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公開番号
2024138165
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2024123406,2022168886
出願日
2024-07-30,2022-10-21
発明の名称
収容器及び収容体
出願人
株式会社リコー
代理人
弁理士法人ITOH
主分類
B65D
25/20 20060101AFI20240927BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】循環型リサイクルを円滑に進めることができ、識別コードの読み取りエラーの低減が図れ、小売販売用に好適な収容器の提供。
【解決手段】容器本体と、収容物を前記容器本体内に密閉するキャップと、を有する収容器であって、前記キャップの上面に識別コードを有し、前記容器本体が複数の凹部を含み、前記識別コードよりも面積の大きな像を有し、前記識別コードの表示部と非表示部との拡散反射率の差が、前記像の部分と非像部分との拡散反射率の差よりも大きい収容器である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
容器本体と、収容物を前記容器本体内に密閉するキャップと、を有する収容器であって、
前記キャップの上面に識別コードを有し、
前記容器本体が複数の凹部を含み、前記識別コードよりも面積の大きな像を有し、
前記識別コードの表示部と非表示部との拡散反射率の差が、前記像の部分と非像部分との拡散反射率の差よりも大きいことを特徴とする収容器。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記容器本体は、下記数式(1)で表される視認性値が所定値以上である、請求項1に記載の収容器。
視認性値=b
0
・L
*
0
・(1-exp(b
1
・ΔL
*
))・・・数式(1)
ただし、前記数式(1)中、L
*
0
は前記像の明度、ΔL
*
は前記像の明度と像以外の部分の明度との差を表し、b
0
は正の実数、b
1
は負の実数である。
【請求項3】
前記視認性値が2以上である、請求項2に記載の収容器。
【請求項4】
収容物を前記容器本体内に収容した状態における下記数式(1)で表される視認性値が14以下である場合において、
前記キャップの前記識別コードにおける下記数式(2)で表されるシンボルコントラストが30%以上である、請求項1に記載の収容器。
視認性値=b
0
・L
*
0
・(1-exp(b
1
・ΔL
*
))・・・数式(1)
ただし、前記数式(1)中、L
*
0
は前記像の明度、ΔL
*
は前記像の明度と像以外の部分の明度との差を表し、b
0
は正の実数、b
1
は負の実数である。
シンボルコントラスト=|前記識別コードの非表示部の拡散反射率-前記識別コードの表示部の拡散反射率|・・・数式(2)
【請求項5】
前記像が非凹部を有する、請求項1から2及び4のいずれかに記載の収容器。
【請求項6】
前記像の面積に対する複数の前記凹部の面積の割合[(複数の前記凹部の面積/前記像の面積)×100]が40%以上85%以下である、請求項1から2及び4のいずれかに記載の収容器。
【請求項7】
前記凹部が複数の加工部から形成され、複数の前記加工部が第1の走査方向に沿って線状に配されている、請求項1から2及び4のいずれかに記載の収容器。
【請求項8】
前記凹部における前記第1の走査方向と直交する第2の走査方向の幅が所定の解像度における1ドット幅以下である、請求項7に記載の収容器。
【請求項9】
前記識別コードが一次元バーコードであり、
前記一次元バーコードのバーの長手方向の延長線上に前記像が形成されている、請求項1から2及び4のいずれかに記載の収容器。
【請求項10】
前記識別コードが一次元バーコードであり、
前記一次元バーコードのバーの長手方向の長さが、前記一次元バーコードのバーの短手方向において中央部と端部で異なる長さである、請求項1から2及び4のいずれかに記載の収容器。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容器及び収容体に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、PET(Poly Ethylene Terephthalate)ボトル等の収容器として、名称、成分、賞味期限、バーコード、QRコード(登録商標)、リサイクルマーク又はロゴマーク等を表示するラベルが貼付されたものが知られている。また、消費者に訴求するデザイン又は絵をラベルにより表示することで、商品の個性の発揮又は競争力アップを図る試みもなされている。
【0003】
一方、昨今、プラスチックごみによる海洋汚染が取り沙汰され、世界的にプラスチックごみによる汚染をなくしていく動きが活発化しており、収容器の循環型リサイクルへの要求が高まっている。ここで、収容器の循環型リサイクルとは、分別回収された使用済みの収容器をリサイクル業者が収容器の原料となるフレークに変え、再度収容器を製造することをいう。
このような循環型リサイクルを円滑に進めるには、収容器又はラベル等の材質毎に分別回収を徹底することが好ましいが、分別回収のために収容器からラベルを剥がす作業は手間がかかり、分別回収を徹底させるための制約の1つになっている。
【0004】
これに関連して、名称や成分等の情報を表示するパターンを、レーザー光で容器本体の表面に直接形成することで、ラベルを無くした容器本体を提供する技術が既に知られている。
例えば、直接記録した情報の視認性を改善し、画像等の情報量が多い直接記録を可能にし、商品化可能なレベルに高速で直接記録する目的で、微細構造の集合体により視認可能領域を形成し、この視認可能領域により数字、記号、イメージ等の情報を視認可能とした収容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1には、飲料ボトルのキャップ上面に加工レーザービームを照射して一次元バーコードを設けた例が記載されている。しかしながら、特許文献1の一次元バーコードはレーザービームで直接描画しているだけなので、バーコードの表示部と非表示部との拡散反射率の差(コントラスト)が十分ではなく、読み取りエラーが生じてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、循環型リサイクルを円滑に進めることができ、識別コードの読み取りエラーの低減が図れ、小売販売用に好適な収容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段としての本発明の収容器は、容器本体と、収容物を前記容器本体内に密閉するキャップと、を有する収容器であって、前記キャップの上面に識別コードを有し、前記容器本体が複数の凹部を含み、前記識別コードよりも面積の大きな像を有し、前記識別コードの表示部と非表示部との拡散反射率の差が、前記像の部分と非像部分との拡散反射率の差よりも大きい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、循環型リサイクルを円滑に進めることができ、識別コードの読み取りエラーの低減が図れ、小売販売用に好適な収容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1Aは、レーザー加工前の容器本体の表面の光の拡散反射状態を示す模式図である。
図1Bは、レーザー加工により複数の凹部が形成された容器本体の表面の光の拡散反射状態を示す模式図である。
図1Cは、レーザー加工により複数の凹部が形成された容器本体の表面及び収容物の光の拡散反射状態を示す模式図である。
図1Dは、キャップの上面に形成した識別コードとしての一次元バーコードの一例を示す図である。
図2は、キャップ上面の識別コードよりも面積の大きな容器本体に描画された像の一例を示す図である。
図3は、キャップ上面の識別コードよりも面積の大きな容器本体に描画された像の他の一例を示す図である。
図4Aは、容器本体の撮影方法の一例を示す図である。
図4Bは、容器本体の撮影方法における容器本体の側面に白色拡散面を設置した状態を示す図である。
図5は、容器本体の撮影における容器本体の像Xと像以外の部分Yを示す概略図である。
図6は、G信号と明度との関係を示すグラフである。
図7は、像の明度(L
*
0
)と主観評価点との関係を示すグラフである。
図8は、像の明度と像以外の部分の明度との差(ΔL
*
)と主観評価点との関係を示すグラフである。
図9は、数式:Y=1-exp(-x)におけるxとYとの関係を示すグラフである。
図10は、主観評価点と視認性値との関係を示すグラフである。
図11は、容器本体にレーザー書き込みをしたバーコードの視認性値と、読み取り成功率との関係を示すグラフである。
図12は、キャップのバーコードのシンボルコントラストと、読み取り成功率との関係を示すグラフである。
図13は、視認性値と評価ランクとの関係を示すグラフである。
図14は、加工比率と視認性値との関係を示すグラフである。
図15Aは、複数の凹部と非凹部を含む像の一例を示す図である。
図15Bは、複数の凹部と非凹部を含む像の他の一例を示す図である。
図15Cは、複数の凹部と非凹部を含む像の他の一例を示す図である。
図15Dは、複数の凹部と非凹部を含む像の他の一例を示す図である。
図15Eは、複数の凹部と非凹部を含む像の他の一例を示す図である。
図15Fは、複数の凹部と非凹部を含む像の他の一例を示す図である。
図16Aは、凹部を構成する加工部の大きさが解像度からなる1ドット幅以下である場合の例を示す図である。
図16Bは、凹部を構成する加工部の大きさが解像度からなる1ドット幅以下である場合の他の例を示す図である。
図16Cは、凹部を構成する加工部の大きさが解像度からなる1ドット幅以下である場合の他の例を示す図である。
図17は、一次元バーコードの一例を示す模式図である。
図18は、一次元バーコードにおけるバーとスペースについて説明する図である。
図19は、キャップの上面に設けられる一次元バーコードと容器本体に設けられる像との位置関係を示す図である。
図20Aは、通常のペットボトルのキャップ上面にバーコードを設けた場合を示す図である。
図20Bは、キャップの上面に設けられる一次元バーコードのバーの長手方向の長さを、一次元バーコードのバーの短手方向において中央部と端部で異なる長さとした図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(収容器)
本発明の収容器は、容器本体と、収容物を前記容器本体内に密閉するキャップと、を有する収容器であって、キャップの上面に識別コードを有し、前記容器本体が複数の凹部を含み、前記識別コードよりも面積の大きな像を有し、識別コードの表示部と非表示部との拡散反射率の差が、像の部分と非像部分との拡散反射率の差よりも大きい。
(【0011】以降は省略されています)
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