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公開番号2024133149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2024110896
出願日2024-07-10
発明の名称ガラス繊維強化樹脂組成物
出願人日東紡績株式会社,三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03C 13/00 20060101AFI20240920BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】市中廃ガラスを原料とし、かつ製造におけるCO2排出量が低減されていながら、引張強さ等の機械的強度が十分に高いガラス繊維強化樹脂成形品の形成に用いることができる、ガラス繊維強化樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】
ガラス繊維強化樹脂組成物であって、市中廃ガラスを50質量%超含むガラス原料を溶融及び紡糸したガラス長繊維又はその切断若しくは粉砕物であるガラス繊維素材と、樹脂とを含み、前記ガラス長繊維を構成するガラスモノフィラメントの23℃における引張速度5mm/分での引張強さS(GPa)に対する、前記ガラス長繊維を形成するガラスの液相温度T(℃)の比(T/S)が、361.5~457.0である、ガラス繊維強化樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
市中廃ガラスを50質量%超含むガラス原料を溶融及び紡糸したガラス長繊維又はその切断若しくは粉砕物であるガラス繊維素材と、樹脂とを含み、
前記ガラス長繊維を構成するガラスモノフィラメントの23℃における引張速度5mm/分での引張強さS(GPa)に対する、前記ガラス長繊維を形成するガラスの液相温度T(℃)の比(T/S)が、361.5~457.0である、ガラス繊維強化樹脂組成物。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記比(T/S)が、410.2~447.0である、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。
【請求項3】
前記ガラス原料は、SiO

が63.5~66.5質量%であり、Al



が1.5~3.5質量%であり、B



が3.0~4.5質量%であり、CaO及びMgOの合計が7.5~10.0質量%であり、BaO及びSrOの合計が3.5~5.5質量%であり、かつNa

O及びK

Oの合計が15.0~17.3質量%であるガラス組成物からなる、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。
【請求項4】
前記ガラス繊維強化樹脂組成物におけるガラス繊維素材の含有量が、前記ガラス繊維強化樹脂組成物の全量に対して、10.0~50.0質量%である、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。
【請求項5】
前記ガラス繊維素材に、アミノシラン及びウレタン樹脂が塗布されている、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。
【請求項6】
前記樹脂の極限粘度が、0.3~1.5dl/gである、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。
【請求項7】
前記樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、及びポリフェニレンサルファイドからなる群から選択される少なくとも一つである、請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス繊維強化樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス繊維強化樹脂(GFRP)は、軽量であり、強度や耐久性にも優れ、金属腐食の問題もないことから、自動車、鉄道、船舶等の部品、住宅設備機器、スポーツ用品を始めとして非常に広い分野で使用されている。
【0003】
近年、産業界において、環境負荷の軽減及び持続可能な生産消費形態の確保が強く求められている。これらを実現するための産業界における取組みの一つとして、一度最終製品として販売及び使用がなされた後の製品を回収し、それを原料として再び最終製品を製造するリサイクルが挙げられる。
【0004】
ガラス製品についても、リサイクルが試みられている。例えば、特許文献1には、ガラス繊維強化樹脂成形品から回収されたガラス繊維を含むガラス原料を溶融して溶融ガラスとし、該溶融ガラスを紡糸して、ガラス長繊維とすることを特徴とする、ガラス長繊維の製造方法が記載されている。また、特許文献2には、組成物製造原料中5~100重量%のブラウン管硝子よりなる無機質繊維製造用硝子組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2023/276617号
特開2003-267753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の製造方法では、ガラス繊維強化樹脂成形品から回収されたガラス繊維を用いる点では環境負荷の軽減が達成される一方で、ガラス繊維の回収において高温(500℃以上)で加熱する工程を含むことが多いため、回収過程において発生するCO

量の改善の余地がある。
【0007】
特許文献2には、無機質繊維製造用硝子組成物を用いて、ガラス繊維、グラスウール、ロックウール等を製造することができると記載されているが、開示されているガラス組成、特にブラウン管硝子を5~100重量%を含有するガラス組成では、ガラス繊維強化樹脂に多用されるEガラスからなるガラス繊維に匹敵する繊維強度を得ることが難しい。なお、同文献では、グラスウール(ガラス短繊維)にバインダーを付着させてグラスウール成形品を得た例があるのみで、ガラス長繊維を得てガラス繊維強化樹脂を製造することについては言及されていない。
【0008】
本開示は、市中廃ガラスを原料とし、かつ製造におけるCO

排出量が低減されていながら、引張強さ等の機械的強度が十分に高いガラス繊維強化樹脂成形品の形成に用いることができる、ガラス繊維強化樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、以下の[1]~[7]を提供する。
【0010】
[1]市中廃ガラスを50質量%超含むガラス原料を溶融及び紡糸したガラス長繊維又はその切断若しくは粉砕物であるガラス繊維素材と、樹脂とを含み、上記ガラス長繊維を構成するガラスモノフィラメントの23℃における引張速度5mm/分での引張強さS(GPa)に対する、前記ガラス長繊維を形成するガラスの液相温度T(℃)の比(T/S)が、361.5~457.0である、ガラス繊維強化樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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