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公開番号2025087284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201833
出願日2023-11-29
発明の名称被服用編地、及びそれを含む被服
出願人美津濃株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類D04B 21/12 20060101AFI20250603BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】吸水速乾性、湿潤時の通気性及び保温性に優れるとともに、汗冷えを抑制することができる被服用編地、及びそれを含む被服を提供する。
【解決手段】本発明は、編地の厚み方向に貫通した貫通孔2を有する被服用編地であって、前記貫通孔に接する領域の少なくとも一部には疎水性繊維糸及び撥水性繊維糸からなる群から選ばれる一つ以上の繊維糸(I)が配置され、他の部分には親水性繊維糸(II)が配置されており、前記被服用編地は、裏面に凹凸構造5を有し、前記凹凸構造において、凸部を構成するニードルループの高さは0.8mm以上であり、かつ前記貫通孔のタテ方向又はヨコ方向に隣接するニードルループの高さは、0.8~2.0mmである、被服用編地に関する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
編地の厚み方向に貫通した貫通孔を有する被服用編地であって、
前記貫通孔に接する領域の少なくとも一部には疎水性繊維糸及び撥水性繊維糸からなる群から選ばれる一つ以上の繊維糸(I)が配置され、他の部分には親水性繊維糸(II)が配置されており、
前記被服用編地は、裏面に凹凸構造を有し、前記凹凸構造において、凸部を構成するニードルループの高さは0.8mm以上であり、かつ、前記貫通孔のタテ方向又はヨコ方向に隣接するニードルループの高さは、0.8~2.0mmである、被服用編地。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記被服用編地の裏面において、前記貫通孔のタテ方向又はヨコ方向に隣接するニードルループの高さが、その他のニードルループの高さより低い、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項3】
前記被服用編地は、パイル編である、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項4】
前記被服用編地は、clo値が0.90以上である、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項5】
前記被服用編地は、湿潤状態の通気抵抗が0.30kPa・s/m以下である、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項6】
前記被服用編地を湿潤状態で水平面に置いた際、前記貫通孔は空隙を維持する、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項7】
前記被服用編地を湿潤状態で厚み方向が水平方向になるように吊り下げた際、前記貫通孔は空隙を維持する、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項8】
前記被服用編地において、JIS L 1907 A法(滴下法)に準じて測定した吸水時間が180秒以下である、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項9】
前記繊維糸(I)及び前記親水性繊維糸(II)の合計を100重量部とした場合、繊維糸(I):親水性繊維糸(II)の重量割合が、I:II=3:97~90:10である、請求項1に記載の被服用編地。
【請求項10】
前記被服用編地は、荷重60g条件下で厚みが0.8~2.0mmである、請求項1に記載の被服用編地。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被服用編地、及びそれを含む被服に関する。より詳細には、春、秋及び冬等の外気温が低い季節の運動時に着用することができる被服用編地及びそれを含む被服に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
運動を行う際は発汗を伴うことが多く、吸水拡散性や汗処理性を有する編地を用いた被服を着用することが多い。特許文献1には、吸水拡散性を有する編地として、地組織部と、該地組織部の少なくとも一方の面から伸び出たループパイル糸を有し、ループパイル糸が捲縮繊維からなり、かつねじれを有するパイル布帛が記載されている。特許文献2には、厚み方向に貫通した貫通孔を有し、貫通孔は前記編地の一方向に配列しており、貫通孔に接する少なくとも一部には撥水または疎水領域が配置され、他の部分には親水領域が配置されている被服用編地が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-194182号公報
特開2019-131915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
春、秋及び冬等の外気温が低い季節の運動時に着用する被服について、運動序盤には肌寒いために保温性を有することが求められ、一定時間運動を行った運動中盤以降では、発汗が生じることから、吸水速乾性や汗処理性が求められ、運動直後は、皮膚表面上に滞在する汗による汗冷えを抑制することが求められる。
しかしながら、特許文献1に記載のループパイル糸を有する編地の場合、運動序盤には保温性を有するものの、運動中盤以降では発汗に伴い編地が湿潤状態となるが、湿潤状態では通気性を保つことができなくなり、皮膚表面上の汗を処理する能力が低下する問題がある。また、汗処理性が低下した結果、運動直後も皮膚表面上に汗が滞在しやすく汗冷えなどが生じてしまうという問題があった。
特許文献2に記載の貫通孔を有する編地の場合、運動序盤に寒さを感じてしまう問題がある。また、湿潤状態でも通気性を保つことができる汗処理性に優れており、皮膚上の汗を常に気化することで、運動直後に皮膚表面上に滞在する汗の量を抑制することが可能だが、湿潤した編地と肌が接触することで汗による冷えを感じてしまい、運動直後も寒さを感じてしまう問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、吸水速乾性、湿潤時の通気性及び保温性に優れるとともに、汗冷えを抑制することができる被服用編地、及びそれを含む被服を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、編地の厚み方向に貫通した貫通孔を有する被服用編地であって、前記貫通孔に接する領域の少なくとも一部には疎水性繊維糸及び撥水性繊維糸からなる群から選ばれる一つ以上の繊維糸(I)が配置され、他の部分には親水性繊維糸(II)が配置されており、前記被服用編地は、裏面に凹凸構造を有し、前記凹凸構造において、凸部を構成するニードルループの高さは0.8mm以上であり、かつ前記貫通孔のタテ方向又はヨコ方向に隣接するニードルループの高さは、0.8~2.0mmである、被服用編地に関する。
【0007】
本発明は、また、前記被服用編地を含む被服に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、吸水速乾性、湿潤時の通気性及び保温性に優れるとともに、汗冷えを抑制することができる被服用編地及びそれを含む被服を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態の被服用編地の模式的表面図である。
同被服用編地の裏面を約45℃斜め上から観察した写真(倍率:5倍)である。
同被服用編地のI-I方向の模式的断面図である。
実施例1及び2の編地の表面及び裏面を真上から観察した写真(倍率:20倍)である。
比較例1-3の編地の表面及び裏面を真上から観察した写真(倍率:20倍)である。
実施例1の編地の裏面の凹凸構造において、凸部を構成するニードルループの高さを測定したデータの一例を示すグラフである。
本発明の一実施形態の被服(シャツ)の模式的表面図である。
本発明の一実施形態の被服(シャツ)の模式的裏面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の発明者らは、上述した課題を解決するために、検討を重ねた。その結果、(1)編地に厚み方向に貫通した貫通孔を設ける、(2)疎水性繊維糸及び撥水性繊維糸からなる群から選ばれる一つ以上の繊維糸(I)及び親水性繊維糸(II)を併用するとともに、貫通孔の接する領域の少なくとも一部には繊維糸(I)を配置する、(3)編地の裏面に凹凸構造を設けるとともに、凸部を構成するニードルループの高さを0.8mm以上に、かつ貫通孔にタテ方向又はヨコ方向に隣接するニードルループの高さを0.8~2.0mmにすることで、吸水速乾性、湿潤時の通気性及び保温性に優れるとともに、汗冷えを抑制し得ることを見出した。本明細書において、「ニードルループ」は、編地において、編み目の上向き湾曲部を意味する。
本明細書において、裏面とは、身体側の面を意味し、表面とは、身体側とは反対側の面を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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