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公開番号2024112773
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2024003757
出願日2024-01-15
発明の名称ポリオレフィン微多孔膜
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 9/26 20060101AFI20240814BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
薄膜かつ高強度を有しながら、高透過性、シャットダウン特性及びメルトダウン特性に優れ、リチウムイオン二次電池のセパレータに用いた場合、高い出力特性と安全性を有するポリオレフィン微多孔膜の提供。
【解決手段】
膜厚が1μm以上7μm以下であり、130℃の熱風オーブン雰囲気で30分間熱処理した前後の膜厚収縮率をT(130)としたとき、T(130)の値が10%以上であり、140℃の熱風オーブン雰囲気で30分間熱処理した前後の膜厚収縮率をT(140)としたとき、T(140)-T(130)の値が20%以下であり、Thermomechanical Analyzer(TMA)の引張試験において、面内の少なくともいずれか1方向においてサンプル長が50%膨張する際の温度が、160℃以上であるポリオレフィン微多孔膜。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
膜厚が1μm以上7μm以下であり、130℃の熱風オーブン雰囲気で30分間熱処理した前後の膜厚収縮率をT(130)としたとき、T(130)の値が10%以上であり、140℃の熱風オーブン雰囲気で30分間熱処理した前後の膜厚収縮率をT(140)としたとき、T(140)-T(130)の値が20%以下であり、Thermomechanical Analyzer(TMA)の引張試験において、面内の少なくともいずれか1方向においてサンプル長が50%膨張する際の温度が、160℃以上であるポリオレフィン微多孔膜。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
突刺強度が60gf/(g/m

)以上である請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項3】
Thermomechanical Analyzer(TMA)の引張試験において、TDの最大収縮率が10%以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項4】
シャットダウン温度が125℃以上135℃以下である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項5】
メルトダウン温度が170℃以上190℃以下である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項6】
透気抵抗度が150sec/100cc以下であり、目付が2.0g/m

以上4.0g/m

以下である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項7】
少なくとも、ポリエチレンを含む第1層と、ポリプロピレン及びポリエチレンを含む第2層を有する三層構造である請求項1または2に記載の多層ポリオレフィン微多孔膜。
【請求項8】
ポリオレフィン微多孔膜全体におけるポリプロピレン含有量が4質量%以上8質量%以下である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項9】
ポリオレフィン微多孔膜の表面から厚さ方向に1μmの領域におけるポリプロピレンの含有量が0.5質量%以下である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項10】
前記第1層が、重量平均分子量(Mw)が60万以上180万以下のポリエチレンを含む層であり、前記第2層が、重量平均分子量(Mw)が60万以上180万以下のポリエチレン、および重量平均分子量(Mw)が100万以上のポリプロピレンを10質量%以上含む層である請求項7に記載の多層ポリオレフィン微多孔膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオレフィン微多孔膜に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
微多孔膜は、ろ過膜、透析膜などのフィルター、電池用や電解コンデンサー用のセパレータなどの種々の分野に用いられる。これらの中でも、ポリオレフィンを主成分とするポリオレフィン微多孔膜は、耐薬品性、絶縁性、機械的強度などに優れ、シャットダウン特性を有するため、近年、二次電池用セパレータとして広く用いられている。一方、二次電池、例えばリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いため、パーソナルコンピュータ、携帯電話などに用いる電池として広く使用されている。また、リチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用電源としても期待されている。
【0003】
近年、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度の高密度化に伴い、セパレータとして用いられるポリオレフィン微多孔膜の薄膜化が要求されている。特に、スマートフォン向けの電池は、高容量化及び快速充電の需要が高まっており、セセパレータの薄膜化及び高透過性を求められている。しかしながら、薄膜化及び高透過性を追求した場合、安全性の低下が懸念され、スマートフォン向け電池においては安全性が最も重要視されている。リチウムイオン二次電池の安全性に関する指標は種々あるが、中でもホットボックス安全性が重視されている。このような状況下、ホットボックス安全性を向上するため、十分な絶縁性と機械的強度、シャットダウン特性、メルトダウン特性を有するポリオレフィン微多孔膜を製造するため、種々の検討が行われている。
【0004】
特許文献1には、ポリエチレンからなる多層微多孔膜のシャットダウン温度、シャットダウン速度および表面の突起の大きさを特定することにより、電池の安全性及び塗布や電池作成などの加工性を確保する発明が開示されている。
【0005】
特許文献2には、ポリプロピレンとポリエチレンからなる微多孔膜について、樹脂種類、膜の積層構造、シャットダウン温度及びメルトダウン温度を特定することにより、電池安全性に加え、耐衝撃性を改善することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2015/146579号
国際公開第2019/093184号
特開2015-208893号公報
国際公開第2020/179294号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1および特許文献3に開示のポリオレフィン微多孔膜においては、薄膜7μm及び5μmの実施例があるものの、ポリプロピレンなどの耐熱性樹脂の添加がなく、Thermomechanical Analyzer(TMA)測定における160℃以上の高温での形状維持性がなく、安全性をより向上することが望ましい。
【0008】
特許文献2に開示のポリオレフィン微多孔膜においては、膜厚が9μm以上であり、ポリプロピレン添加による高メルトダウン温度を達成できたが、低強度であり、TMA測定における160℃以上の高温での形状維持性がなく、安全性をより向上することが望ましい。
【0009】
特許文献4に開示のポリオレフィン微多孔膜においては、膜厚が10μm以上であり、低温シャットダウンに達成したが、透気抵抗度が高く、ポリプロピレンなどの耐熱樹脂の添加もなく、通気性およびTMA測定における160℃以上の高温での形状維持性及がなく、レート特性および安全性をより向上することが望ましい。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みて、薄膜かつ高強度を有しながら、高透過性、シャットダウン特性及びメルトダウン特性に優れ、リチウムイオン二次電池のセパレータに用いた場合、高い出力特性と安全性を有するポリオレフィン微多孔膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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