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公開番号2024114288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019957
出願日2023-02-13
発明の名称多孔質電極基材及びその製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D04H 1/4242 20120101AFI20240816BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】トルエン等の芳香族化合物の拡散性に優れ、有機ハイドライド電解合成にも適用可能な多孔質電極基材、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】炭素繊維が炭素により結着された多孔質電極基材であって、厚みが200~2000μmであり、且つ、厚み方向のガス透過度が800~5000mL/(cm2・Pa・hr)である多孔質電極基材。また、前記多孔質電極基材を製造する方法であって、炭素繊維シートを炭素化処理して多孔質電極基材を得ることを含み、前記炭素繊維シートは、炭素繊維に樹脂及び有機繊維の少なくとも一方が添加されており、厚みが200~5000μm、目付が60~500g/m2である、多孔質電極基材の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素繊維が炭素により結着された多孔質電極基材であって、厚みが200~2000μmであり、且つ、厚み方向のガス透過度が800~5000mL/(cm

・Pa・hr)である、多孔質電極基材。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
水銀圧入法によって測定される平均細孔径が40~180μmである、請求項1に記載の多孔質電極基材。
【請求項3】
目付が50~300g/m

である、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項4】
面圧1MPaでの圧縮厚みが100~700μmである、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項5】
面圧1MPaの圧縮状態における貫通抵抗が3~20mΩ・cm

である、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項6】
平均繊維径9~25μmの炭素繊維を含む、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項7】
ピッチ系炭素繊維を含む、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項8】
前記多孔質電極基材の総質量に対する前記炭素の質量割合が10~40質量%である、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項9】
厚み500μmにおける前記多孔質電極基材に差圧5.6kPaの条件でトルエンを透過させたときの単位時間当たりのトルエンの透過流量が4~40mL/secである、請求項1又は2に記載の多孔質電極基材。
【請求項10】
請求項1に記載の多孔質電極基材を製造する方法であって、
炭素繊維シートを炭素化処理して多孔質電極基材を得ることを含み、
前記炭素繊維シートは、炭素繊維に樹脂及び有機繊維の少なくとも一方が添加されており、厚みが200~5000μm、目付が60~500g/m

である、多孔質電極基材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質電極基材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、化石燃料の使用量削減や二酸化炭素排出量の削減といった観点から、新たなエネルギー源として水素が期待されている。
水素を簡便に輸送及び貯蔵する方法としては、有機ハイドライドを水素のキャリアとして用いる有機ハイドライド法が注目されている。
【0003】
有機ハイドライド電解合成においては、陽極で水を電気分解し、発生した水素を用いて陰極でトルエン等の芳香族化合物を還元水素化してメチルシクロヘキサン(MCH)等の有機ハイドライドを生成させる。得られた有機ハイドライドからは、脱水素反応により芳香族化合物及び水素を得ることができる。
【0004】
リチウムイオン電池、燃料電池、レドックスフロー電池等の電池の電極には、繊維長の短い炭素繊維が分散され、樹脂炭化物で結着された多孔質電極基材が広く用いられている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-27920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者等が検討したところ、レドックスフロー電池等の電池に用いられる多孔質電極基材を有機ハイドライド電解合成に適用すると、トルエン等の芳香族化合物の拡散が不充分なため、有機ハイドライドを効率良く合成することは難しいことが判明した。
【0007】
本発明は、トルエン等の芳香族化合物の拡散性に優れ、有機ハイドライド電解合成にも適用可能な多孔質電極基材、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]炭素繊維が炭素により結着された多孔質電極基材であって、厚みが200~2000μmであり、且つ、厚み方向のガス透過度が800~5000mL/(cm

・Pa・hr)である、多孔質電極基材。
[2]水銀圧入法によって測定される平均細孔径が40~180μmである、[1]に記載の多孔質電極基材。
[3]目付が50~300g/m

である、[1]又は[2]に記載の多孔質電極基材。
[4]面圧1MPaでの圧縮厚みが100~700μmである、[1]~[3]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[5]面圧1MPaの圧縮状態における貫通抵抗が3~20mΩ・cm

である、[1]~[4]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[6]平均繊維径9~25μmの炭素繊維を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[7]ピッチ系炭素繊維を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[8]前記多孔質電極基材の総質量に対する前記炭素の質量割合が10~40質量%である、[1]~[7]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[9]厚み500μmにおける前記多孔質電極基材に差圧5.6kPaの条件でトルエンを透過させたときの単位時間当たりのトルエンの透過流量が4~40mL/secである、[1]~[8]のいずれかに記載の多孔質電極基材。
[10][1]に記載の多孔質電極基材を製造する方法であって、
炭素繊維シートを炭素化処理して多孔質電極基材を得ることを含み、
前記炭素繊維シートは、炭素繊維に樹脂及び有機繊維の少なくとも一方が添加されており、厚みが200~5000μm、目付が60~500g/m

である、多孔質電極基材の製造方法。
[11]前記炭素繊維シートにおける前記炭素繊維100質量部に対する前記樹脂及び前記有機繊維の合計量が80~180質量部である、[10]に記載の多孔質電極基材の製造方法。
[12]前記炭素化処理の前に前記炭素繊維シートを加熱加圧することを更に含む、[10]又は[11]に記載の多孔質電極基材の製造方法。
[13]前記加熱加圧前の炭素繊維シートの厚みに対する前記加熱加圧後の炭素繊維シートの厚みの比が0.2~1.2である、[12]に記載の多孔質電極基材の製造方法。
[14]前記炭素繊維シートが平均繊維径9~25μmの炭素繊維を含む、[10]~[13]のいずれかに記載の多孔質電極基材の製造方法。
[15]前記炭素繊維シートがピッチ系炭素繊維を含む、[10]~[14]のいずれかに記載の多孔質電極基材の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、トルエン等の芳香族化合物の拡散性に優れ、有機ハイドライド電解合成にも適用可能な多孔質電極基材、及びその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
トルエン透過度を測定する様子を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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