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公開番号
2025094529
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210134
出願日
2023-12-13
発明の名称
エマルジョン組成物
出願人
UBE株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C08L
33/04 20060101AFI20250618BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】柔軟性及び摩擦堅牢性に優れるエマルジョン組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、ポリウレタン樹脂(A)、アクリル樹脂(B)及び水系媒体(C)を含むエマルジョン組成物であって、前記ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムの弾性率が15MPa以上100MPa以下であり、前記アクリル樹脂(B)が、-15℃以下のガラス転移温度を有し、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アクリル樹脂(B)の固形分比率(A/B)が、0.10~0.23である、エマルジョン組成物に関する。エマルジョン組成物を水性インク用のバインダーとして使用することにより、インクに使用する溶剤の使用量を低減することができるため、SDGs(Sustainable Development Goals)のGoal7等の達成に貢献することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリウレタン樹脂(A)、アクリル樹脂(B)及び水系媒体(C)を含むエマルジョン組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムの弾性率が15MPa以上100MPa以下であり、
前記アクリル樹脂(B)が、-15℃以下のガラス転移温度を有し、
前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アクリル樹脂(B)の固形分比率(A/B)が、0.10~0.23である、エマルジョン組成物。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
ポリウレタン樹脂(A)が、酸性基非含有ポリオール(a)由来の構造、ポリイソシアネート(b)由来の構造、及び酸性基含有ポリオール(c)由来の構造を有する、請求項1に記載のエマルジョン組成物。
【請求項3】
酸性基非含有ポリオール(a)が、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載のエマルジョン組成物。
【請求項4】
ポリウレタン樹脂(A)が、さらに、水酸基及びアミノ基からなる群より選ばれる基を合計で2以上有する化合物(d)(但し、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオール及び酸性基含有ポリオール(c)ではない)由来の構造を有する、請求項3に記載のエマルジョン組成物。
【請求項5】
ポリイソシアネート(b)が、脂環式ポリイソシアネート化合物である、請求項2に記載のエマルジョン組成物。
【請求項6】
ポリウレタン樹脂(A)のウレタン結合及びウレア結合の合計の含有割合が、ポリウレタン樹脂(A)の固形分基準で4.0~16.0質量%である、請求項1に記載のエマルジョン組成物。
【請求項7】
ポリウレタン樹脂(A)の脂環構造の含有割合が、ポリウレタン樹脂(A)の固形分基準で5.0~20.0質量%である、請求項1に記載のエマルジョン組成物。
【請求項8】
ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムは、ポリウレタン樹脂(A)のエマルジョンを、60℃で2時間、次いで、120℃で2時間加熱して得られるフィルムである、請求項1に記載のエマルジョン組成物。
【請求項9】
エマルジョン組成物の膜厚90μmのフィルムの破断伸度が900%以上である、請求項1に記載のエマルジョン組成物。
【請求項10】
インクジェット印刷に用いられる水性インク用バインダーである、請求項1~9のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エマルジョン組成物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
インクは、水性インクと溶剤系インクに大別される。水性インクは主溶媒が水であり、揮発性有機物の発生が少ないことから、環境対応材料として溶剤系インクからの置き換えが進んでいる材料である。
【0003】
インクの性質は配合されるバインダー樹脂(即ち、インク用バインダーとして用いられる樹脂)の影響を多大に受けるため、インクに適したバインダー樹脂の開発が行われている。例えば、特許文献1には、アクリル樹脂、及びポリエチレンオキサイド鎖含有ポリオール由来の構造を有するポリウレタン樹脂を含むバインダー樹脂が記載されている。
特許文献2では、特定のビニルモノマーを重合してなるビニル系樹脂が記載されている。
特許文献3では、ポリウレタン樹脂水性分散体の存在下にエチレン性不飽和モノマーを乳化重合して製造した複合樹脂水性分散体が記載されている。
特許文献4では、バインダー樹脂として、ポリウレタン樹脂及びシリコーン化合物を含むエマルジョン組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-81887号公報
国際公開第2013/146354号
特開2000-281705号公報
特開2019-19314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、バインダー樹脂の摩擦堅牢性を上げようとすると柔軟性が低くなるという問題があり、柔軟性と摩擦堅牢性の両立は困難である。
【0006】
特許文献1、2では、柔軟性及び摩擦堅牢性を両立するバインダー樹脂の構成の検討がされていなかった。
特許文献3では、二段階の乳化重合プロセスが必要であり、工程負荷の軽減が望まれた。
特許文献4では、柔軟性は有するが、摩擦堅牢性のさらなる向上が求められた。
【0007】
本発明の課題は、上記の従来技術における問題点を解決し、柔軟性及び摩擦堅牢性に優れるエマルジョン組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記の従来技術の問題点を克服すべく種々の検討を行った結果、本発明に到達した。
【0009】
本発明は、以下の構成を有する。
[1]ポリウレタン樹脂(A)アクリル樹脂(B)及び水系媒体(C)を含むエマルジョン組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムの弾性率が15MPa以上100MPa以下であり、
前記アクリル樹脂(B)が、-15℃以下のガラス転移温度を有し、
前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アクリル樹脂(B)の固形分比率(A/B)が、0.10~0.23である、エマルジョン組成物。
[2]ポリウレタン樹脂(A)が、酸性基非含有ポリオール(a)由来の構造、ポリイソシアネート(b)由来の構造、及び酸性基含有ポリオール(c)由来の構造を有する、[1]に記載のエマルジョン組成物。
[3]酸性基非含有ポリオール(a)が、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[2]に記載のエマルジョン組成物。
[4]ポリウレタン樹脂(A)が、さらに、水酸基及びアミノ基からなる群より選ばれる基を合計で2以上有する化合物(d)(但し、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオール及び酸性基含有ポリオール(c)ではない)由来の構造を有する、[3]に記載のエマルジョン組成物。
[5]ポリイソシアネート(b)が、脂環式ポリイソシアネート化合物である、[2]~[4]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[6]ポリウレタン樹脂(A)のウレタン結合及びウレア結合の合計の含有割合が、ポリウレタン樹脂(A)の固形分基準で4.0~16.0質量%である、[1]~[5]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[7]ポリウレタン樹脂(A)の脂環構造の含有割合が、ポリウレタン樹脂(A)の固形分基準で5.0~20.0質量%である、[1]~[6]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[8]ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムは、ポリウレタン樹脂(A)のエマルジョンを、60℃で2時間、次いで、120℃で2時間加熱して得られるフィルムである、[1]~[7]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[9]エマルジョン組成物の膜厚90μmのフィルムの破断伸度が900%以上である、[1]~[8]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[10]インクジェット印刷に用いられる水性インク用バインダーである、[1]~[9]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物。
[11][1]~[9]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物の製造方法であって、ポリウレタン樹脂(A)のエマルジョンを製造する工程と、アクリル樹脂(B)のエマルジョンを製造する工程と、前記ポリウレタン樹脂(A)のエマルジョン及び前記アクリル樹脂(B)のエマルジョンを混合する工程とを含む、エマルジョン組成物の製造方法。
[12][1]~[9]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物を含む、水性インク。
[13][1]~[9]のいずれか一項に記載のエマルジョン組成物の硬化膜と、基材とを備える、積層体。
[14][12]に記載の水性インクの硬化膜と、基材とを備える、積層体。
[15]ポリウレタン樹脂(A)及びアクリル樹脂(B)を含むフィルムであって、
前記ポリウレタン樹脂(A)の膜厚90μmのフィルムの弾性率が15MPa以上100MPa以下であり、
前記アクリル樹脂(B)が、-15℃以下のガラス転移温度を有し、
前記ポリウレタン樹脂(A)と前記アクリル樹脂(B)の含有比率(A/B)が、0.10~0.23である、フィルム。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、柔軟性及び摩擦堅牢性に優れるエマルジョン組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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