TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025072349
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2024187385
出願日2024-10-24
発明の名称ポリウレタン樹脂組成物
出願人サンユレック株式会社
代理人個人
主分類C08G 18/10 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本開示は、塗布工程での作業性がよく、塗布後のコーティング膜の電気絶縁性に優れたポリウレタン樹脂組成物の提供を目的とする。
【解決手段】結晶性ウレタンプレポリマー(A)と、
非晶性ウレタンプレポリマー(B)と、
を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂組成物の融点が、70℃以下で、かつ、
前記ポリウレタン樹脂組成物の凝固点が、0℃以上40℃以下である、ポリウレタン樹脂組成物。
【選択図】なし



特許請求の範囲【請求項1】
結晶性ウレタンプレポリマー(A)と、
非晶性ウレタンプレポリマー(B)と、
を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂組成物の融点が、70℃以下で、かつ、
前記ポリウレタン樹脂組成物の凝固点が、0℃以上40℃以下である、ポリウレタン樹脂組成物。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記非晶性ウレタンプレポリマー(B)が、化学構造中に、不飽和結合、エーテル結合、及び、エステル結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合を有する、非晶性ウレタンプレポリマーである、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記非晶性ウレタンプレポリマー(B)が、ポリオレフィンポリオール、ポリエーテルポリオール、及び、ポリエステルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1つの水酸基含有化合物(G)と、
イソシアネート化合物(D)との反応から得られた化合物である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記非晶性ウレタンプレポリマー(B)が、ポリブタジエンポリオール、及び、ひまし油ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1つの水酸基含有化合物(G)と、
イソシアネート化合物(D)との反応から得られた化合物である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記結晶性ウレタンプレポリマー(A)が、脂肪族ジカルボン酸(E)と脂肪族ジオール(F1)及び/又は環状エーテル(F2)との反応からなる結晶性ポリオール(C)と、
イソシアネート化合物(D)との反応からなる化合物である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
前記結晶性ポリオール(C)の融点が、70℃以下である、請求項5に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
前記水酸基含有化合物(G)の凝固点が、0℃以下である、請求項3に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
さらに、触媒を含む、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項9】
体積抵抗率が、5×10
10
Ω・m以上である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項10】
120℃の溶融粘度が、100mPa・s以上5000mPa・s以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリウレタン樹脂組成物等に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子回路実装基板(以下、「実装基板」ということもある。)は、コンデンサ、IC(集積回路)チップ等の様々な電子部品が表面に実装されている回路基板のことをいう。現在、この電子回路実装基板は、パソコン、電化製品、自動車のコンピュータ等の様々な商品に使用されている重要な電気電子部品である。
そして、上記商品に搭載されている電子回路実装基板は、耐水性、耐湿性、耐振動性、耐衝撃性、防塵性等の耐久性が求められている。これらの耐久性が向上することで、各種商品は、誤動作が防止され、長寿命(ロングライフ)化することができる。
【0003】
これまでに、電子回路実装基板の耐久性を向上させるため、ポッティング剤(注型剤又は封止材ともいう。)又はコンフォーマルコーティング剤(絶縁保護コーティングともいう。)を用いて保護することが行われてきた。
【0004】
例えば、ポッティングされた電子回路実装基板は、図1に示すとおり、基板が入れられたケース材にポッティング剤を注いで硬化させることでケース材と実装基板とが一体化される。
ケース材と実装基板とがポッティング剤によって一体化することで、電子回路実装基板(及び電気電子部品)の耐久性(例えば、耐振動性、防水性等)が向上する。
しかしながら、このポッティングされた実装基板は、使用するポッティング剤の量が多いため、部品の軽量化が困難であるとともに、廃棄時には、分厚い樹脂層(ポッティング剤)を除去して実装基板とケース材とを分離しなければリサイクルが実施できないため、産業廃棄物として処理され、リサイクルできないという問題があった。
【0005】
一方、コンフォーマルコーティング剤は、ポッティング剤と比べて使用量が少ないこと、ポッティングのような上記図1に示すケース材が必要でないこと等が利点である。
しかしながら、コンフォーマルコーティング剤として紫外線硬化型のコーティング剤を用いる場合、紫外線が電子部品で遮蔽されて、非照射部が発生し、当該非照射部では未硬化の部分が生じるという問題点があった。
また、コンフォーマルコーティング剤には、極低粘度(例えば、100mPa・s以下等)のものが用いられているが、粘度が低く、乾燥に時間がかかることから、100μm以上の厚みに制御することが難しく、凹凸のある実装部品近辺では、塗装ムラが発生することがあった。
したがって、コンフォーマルコーティング剤では、実装部品近辺で塗布ムラが発生することに加えて、コーティング剤の硬化不良が発生するため、適応できる実装部品の形又は大きさに制限があるという問題があった。
【0006】
また、電子回路実装基板については、近年、サステナブルマテリアル化に向けて、製造時のカーボンフットプリント(CF)の低減、及び、保護材の解体性の向上が必要となっている。そのため、硬化工程が不要であるホットメルトを実装基板のコーティング剤に使用することが検討されている(例えば、特許文献1及び2)。
【0007】
例えば、特許文献1には、電子回路実装基板用ホットメルトコーティング剤が記載されている。前記電子回路実装基板用ホットメルトコーティング剤は、熱可塑性樹脂と、液状軟化剤とを含有し、160℃での溶融粘度(η1)が20000mPa.s以下であり、180℃での溶融粘度(η2)が10000mPa.s以下であり、且つ、160℃での溶融粘度(η1)と180℃での溶融粘度(η2)との比(η1/η2)が1.0~5.0である。
しかしながら、特許文献1では、作業性(粘度)及び耐熱性(電子実装基板の稼働環境の上限温度)の確保のために、高い溶融温度(160℃以上)を必要とするため、実装部品への熱損傷及び作業面での危険性が高い。また、コーティングの厚みが700μm以上(さらに好ましくは1500μm以上)必要であり、電子部品実装基板の解体性(リサイクル性)が十分とはいえない。
【0008】
また、特許文献2には、一液湿気硬化型ポリウレタンコーティング剤が記載されている。前記一液湿気硬化型ポリウレタンコーティング剤は、(a)有機ポリイソシアネート、(b)数平均分子量500~3000のポリカーボネートジオ―ル、(c)炭素数6~12のアルキレン基を有するジオールモノマーを構成単位とする数平均分子量1000~5000のポリエステルポリオール、及び(d)数平均分子量1000~15000のシロキサン変性ポリオールを、(a)/[(b)+(c)+(d)]のNCO/OH比が1.8~2.3となるように反応させて得られるものである。
しかしながら、特許文献2のコーティング剤では、粘度が高く、ガラス棒、ヘラ等で平坦化しなければ薄膜状に塗布することができず、コーティング剤としての塗布性能が不十分であった。また、このコーティング剤で得られたコーティング膜は、電気絶縁性が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-050859号公報
特開2008-156501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示は、塗布工程での作業性がよく、塗布後のコーティング膜の電気絶縁性に優れたポリウレタン樹脂組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許