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公開番号
2025058883
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2024097699
出願日
2024-06-17
発明の名称
防水透湿膜
出願人
遠東新世紀股分有限公司
代理人
個人
,
個人
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20250401BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本開示は、防水透湿膜を提供する。
【解決手段】防水透湿膜は、ポリウレタンを含む。ポリウレタンは、ハードセグメント、第1ソフトセグメント及び第2ソフトセグメントを含み、第1ソフトセグメントは、芳香族ポリエステル-ポリエーテル基を含む。防水透湿膜は、弾性係数が約50kgf/cm
2
よりも大きく、透湿度が約30000g/m
2
*24hrよりも大きい。第1ソフトセグメントが約1モルである場合、ハードセグメントは、約4.5モル以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリウレタンを含む防水透湿膜であって、前記ポリウレタンは、ハードセグメント、第1ソフトセグメント及び第2ソフトセグメントを含み、前記第1ソフトセグメントは、芳香族ポリエステル-ポリエーテル基を含み、前記防水透湿膜は、弾性係数が約50kgf/cm
2
よりも大きく、透湿度が約30000g/m
2
*24hrよりも大きく、前記第1ソフトセグメントが約1モルである場合、前記ハードセグメントは、約4.5モル以上であり、
前記第1ソフトセグメントは、下記式(I)で表される構造を含み、
-X1-Y1- 式(I)、
式中、X1は、少なくとも1つの芳香族イソシアネート基を含み、Y1は、前記芳香族ポリエステル-ポリエーテル基を含み、Y1は、下記式(IA)又は式(IB)で表される構造を含み、
-[(CO)-R-(CO)-O-R’-O]
n
- 式(IA)、
-[(CO)-R-(CO)-O-R’-O-(CO)-O-R’-O]
n
- 式(IB)、
式中、Rは、芳香族基であり、R’は、ポリエーテル基であり、式(IB)中のR’は同じであっても異なってもよく、Rに結合するCO基同士は、オルト位、メタ位又はパラ位であり、nは、1以上の整数であり、
前記第2ソフトセグメントは、下記式(II)で表される構造を含み、
-X2-Y2- 式(II)、
式中、X2は、少なくとも1つの芳香族イソシアネート基を含み、Y2は、脂肪族ポリエーテル基を含み、前記脂肪族ポリエーテル基の数平均分子量は、約3000g/mol以上であり、Y2は、下記式(IIA)で表される構造を含み、
-[O-R
1
]
m1
-O- 式(IIA)、
式中、R
1
は、C2-C4の脂肪族炭化水素であり、m1は、1以上の整数であり、m1が2以上の整数である場合、R
1
は、毎回同じであっても異なってもよい、防水透湿膜。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記第1ソフトセグメントが約1モルである場合、前記ハードセグメントは、約10モル以下である、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項3】
前記芳香族ポリエステル-ポリエーテル基の数平均分子量は、約450g/mol以上である、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項4】
前記芳香族ポリエステル-ポリエーテル基は、ポリエステルとポリエーテルポリオールとの解重合生成物、前記ポリエステルと前記ポリエーテルポリオールとの解重合生成物が炭酸エステルと反応して得られたポリマー、又はそれらの組み合わせから誘導される、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項5】
前記ハードセグメントは、下記式(III)で表される構造を含み、
-X3-Y3- 式(III)、
式中、X3は、少なくとも1つの芳香族イソシアネート基を含み、Y3は、下記式(IIIA)で表される構造を含み、
-O-R
a
-O- 式(IIIA)、
式中、R
a
は、C2-C4の脂肪族炭化水素である、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項6】
弾性係数は、約80kgf/cm
2
以下である、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項7】
前記脂肪族ポリエーテル基の数平均分子量は、3000g/mol~9000g/molである、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項8】
前記第1ソフトセグメントのモル数が、前記ハードセグメントのモル数と、前記第1ソフトセグメントのモル数と前記第2ソフトセグメントのモル数との和に対するモル比はM1であり、M1=(S1/(H1+S1+S2))*100で表され、ここで、S1は前記第1ソフトセグメントのモル数であり、S2は前記第2ソフトセグメントのモル数であり、H1は前記ハードセグメントのモル数であり、式中、M1は、約20以下である、請求項1に記載の防水透湿膜。
【請求項9】
前記第1ソフトセグメントが約1モルである場合、前記第2ソフトセグメントは、約0.1~1モルである、請求項1に記載の防水透湿膜。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、防水透湿膜に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンは、生活における一般的な高分子材料であり、発泡製品(例えば、スポンジ)、衝撃吸収弾性材料(例えば、ソール)、塗料(例えば、ステンレス缶の被覆層)、ビスコース及び防水透湿膜などに広く使用されている。ポリウレタンは異なる成分の組み合わせで、異なる特性を有するポリウレタンを調製することができるため、様々な分野に広く使用することができる。一般に、ポリウレタン組成物は、主にイソシアネート(isocyanate)、ポリオール(polyol)、鎖延長剤(chain extender)などの複数種の異なる成分を含み、ポリウレタンの異なる適用分野に必要な性質に応じて、使用されるポリウレタン組成物の組成成分を調整することができる。
【0003】
ポリウレタン組成物は、複数種のポリオールを含んでもよく、一般にポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールが多く、回収されたポリオールを使用してもよい。例えば、US4469823には、回収されたポリエチレンテレフタレート(poly(ethylene terephthalate)PET)とC2-C4の二塩基酸及び脂肪族ジオール(alkylene glycol)とを反応させて、芳香族ポリエステルポリオールを得てから、上記芳香族ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、ポリウレタン発泡材料を合成することが開示されている。また例えば、US9458354には、回収されたPETとC2-C4の二塩基酸及びネオペンチルグリコール(neopentyl glycol)とを反応させて、芳香族ポリエステルポリオールを得てから、上記芳香族ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを反応させてポリウレタン材料を合成することが開示されている。また、ポリウレタン組成物中の鎖延長剤の種類は、その性質に影響を与える。例えば、US4540768には、アミン基を有する鎖延長剤を用いてポリウレタン材料を調製し、アミン基の構造が高い弾性係数を有するため、射出成形材料に適用できることが開示されている。
【0004】
上記技術は、いずれも回収されたポリエステルで調製した芳香族ポリエステルポリオールをポリオールの配合の1つとして使用し、その利点は、製品をより環境にやさしくし、二酸化炭素を削減させることであり、これらの配合を、他の分野、例えば、防水透湿膜に適用できれば、環境によりやさしくなるはずである。しかしながら、上記技術で得られた配合は、防水透湿膜に直接使用できず、例えば、US4469823に開示された、脂肪族二塩基酸基構造を有するポリウレタンは、高い硬度を有し、防水透湿膜に使用されると、手触りが硬く、着用の快適性を低下させ、また例えば、US9458354に開示された、ネオペンチルグリコールポリウレタン構造を有するポリウレタンは、高い疎水性を有し、ポリウレタン防水透湿膜に使用されると、透湿度を低下させる。また、TWI766384には、ポリウレタンを調製する配合として回収されたペットボトルの誘導体を使用することが開示されているが、回収されたペットボトルの誘導体は、構造種類が多く、全ての誘導体がいずれも、手触りが柔らかく、透湿度が高く、弾性率が高い(高弾性には通常、耐水圧性能が伴う)防水透湿膜を調製できるわけではなく、前願TWI766384で合成されたポリウレタンは、本願の構造とは異なり、前願のポリウレタンは、主に、回収されたペットボトルの誘導体を使用してポリウレタンを合成し、その構造式は
TIFF
2025058883000001.tif
15
169
である。ポリウレタンの強度を向上させることができるが、十分な透湿度を両立させることができない。
【0005】
上記の説明から分かるように、環境にやさしく、二酸化炭素を削減し、手触りが柔らかく、かつ透湿度及び高弾性を兼ね備えることができる防水透湿膜を得るためには、防水透湿膜の製造に好適するポリウレタンの化学構造の研究開発が望まれている。このため、本開示は、着用の快適性が高く、防水透湿膜の物性(耐水圧及び高透湿)の要求を満たすことができるポリウレタン組成物を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いくつかの実施例において、本開示は、ポリウレタンを含む防水透湿膜を提供し、ポリウレタンは、ハードセグメント、第1ソフトセグメント及び第2ソフトセグメントを含み、第1ソフトセグメントは、芳香族ポリエステル-ポリエーテル基を含み、防水透湿膜は、弾性係数が約50kgf/cm
2
よりも大きく、透湿度が約30000g/m
2
*24hrよりも大きい。第1ソフトセグメントが約1モルである場合、ハードセグメントは、約4.5モル以上である。第1ソフトセグメントは、下記式(I)で表される構造を含み、
-X1-Y1- 式(I)、
式中、X1は、少なくとも1つの芳香族イソシアネート基を含み、Y1は、芳香族ポリエステル-ポリエーテル基を含み、Y1は、下記式(IA)又は式(IB)で表される構造を含み、
-[(CO)-R-(CO)-O-R’-O]
n
- 式(IA)、
-[(CO)-R-(CO)-O-R’-O-(CO)-O-R’-O]
n
- 式(IB)、
式中、Rは、芳香族基であり、R’は、ポリエーテル基であり、式(IB)中のR’は同じであっても異なってもよく、Rに結合するCO基同士は、オルト位、メタ位又はパラ位であり、nは、1以上の整数であり、
第2ソフトセグメントは、下記式(II)で表される構造を含み、
-X2-Y2- 式(II)、
式中、X2は、少なくとも1つの芳香族イソシアネート基を含み、Y2は、約3000g/mol以上の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテル基を含み、Y2は、下記式(IIA)で表される構造を含み、
-[O-R
1
]
m1
-O- 式(IIA)、
式中、R
1
は、C2-C4の脂肪族炭化水素であり、m1は、1以上の整数であり、m1が2以上の整数である場合、R
1
は、毎回同じであっても異なってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の開示内容は、多くの異なる実施例又は例を提供する。本開示に開示される各態様及び各実施例は、いずれも本開示に開示される他の態様及び実施例と個別に組み合わせることができ、可能な限り組み合わせることができる。
【0008】
本明細書及び特許請求の範囲において、文脈が別途明確に規定されない限り、単数形「一」及び「該」(「a」、「an」および「the」)は、いずれも複数を含む。特に記載のない限り、本開示に係るいずれか及び全ての例又は使用される例示的な言語(例えば「など」)は、本開示をよりよく説明するためのものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。
【0009】
本明細書で使用される場合、用語「約」、「およそ」、「ほぼ」は、通常、所定の値又は範囲の20%以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内、又は3%以内、又は2%以内、又は1%以内、又は0.5%以内を示す。なお、本明細書で言及される数は、およその数であり、すなわち、「約」、「およそ」、「ほぼ」という特別な説明がない限り、「約」、「およそ」、「ほぼ」の意味を暗黙的に含む。
【0010】
本開示の実施例は、ポリウレタン、防水透湿膜及びポリウレタンの製造方法を提供する。ポリウレタンの第1ソフトセグメントは、芳香族構造とポリエーテル構造を同時に有し、芳香族構造は、ポリウレタンの強度を向上させることができ、ポリエーテル構造は、ポリウレタンの親水性を向上させることができ、即ち芳香族構造の疎水性を補うことができるため、ポリウレタンは、高い強度及び親水性を兼ね備えることができ、良好な弾性係数及び透湿度を有する防水透湿膜の製造に有利となる。また、ポリウレタンのハードセグメントの第1ソフトセグメントに対するモル比が本開示の条件(例えば、4.5以上である)を満たす場合、ポリウレタンが高い構造強度を有することができ、それによりポリウレタンの製品(例えば、防水透湿膜)が比較的高い弾性係数(例えば、少なくとも約50kgf/cm
2
の弾性係数)を有することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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