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公開番号
2024176757
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023095539
出願日
2023-06-09
発明の名称
デバイス
出願人
国立大学法人東海国立大学機構
,
東ソー株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20241212BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】表面に存在する突起の強度が高く、かつ、細胞外小胞の捕捉効率が高いデバイスを提供すること。
【解決手段】支持基材と、前記支持基材上に形成されたコーティング層とを備え、前記コーティング層が、ポリマー層と、異形粒子とを含み、前記異形粒子が前記ポリマー層への埋没部位と、前記ポリマー層からの露出部位とを有し、前記ポリマー層からの露出部位によって前記コーティング層の前記支持基材とは反対側の面上に突起が形成されている、デバイス。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
支持基材と、前記支持基材上に形成されたコーティング層とを備え、
前記コーティング層が、ポリマー層と、異形粒子とを含み、
前記異形粒子が前記ポリマー層への埋没部位と、前記ポリマー層からの露出部位とを有し、
前記ポリマー層からの露出部位によって前記コーティング層の前記支持基材とは反対側の面上に突起が形成されている、デバイス。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記異形粒子の長径が0.1~100μmであり
前記異形粒子の短径が0.01~10μmであり、
前記異形粒子の短径に対する前記異形粒子の長径の比が2.0以上である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記異形粒子の長径に対する前記突起の高さの比が0.10~0.95である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記コーティング層を前記突起が存在する側から見たとき、前記コーティング層全体に対する突起が存在する領域の面積の割合が10%以上である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ポリマー層への埋没部位を有しない前記異形粒子の粒子数が前記異形粒子の全粒子数の50%以下である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記支持基材の前記コーティング層側の面から前記突起の頂点までの前記支持基材の面外方向の長さが前記異形粒子の長径以下である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項7】
前記突起が一方向に配向している、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項8】
前記異形粒子の材質が、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化アルミナ、酸化イットリア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、シリコンカーバイド、金、銀、カーボン、窒化シリコン及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項9】
前記異形粒子が、少なくとも前記埋没部位において、シランカップリング剤で表面改質されており、
前記シランカップリング剤の溶解度パラメータと前記ポリマー層の溶解度パラメータとの差が5以下である、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項10】
前記突起が、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリア、酸化スズ、酸化アルミナ、シリカ、酸化インジウム及び酸化インジウムスズからなる群より選択される群より選択される少なくとも1種を含有する被覆層によって被覆されている、請求項1又は2に記載のデバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
尿及び血液等の体液を用いた疾病検査はリキッドバイオプシーと呼ばれ、新たな検査手法として注目されている。中でも細胞が放出する細胞外小胞は、がん等の早期診断マーカーとして機能するmicroRNA(microribonucleic acid;以下、「miRNA」と記載することがある。)を内包しており、細胞外小胞を捕集する技術が求められている。
【0003】
既存の細胞外小胞分離手法には、超遠心分離法や、凝集試薬法等が知られている。最も一般的に用いられている超遠心分離法は、数十mLのサンプル量及び4~5時間の分離時間が必要であり、また、回収率も5~25%程度で効率的に細胞外小胞を分離することが難しいという問題がある。凝集試薬法は、対象サンプルに凝集試薬を滴下し静置する簡便な手法である一方、分離には長時間の静置が必要であり、また、遠心機の使用、粒径の変化や粒子数の減少、マーカータンパク量の減少が生じること等の問題点がある。
【0004】
上記問題点を解決するため、チップのマイクロ流路内に形成したナノワイヤを用いて、少量の体液や培養上清液から細胞外小胞をナノワイヤに吸着させることで、細胞外小胞由来miRNAを高効率に抽出する方法が報告されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6606786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
表面に突起を形成すると細胞外小胞が回収しやすくなる一方、従来の突起を有するデバイスでは、突起の強度において改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、表面に存在する突起の強度が高く、かつ、細胞外小胞の捕捉効率が高いデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定形状の異形粒子の一部位をポリマー層に埋没させたコーティング層を有するデバイスによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の各態様は以下に示す[1]~[14]である。
[1]
支持基材と、前記支持基材上に形成されたコーティング層とを備え、前記コーティング層が、ポリマー層と、異形粒子とを含み、前記異形粒子が前記ポリマー層への埋没部位と、前記ポリマー層からの露出部位とを有し、前記ポリマー層からの露出部位によって前記コーティング層の前記支持基材とは反対側の面上に突起が形成されている、デバイス。
[2]
前記異形粒子の長径が0.1~100μmであり、前記異形粒子の短径が0.01~10μmであり、前記異形粒子の短径に対する前記異形粒子の長径の比が2.0以上である、[1]に記載のデバイス。
[3]
前記異形粒子の長径に対する前記突起の高さの比が0.10~0.95である、[1]又は[2]に記載のデバイス。
[4]
前記コーティング層を前記突起が存在する側から見たとき、前記コーティング層全体に対する突起が存在する領域の面積の割合が10%以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のデバイス。
[5]
前記ポリマー層への埋没部位を有しない前記異形粒子の粒子数が前記異形粒子の全粒子数の50%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のデバイス。
[6]
前記支持基材の前記コーティング層側の面から前記突起の頂点までの前記支持基材の面外方向の長さが前記異形粒子の長径以下である、[1]~[5]のいずれかに記載のデバイス。
[7]
前記突起が一方向に配向している、[1]~[6]のいずれかに記載のデバイス。
[8]
前記異形粒子の材質が、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化アルミナ、酸化イットリア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、シリコンカーバイド、金、銀、カーボン、窒化シリコン及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、[1]~[7]のいずれかに記載のデバイス。
[9]
前記異形粒子が、少なくとも前記埋没部位において、シランカップリング剤で表面改質されており、前記シランカップリング剤の溶解度パラメータと前記ポリマー層の溶解度パラメータとの差が5以下である、[1]~[8]のいずれかに記載のデバイス。
[10]
前記突起が、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリア、酸化スズ、酸化アルミナ、シリカ、酸化インジウム及び酸化インジウムスズからなる群より選択される群より選択される少なくとも1種を含有する被覆層によって被覆されている、[1]~[9]のいずれかに記載のデバイス。
[11]
前記突起が、カチオン性ポリマーを含有する被覆層によって被覆されている、[1]~[10]のいずれかに記載のデバイス。
[12]
当該デバイスが、前記コーティング層の前記支持基材とは反対の面側に1又は複数の貫通孔を有する被覆基材を更に備え、前記貫通孔の少なくとも一つによって生体試料を添加するための空間が形成されている、[1]~[11]のいずれかに記載のデバイス。
[13]
当該デバイスが、前記コーティング層と前記被覆基材との間に中間層を更に備え、前記中間層が、前記コーティング層と前記被覆基材とを接着する領域と、前記生体試料を輸送する流路を形成する内部空間と、を含む[12]に記載のデバイス。
[14]
生体試料捕集用である、[1]~[13]のいずれかに記載のデバイス。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表面に存在する突起の強度が高く、かつ、細胞外小胞の捕捉効率が高いデバイスを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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