TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024113368
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018300
出願日2023-02-09
発明の名称粒子及びその用途
出願人松本油脂製薬株式会社
代理人
主分類C08L 33/02 20060101AFI20240815BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明の目的は、高温条件における難燃剤の保持性に優れ、触感に優れる成形体を製造可能な粒子を提供することである。
【解決手段】 (第一の形態の粒子)重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、前記重合体が重合性成分の重合体であり、前記重合性成分が下記単量体(A)と、下記単量体(B)及び下記単量体(F)のうちの少なくとも1つを含む、粒子。
単量体(A):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するカルボキシル基含有単量体
単量体(B):重合性炭素-炭素二重結合を1つと、前記カルボキシル基と反応する基を有する単量体
単量体(F):重合性炭素-炭素二重結合を少なくとも2つ有する単量体
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、
前記重合体が重合性成分の重合体であり、
前記重合性成分が下記単量体(A)と、下記単量体(B)及び下記単量体(F)のうちの少なくとも1つを含む、粒子。
単量体(A):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するカルボキシル基含有単量体
単量体(B):重合性炭素-炭素二重結合を1つと、前記カルボキシル基と反応する基を有する単量体
単量体(F):重合性炭素-炭素二重結合を少なくとも2つ有する単量体
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記重合性成分に占める前記単量体(A)の重量割合が5~90重量%であり、前記単量体(B)及び前記単量体(F)の重量割合の合計が0.01~50重量%である、請求項1に記載の粒子。
【請求項3】
前記重合性成分がさらに下記単量体(C)~(E)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の粒子。
単量体(C):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するニトリル系単量体
単量体(D):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体
単量体(E):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するスチレン系単量体
【請求項4】
重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、
温度200℃で10分間静置した際の難燃剤保持率が75重量%以上である、粒子。
【請求項5】
重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、
メチルエチルケトンによるゲル分率が50%以上である、粒子。
【請求項6】
前記難燃剤が、有機リン化合物、有機ハロゲン化合物、及び無機化合物から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1、2、4又は5に記載の粒子。
【請求項7】
請求項1、2、4又は5に記載の粒子と基材成分を含む、組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の組成物を成形してなる、成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子及びその用途に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、樹脂組成物に難熱性を付与するために、有機ハロゲン化合物や有機リン化合物等の難燃性化合物を部材に配合する手法が広く採用されている。
しかしながら、上記のような難燃剤は、加熱によって生じる分解ガスによって、周囲の金属材料が腐食したり、あるいは強い刺激臭が発生してしまう。また、難燃剤により樹脂材料が可塑化され、部材の機械的性質や熱的性質等の低下も問題となる。更に、難燃剤の経時的な部材表面へのブリードアウトによる難燃性の低下を防ぐために、難燃剤を多量に添加する必要がある。
このような樹脂組成物の難燃化における問題を解決するために、樹脂組成物を製造する際に、ハロゲン化合物やリン化合物からなる単量体を共重合体成分として導入し、樹脂組成物に内包することも検討されているが、得られる樹脂組成物に十分な難燃性を付与するためには、樹脂組成物に上記の難燃性共重合体成分を多量に添加する必要があり、結果として、部材が本来有する望ましい性質が失われることもある。
そこで、このような問題を解決するために、難燃剤を内包させた粒子を配合して、部材の難燃化を図る方法が提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1および2ではアクリロニトリル、メタクリル酸メチル等の単量体に難燃剤を溶解しこれを懸濁重合させて、難燃剤を内包したマイクロカプセルが例示されている。
さらに、特許文献3ではゼラチンもしくはゼラチン/アラビアゴム水溶液に難燃剤を均一に混合し、ついでpHを酸性にして冷却することで、難燃剤を内包したマイクロカプセルが例示されている。
また、特許文献4では常温で液状の難燃剤に多価イソシアネートを溶解し、このようにして得られた油相を水相中に油滴として分散させ、次いで、このエマルジョンの水相に多価アミンを加え、溶解させることによって、水相と油相との界面において多価イソシアネートと多価アミンの間で重付加反応させるか、又は上記エマルジョンを加温することによって、水相と油層との界面において多価イソシアネートと水との間で重付加反応させることで、難燃剤を内包したマイクロカプセル化難燃剤が例示されている。
また、特許文献5では微細な粉末とした難燃剤を水中に分散し、pHを3~7に保ちながらメラミン-ホルムアルデヒド樹脂もしくはその変成樹脂を滴下することで、難燃剤を内包したマイクロカプセルが例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭55-118988号公報
特開昭55-122075号公報
特開昭61-179241号公報
特開平7-26153号公報
特開昭52-119653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1~5で例示されるマイクロカプセルは耐熱性が十分ではなく、高温条件において内包する難燃剤がブリードアウトすることが確認された。さらに、そのマイクロカプセルを使用して成形体を製造する際に、マイクロカプセルから難燃剤の漏えいし、成形体のべたつきが発生するなど触感が損なわれることが確認された。
本発明の目的は、高温条件における難燃剤の保持性に優れ、触感に優れる成形体を製造可能な粒子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の粒子であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第一の態様の粒子は、重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、前記重合体が重合性成分の重合体であり、前記重合性成分が下記単量体(B)及び下記単量体(F)のうちの少なくとも1つを含むものである。
単量体(A):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するカルボキシル基含有単量体
単量体(B):重合性炭素-炭素二重結合を1つと、前記カルボキシル基と反応する基を有する単量体
単量体(F):重合性炭素-炭素二重結合を少なくとも2つ有する単量体
【0007】
本発明の第1の態様の粒子は、下記1)~2)のうちの少なくとも1つを満たすと好ましい。
1)前記重合性成分に占める前記単量体(A)の重量割合が5~90重量%であり、前記単量体(B)及び前記単量体(F)の重量割合の合計が0.01~50重量%である。
2)前記重合性成分がさらに下記単量体(C)~(E)のうちの少なくとも1つを含む。
単量体(C):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するニトリル系単量体
単量体(D):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体
単量体(E):重合性炭素-炭素二重結合を1つ有するスチレン系単量体
【0008】
さらに、本発明の第2の態様の粒子は、重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、温度200℃で10分間静置した際の難燃剤保持率が75重量%以上であるものである。
【0009】
また、本発明の第3の態様の粒子は、重合体を含む外殻と、それに内包される難燃剤とを含む粒子であって、メチルエチルケトンによるゲル分率が50%以上であるものである。
【0010】
本発明の粒子は、前記難燃剤が、有機リン化合物、有機ハロゲン化合物、及び無機化合物から選ばれる少なくとも1種を含むと好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

松本油脂製薬株式会社
ポリエステル系樹脂粒子及びその用途
1か月前
東ソー株式会社
延伸物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
4日前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ブロー成形体
4日前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
12日前
オムロン株式会社
電子部品
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
1日前
NOK株式会社
EPDM組成物
2か月前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
1か月前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
2か月前
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
2か月前
日本ポリプロ株式会社
プロピレン系重合体
1か月前
株式会社大阪ソーダ
ゴム加硫物の製造方法
1か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
4日前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
4日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
12日前
旭有機材株式会社
耐熱性重合体
1か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
12日前
国立大学法人信州大学
ポリマー
2か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸水性分散体
1か月前
東ソー株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物
2か月前
花王株式会社
情報処理システム
1か月前
オムロン株式会社
樹脂組成物、及び部品
14日前
東レ株式会社
被膜除去装置および被膜除去方法
12日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
26日前
ダイキン工業株式会社
硬化性組成物
2か月前
ダイキン工業株式会社
硬化性組成物
2か月前
花王株式会社
熱硬化性樹脂フォーム
2か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
13日前
学校法人 関西大学
光学材料
2か月前
東ソー株式会社
ガスバリア性を有する樹脂組成物
1か月前
本田技研工業株式会社
解重合システム
5日前
続きを見る