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公開番号2024139139
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049950
出願日2023-03-27
発明の名称再加熱されずに喫食される冷蔵調理済み中華麺類の製造方法
出願人日清製粉株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A23L 7/109 20160101AFI20241002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】冷蔵保存後に再加熱せずに喫食しても中華麺類らしい風味と食感に優れた中華麺類の提供。
【解決手段】再加熱されずに喫食される冷蔵調理済み中華麺類の製造方法であって、生麺類を加熱調理する工程と、該加熱調理した麺類を液状組成物に浸漬させる工程と、該浸漬後の麺類を冷蔵する工程、を含み、該生麺類が、穀粉類と澱粉類の合計100質量部に対し、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を0.01~0.5質量部含有する中華麺類であり、該液状組成物が、かんすい原料を含むpH10.0~13.0の水溶液である、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
再加熱されずに喫食される冷蔵調理済み中華麺類の製造方法であって、
生麺類を加熱調理する工程と、
該加熱調理した麺類を液状組成物に浸漬させる工程と、
該浸漬後の麺類を冷蔵する工程、
を含み、
該生麺類が、穀粉類と澱粉類の合計100質量部に対し、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を0.01~0.5質量部含有する中華麺類であり、
該液状組成物が、かんすい原料を含むpH10.0~13.0の水溶液である、方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記生麺類の原料粉が、穀粉類及び澱粉類を合計で80質量%以上含有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記生麺類の原料粉が、穀粉類と澱粉類の合計量中に加工タピオカ澱粉を5~40質量%含有する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記液状組成物が、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を0.4~4.0質量%含有する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記浸漬の時間が30秒~3分間である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記冷蔵調理済み中華麺類のpHが8.5~11.0である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記加熱調理が茹で調理である、請求項1記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、再加熱されずに喫食される冷蔵調理済み中華麺類の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、予め調理された状態で冷蔵流通され、再加熱せずにそのまま喫食される冷蔵調理済み麺類が、スーパーやコンビニエンスストアなどで販売されている。このような冷蔵調理済み麺類は、冷やし中華、冷やしラーメン、冷やしつけ麺などの中華麺類が主である。一般的な中華麺類には、独特の食感と風味を持たせるために、かんすい原料などのアルカリが添加されている。即席麺や乾麺としない通常の生中華麺類の場合、かんすい原料の配合量は乾燥物換算で1質量%以上である。
【0003】
特許文献1には、常法によりかんすいを添加して製麺し、茹で上げ又は蒸しあげた中華麺を水洗した後、これを、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ソーダ塩、リン酸カリ塩の中の1種又は2種以上が0.01~0.005重量%溶解したかんすい溶解液に15~60秒程度浸漬したのち、袋に封入し、必要に応じて加熱処理することを特徴とする包装麺の製造方法が記載されている。特許文献2には、茹でた及び/又は蒸した中華麺を水洗した後、リン酸三ナトリウム及びリン酸三カリウムを含有する水溶液に約10乃至300秒間浸漬することを特徴とする茹で・蒸し中華麺の製造方法が記載されている。特許文献3~5には、小麦粉及び加工タピオカ澱粉と、かんすい又は炭酸ナトリウムを含有する麺類を茹で後、冷蔵し、再加熱せずに喫食したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭57-36955号公報
特開平9-289876号公報
特開2015-002690号公報
特開2003-289818号公報
特開2006-288218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生中華麺類は、即席麺や乾麺と比べて食感や風味に優れ、特に茹でたては美味である。しかし、生中華麺類を茹でた後冷蔵すると、かんすい原料の影響で食感の滑らかさが損なわれやすい。一方で、麺へのかんすい原料の添加量を抑えると、中華麺類らしいかんすい風味や硬い食感が損なわれる。特に、冷蔵保存した調理済み中華麺を再加熱せずに喫食する場合、冷蔵により低下した麺類の風味や食感をそのまま感受することになるため、美味しく感じられなくなる。生麺類から調理して冷蔵保存し、再加熱せずに喫食したときにも、中華麺類らしい風味と食感に優れた中華麺類が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、特定量の炭酸カリウム及び/又は炭酸ナトリウムを含有する生中華麺類を加熱調理後、特定のpHを有するかんすい原料を含む液状組成物に浸漬し、次いで冷蔵することで、再加熱せず喫食したときにも中華麺類らしい風味と食感を維持した冷蔵調理済み中華麺類が得られることを見出した。
【0007】
本発明は、代表的実施形態として、以下を提供する。
〔1〕再加熱されずに喫食される冷蔵調理済み中華麺類の製造方法であって、
生麺類を加熱調理する工程と、
該加熱調理した麺類を液状組成物に浸漬させる工程と、
該浸漬後の麺類を冷蔵する工程、
を含み、
該生麺類が、穀粉類と澱粉類の合計100質量部に対し、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を0.01~0.5質量部含有する中華麺類であり、
該液状組成物が、かんすい原料を含むpH10.0~13.0の水溶液である、方法。
〔2〕前記生麺類の原料粉が、穀粉類及び澱粉類を合計で80質量%以上含有する、〔1〕記載の方法。
〔3〕前記生麺類の原料粉が、穀粉類と澱粉類の合計量中に加工タピオカ澱粉を5~40質量%含有する、〔1〕又は〔2〕記載の方法。
〔4〕前記液状組成物が、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を0.4~4.0質量%含有する、〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載の方法。
〔5〕前記浸漬の時間が30秒~3分間である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載の方法。
〔6〕前記冷蔵調理済み中華麺類のpHが8.5~11.0である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項記載の方法。
〔7〕前記加熱調理が茹で調理である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、中華麺類を調理後に冷蔵保存したときに生じる風味と食感の低下を抑制することができる。本発明によれば、再加熱せずに喫食したときにも、中華麺類らしいかんすい風味と硬い食感を有し、かつ滑らかさを併せ持つ、高品質な冷蔵調理済み中華麺類を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、冷蔵調理済み中華麺類の製造方法を提供する。当該方法は、生麺類を喫食可能に加熱調理すること、該加熱調理した麺類を液状組成物に浸漬させること、該浸漬後の麺類を冷蔵保存すること、を含む。該加熱調理に供する生麺類は、特定量の炭酸カリウム及び/又は炭酸ナトリウムを含有する中華麺類である。該麺類の種類や形状は特に限定されず、例えば麺線であっても麺皮であってもよい。該加熱調理した麺類の浸漬に用いる液状組成物は、かんすい原料を含み、特定のpHを有する。
【0010】
前記麺類の原料粉は、穀粉類を含有する。該穀粉類の例としては、小麦粉、米粉、大麦粉、モチ大麦粉、そば粉、大豆粉、コーンフラワー、オーツ麦粉、ライ麦粉、ふすま粉などが挙げられ、好ましくは小麦粉、米粉、大麦粉、モチ大麦粉、及びそば粉が挙げられる。これらの穀粉類は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。好ましくは、該原料粉は小麦粉を含む。該原料粉に含まれる小麦粉の量は、製造する麺類の種類に応じて適宜調整することができる。好ましくは、該原料粉に使用される穀粉類の70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは100質量%が小麦粉である。該小麦粉は、麺類の製造に一般に使用されるものであればよく、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉、熱処理粉(α化小麦粉、部分α化小麦粉、焙焼小麦粉等)などが挙げられる。これらの小麦粉は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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