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公開番号2024142559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054738
出願日2023-03-30
発明の名称シャフトブレーキ
出願人旭精工株式会社
代理人個人
主分類B23B 31/20 20060101AFI20241003BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】 部品点数の増加を招くことなく、アンクロック時の操作ナットの回し過ぎによる部品脱落事故を確実に防止できるコレットチャック式シャフトブレーキを提供する。
【解決手段】 ハウジング10のシャフト挿通孔にスライドスリーブ状のコレット20が挿入され、そのコレット20が、ハウジング10に螺合する操作ナット30により中心軸方向にスライド操作される。ハウジング10の内面テーパ部11とコレット20の外面テーパ部21が相互嵌合する。内面テーパ部11及び外面テーパ部21は、ハウジング10のシャフト挿通孔からコレット20を引き抜く操作に伴って、当該コレット20の外面テーパ部21が縮径変形して前記シャフトをロックする引抜きロック式である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
固定すべきシャフトが内側を挿通し、そのシャフト挿通孔に内面テーパ部が設けられたハウジングと、当該ハウジングのシャフト挿通孔に進退自在に挿入されるスライドスリーブで、前記内面テーパ部に相互嵌合する外面テーパ部を有し、当該スライドスリーブの進退動作により前記外面テーパ部が拡縮変形することにより、前記シャフトをロック・アンロックするコレットと、前記ハウジングの一部に螺合し、回転操作により前記コレットを進退方向にスライドさせる操作ナットと、を具備するコレットチャック式シャフトブレーキにおいて、
相互嵌合する前記ハウジングの内面テーパ部及び前記コレットの外面テーパ部は、前記ハウジングのシャフト挿通孔からコレットを退出方向にスライドさせる引き抜き操作に伴って、当該コレットの外面テーパ部が縮径変形して前記シャフトをロックする一方、前記ハウジングのシャフト挿通孔にコレットを進入方向にスライドさせる押し込み操作に伴って、当該コレットの外面テーパ部が拡径変形して前記シャフトをアンロックする引抜きロック式であるシャフトブレーキ。
続きを表示(約 95 文字)【請求項2】
請求項1に記載のシャフトブレーキにおいて、
操作ナットのねじ形式は、ハウジングに向かって反時計回りに回転させる左ねじ(逆ねじ)であるシャフトブレーキ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、工具ホルダや脚付き台の高さ調整機構など、シャフトに対する軸方向及び/又は周方向の相対移動を制止する各種ストッパーとして使用されるコレットチャック式シャフトブレーキに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
コレットチャック式シャフトブレーキの従来の典型的な構造を図4に示す。同図に示すように、従来のコレットチャック式シャフトブレーキは、主要構成部材として、スリーブ状のハウジング10、当該ハウジング10の内側にスライド自在に挿入されるスリーブ状のコレット20、及び前記ハウジング10の一端部に装着されるリング状の操作ナット30を具備しており、これらの内側を、ロックすべきシャフトが挿通する。
【0003】
ハウジング10及び操作ナット30は金属等の剛性体からなり、ハウジング10は内側のシャフト挿通孔に内面テーパ部11を有する。コレット20は樹脂等の弾性体からなり、前記ハウジング10の内面テーパ部11と相互嵌合する拡径変形・縮径変形が可能な外面テーパ部21を有する。操作ナット30は、前記ハウジング10のシャフト挿通孔の一端側から前記ハウジング10の一部に螺合しており、回転操作により前記コレット20を中心軸方向に往復移動させる。このために、コレット20と操作ナット30は中心軸方向で連結されている。
【0004】
ハウジング10の内面テーパ部11とコレット20の外面テーパ部21との関係は、前記ハウジング10に対して操作ナット30を基端側(ハウジング10の取付けベース側で図4の下側)へねじ込むことにより、コレット20がハウジング10のシャフ挿入孔奥側に挿入され、その外面テーパ部21がハウジング10の内面テーパ部11内に押し込まれることにより、当該外面テーパ部21が縮径変形して、前記シャフトを締め付けロックする。すなわち、ここにおけるコレットチャック式シャフトブレーキは、押込みロック式である。
【0005】
これを実現するために、ハウジング10の内面テーパ部11は、ハウジング10の中心軸方向の一部に部分的に形成されており、基端側から先端側に向かって内面が漸次拡径している。また、コレット20は、挿入方向前端側の一部を周方向に複数分割することにより複数の弾性舌片22を形成しており、各弾性舌片22の挿入方向前端部を除く外面が、ハウジング10の内面テーパ部11に対応して、挿入方向前端側から挿入方向後端側に向かって漸次拡径している。
【0006】
かくして、操作ナット30のねじ込みに伴ってコレット20がハウジング10内に押し込まれ、これにより、その外面テーパ部21、すなわち複数の弾性舌片22が内側へ縮径変形し、その内側を挿通するシャフトがロックされる。
【0007】
このような従来のコレットチャック式シャフトブレーキにおいては、機械構造的には様々な工夫が講じられているが(特許文献1)、操作方式としては、前述した押込みロック式に統一されている。すなわち、シャフトのロック時には、操作ナット30をハウジング10に向かって時計方向回りに回転させることにより、コレット20をハウジング10内に押込み、その外面テーパ部21を縮径変形させる。これとは反対に、シャフトのアンロック時には、操作ナット30をハウジング10に向かって反時計方向回りに回転させることにより、コレット20をハウジング10内から引抜き、その外面テーパ部21を拡径変形させる。
【0008】
しかしながら、このような押込みロック式を採用する従来のコレットチャック式シャフトブレーキにおいては、その操作方式に起因して、次の問題がある。例えば工具ホルダから工具を取り外す場合、操作ナット30をハウジング10に対して離脱側へ回転させて、シャフトに対する拘束を緩めるが、回転させすぎると操作ナット30及びコレット20がハウジング10から脱落してしまい、予想外の負担を強いられる。操作ナット30の回し過ぎによる操作ナット30及びコレットチャック20の脱落を防止するためには、別途、抜け止め機構や落下防止機構が必要になり、部品点数の増加と、これによる製造コストの上昇を余儀なくされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2005-066758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、部品点数の増加を招くことなく、アンクロック時の操作ナットの回し過ぎによる部品脱落事故を確実に防止できるコレットチャック式シャフトブレーキを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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