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公開番号
2024145218
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057476
出願日
2023-03-31
発明の名称
樹脂構造体
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08J
5/00 20060101AFI20241004BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
少なくとも一方の面に溝部を有する樹脂構造体において、反りの発生を抑制し、かつ、剛性に優れた樹脂構造体を提供すること。
【解決手段】
第1の面と第1の面の反対側の第2の面を有する平板構造を備えた樹脂構造体であって、前記平板構造の第1の面と第2の面のいずれにも溝部を有し、前記第1の面の溝部の深さ(h
1
)と前記第2の面の溝部の深さ(h
2
)がいずれも前記平板構造の厚みTの1/2以上であって、第1の面の溝部と第2の面の溝部は、前記第1の面側から前記平板構造を垂直投影視したときに、第1の面の溝部と第2の面の溝部が重ならないように配置されており、前記第1の面の溝部の表面積の合計(S1)に対する前記第2の面の溝部の表面積の合計(S2)の比(S2/S1)が0.5以上1.4以下であり、前記第1の面の溝部の容積の合計(V1)に対する前記第2の面の溝部の容積の合計(V2)の比(V2/V1)が0.3以上0.9以下である、樹脂構造体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の面と第1の面の反対側の第2の面を有する平板構造を備えた樹脂構造体であって、
前記平板構造の第1の面と第2の面のいずれにも溝部を有し、
前記第1の面の溝部の深さ(h
1
)と前記第2の面の溝部の深さ(h
2
)がいずれも前記平板構造の厚みTの1/2以上であって、
第1の面の溝部と第2の面の溝部は、前記第1の面側から前記平板構造を垂直投影視したときに、第1の面の溝部と第2の面の溝部が重ならないように配置されており、
前記第1の面の溝部の表面積の合計(S1)に対する前記第2の面の溝部の表面積の合計(S2)の比(S2/S1)が0.5以上1.4以下であり、
前記第1の面の溝部の容積の合計(V1)に対する前記第2の面の溝部の容積の合計(V2)の比(V2/V1)が0.3以上0.9以下である、樹脂構造体。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記第1の面は、前記平板構造の最短辺の長さの90%以上の長さの溝部を少なくとも1つ有し、
前記第2の面は、前記平板構造の最短辺の長さの90%以上の長さの溝部を有さない、請求項1に記載の樹脂構造体。
【請求項3】
前記第1の面は、曲線部と直線部を備えた溝部を有する、請求項1又は2に記載の樹脂構造体。
【請求項4】
前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み、
該樹脂組成物が、熱可塑樹脂を含む、請求項1又は2に記載の樹脂構造体。
【請求項5】
前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み
該樹脂組成物が、繊維状物質を含む、請求項1又は2に記載の樹脂構造体。
【請求項6】
前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み、
該樹脂組成物が、イントメッセント系難燃剤を含む、請求項1又は2に記載の樹脂構造体。
【請求項7】
前記イントメッセント系難燃剤が、メラミン構造またはピベラジン構造を有する化合物を含む、請求項6に記載の樹脂構造体。
【請求項8】
前記樹脂構造体が、無機繊維からなるマットが前記樹脂組成物で含浸されたものである、請求項4に記載の樹脂構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂構造体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、表面側に複数の凹部が形成された板状のプラスチックプレートが開示されている。このようなプラスチックプレートは、表面側と裏面側で形状が異なるため反りが生じる。特許文献1には、裏面側に肉盗み部を形成し、前記複数の凹部の合計容積と前記肉盗み部の容積とがほぼ同じ容積になるようにすることで、反りの発生を抑制し得るとある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-61919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らの検討の結果、特許文献1に開示された方法では、樹脂構造体の裏面側の肉盗み部の容積分だけ体積が減少するために、樹脂構造体の剛性が損なわれるという問題があることが見いだされた。これは、樹脂構造体に所定の機械的強度が要求される場合には、特に問題となる。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、少なくとも一方の面に溝部を有する樹脂構造体において、反りの発生を抑制し、かつ、剛性に優れた樹脂構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、表側の面と裏側の面の両面に溝部を有する樹脂構造体について、樹脂構造体の表側の面の溝部の表面積と裏側の面の溝部の表面積との比と、表側の面の溝部の容積と裏側の面の溝部の容積との比を、それぞれ所定の範囲内とすることで、上記の課題を解決できることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]第1の面と第1の面の反対側の第2の面を有する平板構造を備えた樹脂構造体であって、前記平板構造の第1の面と第2の面のいずれにも溝部を有し、前記第1の面の溝部の深さ(h
1
)と前記第2の面の溝部の深さ(h
2
)がいずれも前記平板構造の厚みTの1/2以上であって、第1の面の溝部と第2の面の溝部は、前記第1の面側から前記平板構造を垂直投影視したときに、第1の面の溝部と第2の面の溝部が重ならないように配置されており、前記第1の面の溝部の表面積の合計(S1)に対する前記第2の面の溝部の表面積の合計(S2)の比(S2/S1)が0.5以上1.4以下であり、前記第1の面の溝部の容積の合計(V1)に対する前記第2の面の溝部の容積の合計(V2)の比(V2/V1)が0.3以上0.9以下である、樹脂構造体。
[2]前記第1の面は、前記平板構造の最短辺の長さの90%以上の長さの溝部を少なくとも1つ有し、前記第2の面は、前記平板構造の最短辺の長さの90%以上の長さの溝部を有さない、上記[1]に記載の樹脂構造体。
[3]前記第1の面は、曲線部と直線部を備えた溝部を有する、上記[1]又は[2]に記載の樹脂構造体。
[4]前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み、該樹脂組成物が、熱可塑樹脂を含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂構造体。
[5]前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み、該樹脂組成物が、繊維状物質を含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂構造体。
[6]前記樹脂構造体が、樹脂組成物を含み、該樹脂組成物が、イントメッセント系難燃剤を含む、上記[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂構造体。
[7]前記イントメッセント系難燃剤が、メラミン構造またはピベラジン構造を有する化合物を含む、上記[6]に記載の樹脂構造体。
[8]前記樹脂構造体が、無機繊維からなるマットが前記樹脂組成物で含浸されたものである、上記[4]~[7]のいずれかに記載の樹脂構造体。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、反りの発生を抑制し、かつ、剛性に優れた樹脂構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態に係る樹脂構造体の一例を示す斜視図である。
図2は、実施形態に係る樹脂構造体の一例における溝部周辺の拡大断面図である。
図3は、実施形態に係る樹脂構造体の一例を示す斜視図である。
図4は、計算例1-1及び計算例1-2に係る樹脂構造体の一例を示す斜視図である。
図5は、計算例2-1及び計算例2-2に係る樹脂構造体の一例を示す斜視図である。
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明はこれらの内容に何ら限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
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