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公開番号2024143269
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055851
出願日2023-03-30
発明の名称液晶ポリマー組成物
出願人上野製薬株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 67/00 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、曲げ強度等の機械特性を維持しつつ、水素ガスバリア性が向上した成形品などの物品を形成し得る液晶ポリマー組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、結晶融解温度が210~250℃である全芳香族液晶ポリマー100質量部、強化繊維1~100質量部およびカルボジイミド基含有化合物0.01~10質量部を含有する、液晶ポリマー組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結晶融解温度が210~250℃である全芳香族液晶ポリマー100質量部、強化繊維1~100質量部およびカルボジイミド基含有化合物0.01~10質量部を含有する、液晶ポリマー組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
全芳香族液晶ポリマーの結晶融解温度は215~245℃である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項3】
全芳香族液晶ポリマーは、式(I)~(IV)
TIFF
2024143269000006.tif
26
128
[式中、
Ar

およびAr

は、それぞれ1種または2種以上の2価の芳香族基を表し、p、q、rおよびsは、それぞれ、全芳香族液晶ポリエステル中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:
0.5≦p/q≦2.5
2≦r≦15、および
2≦s≦15]
で表される繰返し単位を含む全芳香族液晶ポリエステルである、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項4】
式(III)および/または式(IV)は、Ar

およびAr

が、互いに独立して、式(1)~(4)
TIFF
2024143269000007.tif
23
134
からなる群から選択される芳香族基である繰返し単位の1種または2種以上を含む、請求項3に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項5】
強化繊維は炭素繊維である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項6】
カルボジイミド基含有化合物はポリカルボジイミド化合物である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物から構成される成形品。
【請求項8】
成形品が液体水素タンクである、請求項7に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、曲げ強度等の機械特性を維持しつつ、水素ガスバリア性が改善された成形品等の物品を形成し得る液晶ポリマー組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
繊維強化プラスチック(FRP)は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂のマトリックス樹脂と、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の繊維強化材とからなる複合材料である。これらの複合材料は、例えば、繊維強化材にマトリックス樹脂が含浸された中間製品であるプリプレグから、加熱・加圧といった成形・加工工程を経て成形される。特に、炭素繊維を繊維強化材として用いた複合材料は軽量で、高強度等の優れた機械特性を有するので、近年、航空機、自動車等の部材として多用されるようになってきている。
【0003】
また、炭化水素燃料に替えてクリーンな燃料である水素を利用する時代、いわゆる水素エネルギー社会が到来しつつある状況下では、取り扱いの容易さを考えて、水素貯蔵容器の軽量化が一層求められている。そのために、従来から用いられてきたステンレスやアルミニウム等の金属材料よりも軽量で、かつ比強度に優れた炭素繊維強化プラスチックを用いることが有効であると考えられる。しかし、有機系のプラスチックは一般的にガスバリア性が低く、特に極めて分子直径が小さい水素ガスは容易に通過してしまうため、炭素繊維強化プラスチックは、そのまま水素用の容器として使用することは困難である。
そこで、ガスバリア性に優れた液晶ポリマーを水素用の容器として使用することが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-126651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、液晶ポリマーはガスバリア性に優れるものの、これに強化繊維を添加して成形体を製造した場合、ガスバリア性が低下し、水素ガス用の容器としては適さないため、さらなる改善が求められていた。
【0006】
本発明の目的は、曲げ強度等の機械特性を維持しつつ、水素ガスバリア性が向上した成形品などの物品を形成し得る液晶ポリマー組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、該成形体を用いた液体水素タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、液晶ポリマーと強化繊維を含む組成物に、さらにカルボジイミド基含有化合物を配合することにより、成形品等の物品の曲げ強度等の機械特性を維持しつつ、水素ガスバリア性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕結晶融解温度が210~250℃である全芳香族液晶ポリマー100質量部、強化繊維1~100質量部およびカルボジイミド基含有化合物0.01~10質量部を含有する、液晶ポリマー組成物。
〔2〕全芳香族液晶ポリマーの結晶融解温度は215~245℃である、〔1〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔3〕全芳香族液晶ポリマーは、式(I)~(IV)
TIFF
2024143269000001.tif
26
128
[式中、
Ar

およびAr

は、それぞれ1種または2種以上の2価の芳香族基を表し、p、q、rおよびsは、それぞれ、全芳香族液晶ポリエステル中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:
0.5≦p/q≦2.5
2≦r≦15、および
2≦s≦15]
で表される繰返し単位を含む全芳香族液晶ポリエステルである、〔1〕または〔2〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔4〕式(III)および/または式(IV)は、Ar

およびAr

が、互いに独立して、式(1)~(4)
TIFF
2024143269000002.tif
23
134
からなる群から選択される芳香族基である繰返し単位の1種または2種以上を含む、〔3〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔5〕強化繊維は炭素繊維である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔6〕カルボジイミド基含有化合物はポリカルボジイミド化合物である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物から構成される成形品。
〔8〕成形品が液体水素タンクである、〔7〕に記載の成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明の液晶ポリマー組成物は、曲げ強度等の機械特性および水素ガスバリア性に優れるため、例えば液体水素タンクなどの水素ガスバリア性が必要な容器等の様々な用途に好適に用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の液晶ポリマー組成物に使用する全芳香族液晶ポリマーとは、当業者にサーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれる、異方性溶融相を形成する全芳香族液晶ポリエステルまたは全芳香族液晶ポリエステルアミドである。
(【0011】以降は省略されています)

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