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公開番号2024137466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023049001
出願日2023-03-24
発明の名称アスファルト再生用添加剤
出願人出光興産株式会社
代理人個人
主分類C08L 95/00 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】劣化したアスファルトとの相溶性に優れ、低粘度であり、安全性を向上させたアスファルト再生用添加剤を提供する。
【解決手段】環分析(n-d-M法)による%CPが50以下、%CAが30~40であって、かつ引火点が260℃以上である石油系溶剤抽出油:50質量%~80質量%、油脂:20質量%~50質量%を含有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
環分析(n-d-M法)による%C
P
が50以下、%C
A
が30~40であって、かつ引火点が260℃以上である石油系溶剤抽出油:50質量%~80質量%、
油脂:20質量%~50質量%
を含有すること
を特徴とするアスファルト再生用添加剤。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
多環芳香族炭化水素類(PAHs)の合計が10ppm以下であり、かつベンゾ(a)ピレンが1.0ppm以下である上記石油系溶剤抽出油を含有すること
を特徴とする請求項1記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項3】
フルフラール溶剤抽出精製により生成された上記石油系溶剤抽出油を含有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項4】
引火点が260℃以上である上記油脂を含有すること
を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項5】
上記油脂は、廃油脂を含有すること
を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項6】
多環芳香族炭化水素類(PAHs)の合計が10ppm以下であり、かつベンゾ(a)ピレンが1.0ppm以下の性状を示すこと
を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項7】
60℃動粘度が50~200mm
2
/sの性状を示すこと
を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項8】
スラッジの発生量が2.0質量%以下の性状を示すこと
を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【請求項9】
引火点が260℃以上の性状を示すこと
を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、道路舗装の修繕の際に除去されたアスファルト混合物に対して添加することにより、再生アスファルト混合物を生成するためのアスファルト再生用添加剤に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
道路舗装材として、骨材や各種充填材にアスファルトを加熱混合したアスファルト混合物が広く使用されている。この道路舗装材が紫外線、酸素、外気に曝露されることで、これに含まれるアスファルトが酸化、重合等により劣化してしまう。これにより、アスファルトの針入度や軟化点、粘度等の性状が変化する結果、道路舗装材自体の亀裂や砕石の飛散等の損傷が発生する。
【0003】
このような道路舗装材の損傷が発生した場合、舗装面の修繕が必要になる。修繕に際して、除去作業により大量のアスファルト混合物が発生する。この除去されたアスファルト混合物は、廃棄されることなく、所定の手順を経て、再生アスファルト混合物として再利用される。このアスファルト混合物の再利用時には、再生骨材に含まれる、劣化したアスファルトの性状回復のため、軟質なアスファルト再生用添加剤等を添加することが、例えば舗装再生便覧(平成22年版)((公社)日本道路協会)の、「2-5 再生舗装用の材料の配合設計」に記載されている。特に近年における道路舗装では、現存する道路を適切に維持、修繕することが求められており、資源の有効利用の観点からも再生アスファルト混合物の使用が推奨されている。このため、各種再生アスファルト混合物(例えば、特許文献1参照。)や、その製造方法(例えば、特許文献2参照。)等も案出されている。
【0004】
従来のアスファルト再生用添加剤としては、パラフィン系の飽和脂肪族分を多く含む潤滑油基油を主成分とするもの(パラフィン系)、又はパラフィン基原油、ナフテン基原油、混合基原油等より得られる芳香族分を多く含む重質なフルフラールエキストラクト等を主成分とするもの(エキストラクト系)が多く用いられてきた。
【0005】
パラフィン系のアスファルト再生用添加剤は低粘度(軽質)であるため、劣化したアスファルトを軟化させることができる。しかし、このパラフィン系は、飽和分を多く含むために、劣化したアスファルト(旧アス)との相溶性が低く、再生を繰り返した後のアスファルトでは軟化点、伸度等の性状が回復しにくい、また旧アスと混合時のスラッジ発生量が多い場合があった。特許文献2によれば、スラッジ発生量が2.0質量%を超えると、再生アスファルトにした際に耐ひび割れ抵抗性が劣る結果が報告されている。
【0006】
エキストラクト系のアスファルト再生用添加剤は、芳香族分を多く含み、劣化したアスファルトとの相溶性に優れ、再生を繰り返したアスファルトにおいても、軟化点、伸度を良好に回復することができる。しかし、エキストラクト系は、低粘度にするために軽質分を多く含有させた場合には引火点が低くなる。また、エキストラクト系は、引火点を高めるために重質分を使用すると、劣化したアスファルトの性状を回復させるために比較的多くの量が必要となる。特にエキストラクト系において重質分を使用した際には、高粘度となり、寒冷期においては加温しないと流動せず、設備状況によっては使用が難しくなるという場合もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-154465号公報
特許第7041149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、上述したパラフィン系、エキストラクト系がそれぞれ抱える問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、劣化したアスファルトとの相溶性に優れ、低粘度であり、安全性を向上させたアスファルト再生用添加剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の技術は、上記課題を解決するため、以下のアスファルト再生用添加剤を提供する。
1.環分析(n-d-M法)による%C
P
が50以下、%C
A
が30~40であって、かつ引火点が260℃以上である石油系溶剤抽出油:50質量%~80質量%、
油脂:20質量%~50質量%
を含有すること
を特徴とするアスファルト再生用添加剤。
2.多環芳香族炭化水素類(PAHs)の合計が10ppm以下であり、かつベンゾ(a)ピレンが1.0ppm以下である上記石油系溶剤抽出油を含有すること
を特徴とする上記1記載のアスファルト再生用添加剤。
3.フルフラール溶剤抽出精製により生成された上記石油系溶剤抽出油を含有すること
を特徴とする上記1又は2に記載のアスファルト再生用添加剤。
4.引火点が260℃以上である上記油脂を含有すること
を特徴とする上記1~3のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
5.上記油脂は、廃油脂を含有すること
を特徴とする上記1~4のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
6.多環芳香族炭化水素類(PAHs)の合計が10ppm以下であり、かつベンゾ(a)ピレンが1.0ppm以下の性状を示すこと
を特徴とする上記1~5のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
7.60℃動粘度が50~200mm
2
/sの性状を示すこと
を特徴とする上記1~6のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
8.スラッジの発生量が2.0質量%以下の性状を示すこと
を特徴とする上記1~7のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
9.引火点が260℃以上の性状を示すこと
を特徴とする上記1~8のいずれか1項に記載のアスファルト再生用添加剤。
【発明の効果】
【0010】
上述した構成からなる本発明によれば、劣化したアスファルトとの相溶性に優れ、より低粘度で軟質であり、安全性を向上させたアスファルト再生用添加剤の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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