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公開番号2024152491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023066718
出願日2023-04-14
発明の名称ランタン系ガラス構造体
出願人学校法人五島育英会
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C03C 15/00 20060101AFI20241018BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】多孔質層を有するランタン系ガラス構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】多孔質層と、ランタン系ガラス基材とを含み、多孔質層が、ランタン系ガラス基材と一体的に形成されており、かつ多孔質層側の波長400~700nmにおける反射率が、7.0%以下である、ランタン系ガラス構造体。また、その製造方法は、処理開始時におけるpH値が10.0以上の処理溶液中に、ランタン系ガラス未処理基材を浸漬させて処理することを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質層と、ランタン系ガラス基材とを含み、かつ
前記多孔質層が、前記ランタン系ガラス基材と一体的に形成されており、かつ
前記多孔質層側の波長400~700nmにおける反射率が、7.0%以下である、
ランタン系ガラス構造体。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記多孔質層が、階層性ナノ多孔質層である、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記多孔質層の表面における網目の大きさの平均値が、1000nm以下である、請求項1に記載の構造体。
【請求項4】
前記多孔質層の厚さが、10nm以上である、請求項1に記載の構造体。
【請求項5】
前記多孔質層の表面が親水性である、請求項1に記載の構造体。
【請求項6】
ヘイズ値が、5.0%以下である、請求項1に記載の構造体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のランタン系ガラス構造体の製造方法であって、
処理開始時におけるpH値が10.0以上の処理溶液中に、ランタン系ガラス未処理基材を浸漬させて処理することを含む、
方法。
【請求項8】
前記処理溶液が、炭酸塩水溶液である、請求項7に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ランタン系ガラス構造体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
窓ガラスや鏡のようなガラス材の表面は、元来、優れた親水性を有しており、極めて清浄なガラス表面は、水滴接触角が10°以下の超親水性を有している。しかしながら、通常は、空気中の炭化水素等を吸着することによって、親水性及び疎水性が混在する表面状態となっており、実効的な親水性が低下している。このような場合には、表面に付着した水分が、当該表面において複数の微細な水滴を形成することで、当該表面に曇りが発生する問題が知られている。
【0003】
このような問題に対して、特許文献1では、ケイ酸塩ガラスからなる基材の表面において立体的な網状構造を形成する網状構造層を備え、前記網状構造層は、表面の網目の大きさが数十~1000nmであって表面から内側に入る方向に次第に小さい網目とされていることを特徴とする機能性網状構造体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-189351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1と同じ製造方法で、基材としてランタン系ガラスを用いた場合は、特許文献1のような機能性網状構造体も、反射率が相対的に低い多孔質層を有するランタン系ガラス構造体も形成することはできなかった。それゆえに、これまでに、ランタン系ガラスの機能性網状構造体は当然ながら、反射率が相対的に低い多孔質層を有するランタン系ガラス構造体に関する報告もなかった。なお、ランタン系ガラスは、高屈折率で低分散であるという特徴を有し、したがって光学ガラスとして用いられることがある。
【0006】
したがって、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、多孔質層を有しており、かつ多孔質層側の波長400~700nmにおける反射率が7.0%以下であるランタン系ガラス構造体を提供することを目的とする。
【0007】
更には、本発明は、多孔質層としての階層性ナノ多孔質層を有するランタン系ガラス構造体を提供することもできる。なお、本発明でいう「階層性ナノ多孔質層」は、特許文献1の機能性網状構造体と同じような立体的な網状構造を有している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、以下の手段により、上記課題を解決できることを見出した。
【0009】
〈態様1〉
多孔質層と、ランタン系ガラス基材とを含み、
前記多孔質層が、前記ランタン系ガラス基材と一体的に形成されており、かつ
前記多孔質層側の波長400~700nmにおける反射率が、7.0%以下である、
ランタン系ガラス構造体。
〈態様2〉
前記多孔質層が、階層性ナノ多孔質層である、請求項1に記載の構造体。
〈態様3〉
前記多孔質層の表面における網目の大きさの平均値が、1000nm以下である、態様1又は2に記載の構造体。
〈態様4〉
前記多孔質層の厚さが、10nm以上である、態様1~3のいずれか一項に記載の構造体。
〈態様5〉
前記多孔質層の表面が親水性である、態様1~4のいずれか一項に記載の構造体。
〈態様6〉
ヘイズ値が、5.0%以下である、態様1~5のいずれか一項に記載の構造体。
〈態様7〉
態様1~6のいずれか一項に記載のランタン系ガラス構造体の製造方法であって、
処理開始時におけるpH値が10.0以上の処理溶液中に、ランタン系ガラス未処理基材を浸漬させて処理することを含む、
方法。
〈態様8〉
前記処理溶液が、炭酸塩水溶液である、態様7に記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、多孔質層を有しており、かつ多孔質層側の波長400~700nmにおける反射率が7.0%以下であるランタン系ガラス構造体及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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