊維を含む混紡繊維で構成される長短複合紡績糸を含む編地であって、
前記合成繊維マルチフィラメント糸を構成する単繊維繊度は2.5decitex以下、総繊度は30decitex以下であり、
前記長短複合紡績糸はメートル番手60番手以上の単糸であり、獣毛繊維の混率が50%以上あり、
前記編地の目付は150g/m
2
未満であることを特徴とする編地。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記編地の破裂強度はJIS L1096 A法(ミューレン形法)で300kPa以上である請求項1に記載の編地。
【請求項3】
前記編地のピリングは4級以上である請求項1に記載の編地。
【請求項4】
前記編地は吸水拡散加工されている請求項1に記載の編地。
【請求項5】
前記吸水拡散加工は、吸水性ポリエステル系樹脂による加工である請求項1に記載の編地。
【請求項6】
前記合成繊維マルチフィラメント糸は、ポリエステルマルチフィラメント糸又はナイロンマルチフィラメント糸である請求項1に記載の編地。
【請求項7】
前記長短複合紡績糸を100質量%としたとき、前記獣毛繊維の混率は50~90質量%である請求項1に記載の編地。
【請求項8】
前記鞘成分として含まれる前記獣毛繊維以外の短繊維は、ポリエステル短繊維である請求項1に記載の編地。
【請求項9】
前記長短複合紡績糸を100質量%としたとき、前記芯成分は10~40質量%であり、前記鞘成分は60~90質量%である請求項1に記載の編地。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の編地を含む衣類。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、獣毛繊維を含む編地及び衣類に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ウール繊維を代表とする獣毛繊維を含む編地を用いたTシャツなどの衣類は、高い保温性、吸放湿出性、汗冷えしないなどの優れた特性を持ち、登山、トレイルランなどのスポーツや冬の快適衣料として好まれている。しかし、ウール繊維はポリエステル等の合繊繊維と比較すると強力が劣るため、ウール繊維100%では軽量で薄手の編地は実用的な強力を満たすことが出来なかった。強力を増す手段としてはウールとポリエステル短繊維との混紡糸を作成する方法があるが、ピリング性能に難があり、毛玉が出来やすかった。従来技術として、本出願人は合成繊維マルチフィラメント糸を特定の位置に配置した長短複合紡績糸を提案し(特許文献1)、また、吸水性とべたつき抑制を同時に達成する技術として、肌側となる内層と、外気側となる外層と、前記内層と外層を繋ぐ接結糸を含む両面編地であり、前記内層を疎水性とし、外層を親水性とした多層構造編地を提案した(特許文献2)。吸水性を有する編物の片面から撥水性を有する樹脂を部分的に固着させた部分吸水編物も提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-105395号公報
特開2017-155374号公報
特開2013-133572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献1~2の編地は、軽量で薄手のスポーツや夏用インナー向けの編地を作るのは難しいという問題があった。また前記特許文献3の編地は、部分的に撥水加工がなされているため風合いに難があるという問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、軽量で薄手のスポーツ用衣類や夏用インナー向け衣類に好適な編地及び衣類を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一態様において、芯成分が合成繊維マルチフィラメント糸、鞘成分が獣毛繊維、又は獣毛繊維と獣毛繊維以外の短繊維を含む混紡繊維で構成される長短複合紡績糸を含む編地であって、前記合成繊維マルチフィラメント糸を構成する単繊維繊度は2.5decitex以下、総繊度は30decitex以下であり、前記長短複合紡績糸はメートル番手60番以上の単糸であり、獣毛繊維の混率が50%以上あり、前記編地の目付は150g/m
2
未満である編地に関する。
【0007】
本発明は、一態様において、本発明の編地を含む衣類に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の編地は、芯成分が合成繊維マルチフィラメント糸、鞘成分が獣毛繊維、又は獣毛繊維と獣毛繊維以外の短繊維を含む混紡繊維で構成される長短複合紡績糸を含む編地であって、前記合成繊維マルチフィラメント糸を構成する単繊維繊度は2.5decitex以下、総繊度は30decitex以下であり、前記長短複合紡績糸はメートル番手60番以上の単糸であり、獣毛繊維の混率が50%以上あり、前記編地の目付は150g/m
2
未満であることにより、軽量で薄手のスポーツや夏用インナー向けに好適な編地及び衣類を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は本発明の一実施形態の長短複合紡績糸を製造するためのリング精紡機の要部を示す斜視図である。
図2は同、リング精紡機のフロントローラ要部の模式的説明図である。
図3Aは本発明の一実施形態の長短複合紡績糸の断面図であり、図3Bは同紡績糸の側面図である。
図4は本発明の一実施形態の吸水拡散性編地に液体である水が付着したときの水の吸収および拡散状態を示す模式的断面図である。
図5Aは本発明の一実施形態のTシャツの正面図、図5Bは同背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の編地は、芯成分が合成繊維マルチフィラメント糸、鞘成分が獣毛繊維、又は獣毛繊維と獣毛繊維以外の短繊維を含む混紡繊維で構成される長短複合紡績糸を含む。合成繊維マルチフィラメント糸を構成する単繊維繊度は2.5decitex以下であり、好ましくは0.1~2.5decitexであり、より好ましくは0.2~2.2decitexであり、さらに好ましくは0.3~2.0decitexである。総繊度は30decitex以下であり、好ましくは10~28decitexであり、より好ましくは15~25decitexである。これにより、軽量で薄手の編地が得られる。編物組織は、横編み、丸編み、経編など、どのような組織であってもよい。なお、本明細書において編地とは編物と同義である。
(【0011】以降は省略されています)

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