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公開番号2024136726
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047936
出願日2023-03-24
発明の名称ブロック共重合体の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08F 2/38 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】様々なビニルモノマー種に適用でき、また様々なモノマー組成で重合を行うことができ、しかも所望の構造のブロック共重合体を簡便に製造できるブロック共重合体の製造方法の提供。
【解決手段】2級以上の多官能チオール化合物の存在下に、第1のビニルモノマーをラジカル重合させてポリマーを得る第1工程と、前記2級以上の多官能チオール化合物及び前記第1工程で得られた前記ポリマーの存在下に、第2のビニルモノマーをラジカル重合させる第2工程と、を含む、ブロック共重合体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2級以上の多官能チオール化合物の存在下に、第1のビニルモノマーをラジカル重合させてポリマーを得る第1工程と、
前記2級以上の多官能チオール化合物及び前記第1工程で得られた前記ポリマーの存在下に、第2のビニルモノマーをラジカル重合させる第2工程と、を含む、ブロック共重合体の製造方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記2級以上の多官能チオール化合物の価数が2~100である、請求項1に記載のブロック共重合体の製造方法。
【請求項3】
前記第1のビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸エステル及び芳香族ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載のブロック共重合体の製造方法。
【請求項4】
前記第1のビニルモノマーの転化率が51%以上である、請求項1に記載のブロック共重合体の製造方法。
【請求項5】
前記第2のビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸エステル及び芳香族ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上を含み、かつ、前記第1のビニルモノマーと異なるビニルモノマーである、請求項1に記載のブロック共重合体の製造方法。
【請求項6】
前記第1工程において前記第1のビニルモノマーを重合させる前に一括で仕込み、かつ、前記第2工程において前記第2のビニルモノマーを重合させる前に一括で仕込む、請求項1に記載のブロック共重合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック共重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般的なブロック共重合体の合成法として、リビングアニオン重合法、可逆的付加開裂連鎖移動重合法、原子移動ラジカル重合法などのリビング重合法が知られている。
しかし、これらの重合法は比較的高価な試薬を用いた重合法である。また、酸素や水などが存在すると反応を制御しにくくなる。そのため、例えば工場などにおいて大スケールでブロック共重合体を製造する場合の合成法としては不向きである。
【0003】
そこで近年、より安価かつ取り扱いに優れたブロック共重合体の合成法が検討されている。
例えば特許文献1には、マクロモノマーを共重合成分として用いて、ビニル系モノマーのラジカル重合を行うブロック共重合体の合成法が開示されている。
特許文献2には、多官能チオール化合物を連鎖移動剤として用いて、ビニル系モノマーを2段階でラジカル重合する星形ブロック共重合体の合成法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-88763号公報
特開2001-139646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のように、マクロモノマーの共重合によりブロック共重合体を合成する方法では、一般に分子量が非常に大きくなる傾向にある。そのため、特許文献1に記載の方法で得られるブロック共重合体は、例えば低粘度化や易分散などが求められる高分子分散剤用途には不向きである。また、マクロモノマーと共重合可能なモノマー種も限られており、合成できるブロック共重合体の構造が制限されやすい。
【0006】
特許文献2に記載の方法は、連鎖移動剤による星形ブロック共重合体の合成法であるため、ブロック共重合体の低分子量化が可能である。
ところで、1段目のラジカル重合においてビニルモノマーの転化率が100%の場合、多官能チオール化合物のチオール基がほとんど反応してしまう。そのため、2段目のラジカル重合を行っても、2段目で用いるビニルモノマーは単独重合してしまい、星形ブロック共重合体は殆ど得られない。
そこで、引用文献2に記載の方法では、1段目のビニルモノマーの転化率が低い段階で重合を止めた後に、2段目のビニルモノマーを加えて重合を行う必要があり、合成できる星形ブロック共重合体の構造及び組成が制限されやすい。
【0007】
本発明は、様々なビニルモノマー種に適用でき、また様々なモノマー組成で重合を行うことができ、しかも所望の構造のブロック共重合体を簡便に製造できるブロック共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記の態様を有する。
[1] 2級以上の多官能チオール化合物の存在下に、第1のビニルモノマーをラジカル重合させてポリマーを得る第1工程と、
前記2級以上の多官能チオール化合物及び前記第1工程で得られた前記ポリマーの存在下に、第2のビニルモノマーをラジカル重合させる第2工程と、を含む、ブロック共重合体の製造方法。
[2] 前記2級以上の多官能チオール化合物の価数が2~100である、前記[1]のブロック共重合体の製造方法。
[3] 前記第1のビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸エステル及び芳香族ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上を含む、前記[1]又は[2]のブロック共重合体の製造方法。
[4] 前記第1のビニルモノマーの転化率が51%以上である、前記[1]~[3]のいずれかのブロック共重合体の製造方法。
[5] 前記第2のビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸エステル及び芳香族ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上を含み、かつ、前記第1のビニルモノマーと異なるビニルモノマーである、前記[1]~[4]のいずれかのブロック共重合体の製造方法。
[6] 前記第1工程において前記第1のビニルモノマーを重合させる前に一括で仕込み、かつ、前記第2工程において前記第2のビニルモノマーを重合させる前に一括で仕込む、前記[1]~[5]のいずれかのブロック共重合体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、様々なビニルモノマー種に適用でき、また様々なモノマー組成で重合を行うことができ、しかも所望の構造のブロック共重合体を簡便に製造できるブロック共重合体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例5におけるブロック共重合体のゲル透過クロマトグラフィー(GPC)クロマトグラムである。
比較例1におけるブロック共重合体のゲル透過クロマトグラフィー(GPC)クロマトグラムである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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