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公開番号2024177063
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024048784
出願日2024-03-25
発明の名称窒化ガリウムの粉末及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C01B 21/06 20060101AFI20241212BHJP(無機化学)
要約【課題】
従来の窒化ガリウムの粉末と比べ、成形密度の高い成形体が得られる窒化ガリウムの粉末、その製造方法及びこれを使用する焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
酸素含有量が0.5at%以下の窒化ガリウムの粉末であり、なおかつ、該粉末8gを、10mm×40mmの直方体状の金型に充填し、圧力100MPaで一軸加圧成形した場合における電気抵抗率が1.0×107Ω・cm以下である、窒化ガリウムの粉末。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸素含有量が0.5at%以下の窒化ガリウムの粉末であり、なおかつ、該粉末8gを、10mm×40mmの直方体状の金型に充填し、圧力100MPaで一軸加圧成形した場合における電気抵抗率が1.0×10

Ω・cm以下である、窒化ガリウムの粉末。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記窒化ガリウムが、窒素欠陥を有する窒化ガリウムである請求項1に記載の粉末。
【請求項3】
軽装嵩密度が1.00g/mL以上1.85g/mL以下である請求項1又は2に記載の粉末。
【請求項4】
平均粒子径が1μm以上150μm以下である請求項1又は2に記載の粉末。
【請求項5】
面積90%径に対する面積10%径が、0.01以上0.45以下である請求項1又は2に記載の粉末。
【請求項6】
窒化ガリウムの粉末を、不活性ガス流通雰囲気、900℃以上1300℃以下で熱処理する熱処理工程、を有する請求項1に記載の粉末の製造方法。
【請求項7】
前記窒化ガリウムの粉末が、金属ガリウムの窒化処理により得られた状態の窒化ガリウムの粉末である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記不活性ガス流通雰囲気が、アルゴン及び窒素の少なくともいずれかを含むガスを流通させた雰囲気である、請求項6又は7に記載の製造方法。
【請求項9】
不活性ガスの流通速度が500mL/分以上5000mL/分以下である、請求項6又は7に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の粉末を成形し成形体を得る工程、及び、成形体を焼成する焼成工程、を有する窒化ガリウムの焼結体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化ガリウムの粉末、特にスパッタリングターゲットの前駆体として適した窒化ガリウムの粉末に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、窒化ガリウム(GaN)の焼結体は、窒化ガリウムの粉末の成形及び焼成(焼結)を同時に行うホットプレス処理等の加圧焼成で作製されていた。加圧焼成は大掛かりな装置を必要とし、また、得られる窒化ガリウムの焼結体の形状が制限される。そのため、加圧焼成によることなく、窒化ガリウムの焼結体を製造する方法が求められている。しかしながら、窒化ガリウムは成形性が低く、焼成に先立ち成形すること(圧粉体とすること)自体が困難であった。そのため、焼成に先立ち成形体を与えうる窒化ガリウムの粉末が検討されている。例えば、非特許文献1では、ジェットミルにより粉砕して粉末の粒径を制御することにより、窒化ガリウムの成形体が得られることが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Journal of Crystal Growth 208 (2000) 100-106
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1で開示された窒化ガリウムの粉末は成形することができたが、得られる成形体は相対密度が60%と低く、さらに、成形体がへき開するため成形体として安定した形状を保持することが困難であった。
【0005】
本開示は、従来の窒化ガリウムの粉末と比べ、成形密度の高い成形体が得られる窒化ガリウムの粉末、その製造方法及びこれを使用する焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示では、加圧焼成によることなく、スパッタリングターゲットに適した窒化ガリウムの焼結体を得るため、焼成に先立ち、窒化ガリウムの成形体を作製することについて検討した。その結果、粉末の電気特性に着目し、これを特定の範囲に制御することで、成形密度の高い成形体が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は特許請求の範囲の記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] 酸素含有量が0.5at%以下の窒化ガリウムの粉末であり、なおかつ、該粉末8gを、10mm×40mmの直方体状の金型に充填し、圧力100MPaで一軸加圧成形した場合における電気抵抗率が1.0×10

Ω・cm以下である、窒化ガリウムの粉末。
[2] 前記窒化ガリウムが、窒素欠陥を有する窒化ガリウムである上記[1]に記載の粉末。
[3] 軽装嵩密度が1.00g/mL以上1.85g/mL以下である上記[1]又は[2]に記載の粉末。
[4] 平均粒子径が1μm以上150μm以下である上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の粉末。
[5] 面積90%径に対する面積10%径が、0.01以上0.45以下である上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の粉末。
[6] 窒化ガリウムの粉末を、不活性ガス流通雰囲気、900℃以上1300℃以下で熱処理する熱処理工程、を有する上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の粉末の製造方法。
[7] 前記窒化ガリウムの粉末が、金属ガリウムの窒化処理により得られた状態の窒化ガリウムの粉末である、上記[6]の製造方法。
[8] 前記不活性ガス流通雰囲気が、アルゴン及び窒素の少なくともいずれかを含むガスを流通させた雰囲気である、上記[6]又は[7]に記載の製造方法。
[9] 不活性ガスの流通速度が500mL/分以上5000mL/分以下である、上記[6]乃至[8]のいずれかひとつに記載の製造方法。
[10] 上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の粉末を成形し成形体を得る工程、及び、成形体を焼成する焼成工程、を有する窒化ガリウムの焼結体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、従来の窒化ガリウムの粉末と比べ、成形密度の高い成形体が得られる窒化ガリウムの粉末、その製造方法及びこれを使用する焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の粉末について、実施形態の一例を示しながら説明する。なお、本開示において、「at%」は「atm%」と同義であり、原子数基準の割合を表す単位である。また、本開示には、本明細書で開示した各構成及びパラメータの任意の組合せを含むものとし、また、本明細書で開示した値の上限及び下限の任意の組合せの範囲も本開示に含まれるものとする。
【0010】
本実施形態の粉末は、酸素含有量が0.5at%以下の窒化ガリウムの粉末であり、なおかつ、該粉末8gを、10mm×40mmの直方体状の金型に充填し、圧力100MPaで一軸加圧成形した場合における電気抵抗が1.0×10

Ω・cm以下である、窒化ガリウムの粉末、である。
(【0011】以降は省略されています)

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