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公開番号2025087375
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201976
出願日2023-11-29
発明の名称アンモニア改質燃焼システム
出願人株式会社タクマ
代理人個人
主分類C01B 3/04 20060101AFI20250603BHJP(無機化学)
要約【課題】例えば、運転開始段階や運転中の運転条件の変化等によって未分解のアンモニアガスが燃焼器に導入される状況でも、燃焼器での燃焼を安定化させることができるアンモニア改質燃焼システムを提供する。
【解決手段】アンモニアガス供給装置31によって供給されるアンモニアガスと改質用空気供給装置34によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用してアンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器32と、改質器32によって生成される改質ガスと燃焼用空気供給装置35によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器33と、燃焼器33に可燃性ガス及び/又は酸化剤ガスを供給する燃焼促進ガス供給装置100とを備えるものとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器に可燃性ガス及び/又は酸化剤ガスを供給する燃焼促進ガス供給装置と、
を備えるアンモニア改質燃焼システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記燃焼器の燃焼温度、前記改質ガスのガス温度、及び前記改質ガスに含まれる酸素の濃度のうちの少なくとも一つに基づいて、前記可燃性ガス及び/又は前記酸化剤ガスの供給量を制御する燃焼促進ガス供給量制御手段を備える請求項1に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項3】
前記可燃性ガス及び/又は前記酸化剤ガスは、燃焼施設において排ガスとの熱交換で得られた熱を利用して発電した電力により水を電気分解して生成された水素ガス及び/又は酸素ガスである請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項4】
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器に付設されるパイロットバーナと、
前記パイロットバーナに可燃性ガスを供給する可燃性ガス供給装置と、
を備えるアンモニア改質燃焼システム。
【請求項5】
前記燃焼器の燃焼温度に基づいて、前記可燃性ガスの供給量を制御する可燃性ガス供給量制御手段を備える請求項4に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項6】
前記燃焼器に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置を備える請求項4に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項7】
前記燃焼器の燃焼温度に基づいて、前記酸化剤ガスの供給量を制御する酸化剤ガス供給量制御手段を備える請求項6に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項8】
前記可燃性ガスは、燃焼施設において排ガスとの熱交換で得られた熱を利用して発電した電力により水を電気分解して生成された水素ガスである請求項4~7の何れか一項に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項9】
前記酸化剤ガスは、燃焼施設において排ガスとの熱交換で得られた熱を利用して発電した電力により水を電気分解して生成された酸素ガスである請求項6又は7に記載のアンモニア改質燃焼システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、廃棄物燃焼炉においては、炉の運転の立ち上げ用燃料として、都市ガスや灯油等の化石燃料が使用されている。近年、脱炭素化に向けて、化石燃料からカーボンフリー燃料への転換が求められている。カーボンフリー燃料として、水素やアンモニアが注目されており、その普及に向けた動きが加速している。
【0003】
水素は貯蔵が難しいとされるが、アンモニアは比較的容易に貯蔵が可能であることから、その導入が期待されている。ただ、アンモニアは燃焼性が劣るため、アンモニアを改質して燃焼させる技術の開発が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
特許文献1に記載の燃焼装置においては、アンモニアガスが導入される改質器の内部に、アンモニアガスを水素ガスと窒素ガスとに分解させる触媒を収容した触媒収容部が設けられるとともに、触媒によるアンモニアガスの分解作用を活性化させるための加熱手段としてのヒーターが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-15464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された燃焼装置において、運転開始段階では、ヒーターによる触媒の加熱が不十分であり、触媒によるアンモニアガスの分解作用が不足するため、触媒で分解されずにそのまま触媒収容部を通過した未分解のアンモニアガスが燃焼管(燃焼器)に導入されてしまい、燃焼管において燃焼不良が起こるという問題があった。また、運転中においても、運転条件の変化等によってアンモニアガスの分解が滞ることがあり、未分解のアンモニアガスが燃焼管に導入されて燃焼管での燃焼が安定しない場合がある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、例えば、運転開始段階や運転中の運転条件の変化等によって未分解のアンモニアガスが燃焼器に導入される状況でも、燃焼器での燃焼を安定化させることができるアンモニア改質燃焼システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明に係るアンモニア改質燃焼システムの特徴構成は、
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器に可燃性ガス及び/又は酸化剤ガスを供給する燃焼促進ガス供給装置と、
を備えることにある。
【0009】
本構成のアンモニア改質燃焼システムによれば、例えば、運転開始段階や運転中の運転条件の変化等によってアンモニアガスが改質器で分解しきれずに、未分解のアンモニアガスが改質器から燃焼器に導入される状況において、燃焼器に可燃性ガス及び/又は酸化剤ガスが供給される。可燃性ガスが燃焼器に供給されると、可燃性ガスが燃焼し、燃焼した可燃性ガスからアンモニアガスに着火されるので、燃焼器での燃焼が安定する。また、酸化剤ガスが燃焼器に供給されると、燃焼器での支燃性ガス量が相対的に増加するので、燃焼器での燃焼が安定する。さらに、酸化剤ガス及び可燃性ガスの両方が燃焼器に供給されると、相乗効果によって燃焼器での燃焼がより安定する。従って、運転開始段階や運転中の運転条件の変化等によって未分解のアンモニアガスが燃焼器に導入される状況でも、燃焼器での燃焼を安定化させることができる。
【0010】
本発明に係るアンモニア改質燃焼システムにおいて、
前記燃焼器の燃焼温度、前記改質ガスのガス温度、及び前記改質ガスに含まれる酸素の濃度のうちの少なくとも一つに基づいて、前記可燃性ガス及び/又は前記酸化剤ガスの供給量を制御する燃焼促進ガス供給量制御手段を備えることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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