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公開番号
2024139971
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023050938
出願日
2023-03-28
発明の名称
直接感熱記録材料
出願人
三菱製紙株式会社
代理人
主分類
B41M
5/42 20060101AFI20241003BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】サーマルヘッドとの接触による傷の発生が抑制され、さらにピンホールの発生が抑制された直接感熱記録材料を提供する。
【解決手段】光透過性支持体上に、該光透過性支持体に近い側から、非感光性の有機銀塩および還元剤を含有する感熱記録層と、(A)水溶性樹脂、(B)該水溶性樹脂の架橋剤、(C)pKaが4.3以下の酸性化合物、および(D)該酸性化合物を中和して得られる塩を含有する保護層を少なくとも有し、かつ該保護層における該(A)成分と該(B)成分の質量比(B)/(A)が、0.2~2.5であることを特徴とする直接感熱記録材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
光透過性支持体上に、該光透過性支持体に近い側から、非感光性の有機銀塩および還元剤を含有する感熱記録層と、(A)水溶性樹脂、(B)該水溶性樹脂の架橋剤、(C)pKaが4.3以下の酸性化合物、および(D)該酸性化合物を中和して得られる塩を含有する保護層を少なくとも有し、かつ該保護層における該(A)成分と該(B)成分の質量比(B)/(A)が、0.2~2.5であることを特徴とする直接感熱記録材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルヘッドの加熱により画像を形成する直接感熱記録材料に関し、特に版下材料の作製に好適な直接感熱記録材料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
高画質の画像記録方法として、ハロゲン化銀感光材料を用いた湿式処理の画像形成方法が長く一般的に用いられてきた。しかしながら該画像形成方法は、現像液や定着液等の廃液処理や、現像処理設備の設置等が必要になることから、前記した湿式処理を必要としない乾式の画像形成方法が望まれてきた。その結果、現在ではインクジェットプリンター、電子写真、染料熱転写方式等といった画像形成システムが実用化されている。しかしこれらの乾式画像形成方法は、版下材料に求められる高い解像力や、画像部における優れた遮光性、および非画像部における優れた光透過性を得ることは困難であった。
【0003】
このような中で、非感光性の有機銀塩と有機還元剤との反応を利用した直接感熱記録材料が、例えば特許文献1に開示されている。かかる直接感熱記録材料は、サーマルヘッドを搭載した感熱プリンターによる直接感熱画像記録を行うことで、高解像度かつ高コントラストな画像を得ることができるため、版下材料の作製に適している。また当該記録材料は非感光性であり安全光を備えた暗室を必要としないことに加え、直接感熱方式の感熱プリンターは低コストで装置の信頼性が高く、小型化が容易であるため、導入のハードルが低いといった利点を有する。
【0004】
直接感熱記録方式で用いられる直接感熱記録材料では、印字時にサーマルヘッドと感熱記録層が接着する、いわゆるスティッキングが生じることを防ぐために、感熱記録層上に保護層を設けることが一般的である。また、該保護層は架橋された樹脂を含有することが版下材料に求められる透明性や印画適性付与の観点から効果的であることが知られている。例えば特許文献1には、活性水素原子を有する硬化剤と反応した親水性重合体を含有する保護層や、紫外線または電子ビームによって架橋した重合体を含有する保護層を有する直接感熱記録材料が開示されている。また特許文献2には、水溶性樹脂および架橋剤を含有する保護層を有する直接感熱記録材料が開示されている。また特許文献3には、感熱層の上に、耐熱性樹脂を主成分とする中間層と、シリコーン変性ポリウレタン樹脂及びポリイソシアネートとの架橋硬化物を主成分とする滑性保護層を有する可逆性感熱記録材料が開示されている。
【0005】
しかしながらこのような直接感熱記録材料では、サーマルヘッドとの接触によって感熱記録層側の面に傷が発生して画像に欠損が生じ、版下材料として用いた場合にはその機能を損なう場合があった。このような傷の発生を抑制する方法については、微粒子によって表面に微細な凹凸をつけてサーマルヘッドとの摩擦を低減する手法が知られており、例えば特許文献4には、艶消剤を含有する保護層を有する感熱記録材料が開示されている。しかしながら、このような感熱記録材料では、艶消剤の存在する場所において画像にピンホールが生じる場合があり、改善が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平9-504752号公報
特開2007-38633号公報
特開平05-38881号公報
特表平08-503175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、サーマルヘッドとの接触による傷の発生が抑制され、さらにピンホールの発生が抑制された直接感熱記録材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題は、以下の発明により解決される。
光透過性支持体上に、該光透過性支持体に近い側から、非感光性の有機銀塩および還元剤を含有する感熱記録層と、(A)水溶性樹脂、(B)該水溶性樹脂の架橋剤、(C)pKaが4.3以下の酸性化合物、および(D)該酸性化合物を中和して得られる塩を含有する保護層を少なくとも有し、かつ該保護層における該(A)成分と該(B)成分の質量比(B)/(A)が、0.2~2.5であることを特徴とする直接感熱記録材料。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、サーマルヘッドとの接触による傷の発生が抑制され、さらにピンホールの発生が抑制された直接感熱記録材料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の詳細について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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