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公開番号2024104521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-05
出願番号2023008778
出願日2023-01-24
発明の名称クロロプレンラテックス組成物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 11/02 20060101AFI20240729BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 湿潤状態における接着強度および安定性が良好であるクロロプレンラテックス組成物を提供する。
【解決手段】 カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、クロロプレンラテックス100重量部に対して、乳化能を有さないスルホン酸のアルカリ金属塩0.7~1.9重量部、およびpH調節剤として乳酸、プロピオン酸、グリセリン酸、グルコン酸のうち1種類以上を含み、pHが6.0~10.5であることを特徴とするクロロプレンラテックス組成物を用いる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
乳化剤としてカルボン酸のアルカリ金属塩を含む、クロロプレンラテックスに含まれるクロロプレン重合体及び/又はクロロプレン共重合体100重量部に対して、乳化能を有さないスルホン酸のアルカリ金属塩0.7~1.9重量部、およびpH調節剤として乳酸、プロピオン酸、グリセリン酸及びグルコン酸からなる群より選ばれる1種類以上を含み、pHが6.0~10.5である、クロロプレンラテックス組成物。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
乳化能を有さないスルホン酸のアルカリ金属塩が、ナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩とホルマリンの縮合物および/またはスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩とメタクリル酸のアルカリ金属塩の共重合体である、請求項1に記載のクロロプレンラテックス組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のクロロプレンラテックス組成物を含有する、接着剤組成物。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のクロロプレンラテックス組成物を被着体に塗布し、未乾燥状態で接合し、接着する接着方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クロロプレンラテックス組成物に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
クロロプレンゴム等をベースとした溶剤系接着剤は、その良好な作業性や接着物性から各種用途に用いられてきた。しかし、使用される有機溶剤は地球環境や作業者の健康に悪影響を与え、時には作業場の火災等を引き起こす危険性を有している。そのため、ラテックス系接着剤による水系化が検討されている。
【0003】
接着剤用のクロロプレンラテックスとしては、各種の物が知られている。(例えば、特許文献1~3および非特許文献1参照。)
これらは溶剤系の接着剤と同様に、接着剤を塗布・乾燥後に貼り合わせる事を想定したものであり、未乾燥では接着できない。しかし、水は溶剤と比較すると乾燥速度が遅いため、乾燥待ち時間延長による作業効率の低下が問題となる。
【0004】
そこで、未乾燥の湿潤状態にて接着を可能とする手法が考えられている。湿潤状態での接着物性を向上したクロロプレンラテックスとしては各種のものが知られている(例えば、特許文献4~特許文献6参照。)。
【0005】
これらの技術では、pHを調節しラテックスを不安定化することで塗布時にゴムを析出し易くして湿潤状態における接着物性を向上させる。そのため、初期の接着物性を高くするために不安定化の度合いを厳しくすると接着剤が不安定となり過ぎ、スプレー詰りが生じたり、接着剤自体が保管中に固化してしまう。
【0006】
そのため、適度に不安定化する事が必要であるが、安定性を確保すると、それに伴い接着物性が低下するため、接着物性と、安定性の両立が難しいという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-287360号公報
特開平9-31429号公報
特開平11-158327号公報
特開2001-49043号公報
特開2004-59895号公報
特開2008-138172号公報
【非特許文献】
【0008】
JETI Vol.44 No.12(88頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこの問題点に鑑みてなされたものであり、湿潤状態における接着強度および安定性が良好であるクロロプレンラテックス組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、このような背景の下、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、カルボン酸のアルカリ金属塩を有する乳化剤、スルホン酸のアルカリ金属塩および乳酸、プロピオン酸、グリセリン酸、グルコン酸のうち1種類以上含み、そのpHが6.0~10.5であるクロロプレンラテックス組成物を用いることで、湿潤状態における接着強度と安定性を両立可能であることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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