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公開番号2024139884
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023050821
出願日2023-03-28
発明の名称抗菌・抗ウイルスガラス組成物
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C03C 3/16 20060101AFI20241003BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】抗菌・抗ウイルス作用に抗菌・抗ウイルスガラス組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、酸化バナジウム、酸化リンを含み、さらに酸化銀及び酸化銅のうちいずれか1種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化リン、前記酸化銀及び前記酸化銅が下記酸化物換算のモル%で、25≦[V₂O₅]≦35、15≦[P₂O₅]≦30、1≦[Ag₂O]+[CuO]≦50であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
酸化バナジウム、酸化リンを含み、さらに酸化銀及び酸化銅のうちいずれか１種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化リン、前記酸化銀及び前記酸化銅が下記酸化物換算のモル％で、
２５≦［Ｖ
２
Ｏ
５
］≦３５、
１５≦［Ｐ
２
Ｏ
５
］≦３０、
１≦［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］≦５０
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
続きを表示（約 1,800 文字）【請求項２】
請求項１に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
さらに酸化鉄又は酸化バリウムを含み、前記酸化バナジウム、前記酸化銀、前記酸化銅、前記酸化鉄及び前記酸化バリウムが下記酸化物換算のモル％で、
５≦［Ｆｅ
２
Ｏ
３
］≦１５、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋３［Ｆｅ
２
Ｏ
３
］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であるか、又は
５≦［ＢａＯ］≦３０、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋［ＢａＯ］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項３】
請求項１に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
さらに酸化タングステン及び酸化亜鉛のうちいずれか１種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化銀、前記酸化銅、前記酸化タングステン及び前記酸化亜鉛が下記酸化物換算のモル％で、
［ＷＯ
３
］≦１５、
［ＺｎＯ］≦１０、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋［ＺｎＯ］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項４】
請求項２に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
前記酸化鉄を含み、さらに酸化タングステン及び酸化亜鉛のうちいずれか１種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化銀、前記酸化銅、前記酸化鉄、前記酸化タングステン及び前記酸化亜鉛が下記酸化物換算のモル％で、
［ＷＯ
３
］≦１５、
［ＺｎＯ］≦１０、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋３［Ｆｅ
２
Ｏ
３
］＋［ＺｎＯ］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であるか、又は、
前記酸化バリウムを含み、さらに酸化タングステン及び酸化亜鉛のうちいずれか１種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化銀、前記酸化銅、前記酸化バリウム、前記酸化タングステン及び前記酸化亜鉛が下記酸化物換算のモル％で、
［ＷＯ
３
］≦１５、
［ＺｎＯ］≦１０、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋［ＢａＯ］＋［ＺｎＯ］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項５】
請求項２に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
前記酸化鉄を含み、前記酸化バリウムを実質的に含まない、又は
前記酸化バリウムを含み、前記酸化鉄を実質的に含まないことを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項６】
請求項４に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
前記酸化鉄を含み、前記酸化バリウムを実質的に含まない、又は
前記酸化バリウムを含み、前記酸化鉄を実質的に含まないことを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項７】
請求項１に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、
形状が板状、膜状、及び平均粒径（Ｄ５０）が３～５０μｍの粉末であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【請求項８】
請求項１～７のいずれか一項に記載の抗菌・抗ウイルスガラス組成物並びに、ポリマー及びモノマーから選択される少なくとも１種の成分を含むことを特徴とする組成物。
【請求項９】
請求項８に記載の組成物において、
前記抗菌・抗ウイルスガラス組成物の形状が平均粒径（Ｄ５０）が３～５０μｍの粉末であることを特徴とする組成物。
【請求項１０】
請求項８に記載の組成物において、
前記組成物中の前記抗菌・抗ウイルスガラス組成物の含有量が５体積％以上５０体積％以下であることを特徴とする組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ウイルスを不活性化若しくは菌を死滅させ、それらの拡散を抑制、防止できる抗菌・抗ウイルスガラス組成物に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来から、建材製品や家電製品等の人の手が触れやすい部分に細菌の繁殖抑制やウイルスを抑制する目的で、抗菌性又は抗ウイルス性を発現させるための材料が添加された樹脂組成物や塗料組成物が開発されている。
【０００３】
例えば、特許文献１には、銀イオン主体の抗菌性金属イオンを担持させたゼオライトの表面にフッ素樹脂の皮膜を形成した抗菌性銀ゼオライトを混入した抗菌性樹脂組成物が開示されている。
【０００４】
また、特許文献２には、特定の構成成分からなるポリエステル樹脂（ａ）、特定の構成成分からなるポリエステル樹脂（ｂ）、滑剤、及び無機銀系等の抗菌防カビ剤を含有する樹脂組成物を成形することにより得られるポリエステル樹脂シートが開示されている。
【０００５】
さらに、特許文献３には、耐水性に優れた抗菌・抗ウイルス性塗膜を形成することができる抗菌・抗ウイルス性塗料として、アクリル－メラミン系塗料に４級アンモニウム塩と、炭素数６以上の炭化水素基及び２以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸とを配合してなる抗菌・抗ウイルス性塗料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開平１０－０４５４１０号公報
特開２００７－０３１５８６号公報
国際公開２０１５／０４６３７２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
特許文献１及び２の樹脂組成物では、汎用的な抗菌剤を樹脂組成物に添加することにより、抗菌性が得られるように構成されているが、抗菌剤はいわば不純物であり、抗菌剤の添加量を多くすると抗菌機能が向上する反面、樹脂組成物の物性が低下してしまうという問題が生じることから、抗菌性が発現する範囲で樹脂組成物に対する抗菌剤の添加量が低めに抑えられていた。すなわち、特許文献１及び２の樹脂組成物では、抗菌性をより安定的に発現させるために、抗菌性が発現する範囲の下限付近で抗菌剤の添加量が調整されていた。また、特許文献３では、コストを抑えたうえで、抗ウイルス性及び材料特性を両立することが困難な課題であった。
【０００８】
そこで、本発明は、抗菌・抗ウイルス作用に抗菌・抗ウイルスガラス組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するための本実施形態の態様例は、以下の通りである。酸化バナジウム、酸化リンを含み、さらに酸化銀及び酸化銅のうちいずれか１種以上を含み、前記酸化バナジウム、前記酸化リン、前記酸化銀及び前記酸化銅が下記酸化物換算のモル％で、
２５≦［Ｖ
２
Ｏ
５
］≦３５、
１５≦［Ｐ
２
Ｏ
５
］≦３０、
１≦［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］≦５０
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物。
【００１０】
また、抗菌・抗ウイルスガラス組成物において、さらに酸化鉄又は酸化バリウムを含み、前記酸化バナジウム、前記酸化銀、前記酸化銅、前記酸化鉄及び前記酸化バリウムが下記酸化物換算のモル％で、
５≦［Ｆｅ
２
Ｏ
３
］≦１５、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋３［Ｆｅ
２
Ｏ
３
］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であるか、又は
５≦［ＢａＯ］≦３０、
［Ａｇ
２
Ｏ］＋［ＣｕＯ］＋［ＢａＯ］≦２［Ｖ
２
Ｏ
５
］
であることを特徴とする抗菌・抗ウイルスガラス組成物が、好ましい例として挙げられる。
（【００１１】以降は省略されています）

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