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公開番号2025089862
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204785
出願日2023-12-04
発明の名称シリカ粉末、樹脂組成物、及び基板。
出願人株式会社トクヤマ
代理人
主分類C01B 33/18 20060101AFI20250609BHJP(無機化学)
要約【課題】
高周波数帯での誘電正接の周波数依存性が小さいシリカ粉末を提供すること。
【解決手段】
シリカ粉末を30体積%の割合でポリプロピレン樹脂に練り込んで得られた試験用組成物を厚さ0.35mm~0.45mmのシート状に成形し、共振器法にて該シート誘電正接を測定したときに、周波数10GHzで測定した誘電正接tanδ10と、周波数91GHzで測定した誘電正接tanδ91との比tanδ91/tanδ10が1.6以下であることを特徴とする、シリカ粉末。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリカ粉末であって、
前記シリカ粉末を30体積%の割合でポリプロピレン樹脂に練り込んで得られた試験用組成物を厚さ0.35mm~0.45mmのシート状に成形し、共振器法にて該シート誘電正接を測定したときに、周波数10GHzで測定した誘電正接tanδ
10
と、周波数91GHzで測定した誘電正接tanδ
91
との比tanδ
91
/tanδ
10
が1.6以下であることを特徴とする、シリカ粉末。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記シリカ粉末を30体積%の割合でポリプロピレン樹脂に練り込んで得られた試験用組成物を厚さ0.35mm~0.45mmのシート状に成形し、共振器法にて該シートの比誘電率を測定したときに、周波数10GHzで測定した比誘電率が3.0以下である、請求項1記載のシリカ粉末。
【請求項3】
レーザー回折法によって測定されたメジアン径D50が0.05~10μm、窒素吸着法によって測定された比表面積が0.5~50m

/gである、請求項1記載のシリカ粉末。
【請求項4】
請求項1~3いずれか一項に記載のシリカ粉末と、樹脂とを含む、樹脂組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の樹脂組成物又はその硬化物を含む基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はシリカ粉末、樹脂組成物、及び基板に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂にシリカ粉末を充填した樹脂組成物は、基板用途、半導体封止用途、プリント配線板の絶縁層用途などの広く利用されている。近年では電子機器や情報端末の高性能化や高速通信化に伴い、基板、半導体用封止材、絶縁層用材料などの誘電特性を制御するために、樹脂組成物の誘電正接を制御することが必要となってきている。樹脂組成物の低誘電正接化のための一つの手段として、充填されるシリカ粉末の誘電正接を制御することが考えられ、様々な検討が行われている。
【0003】
例えば特許文献1は、誘電正接が非常に小さいシリカ粉体と、それを含む樹脂組成物を提供することを目的としたものであり、周波数10GHzで測定した誘電正接が0.0005以下である低誘電シリカ粉体が開示されている。
【0004】
例えば特許文献2は、誘電正接が十分に小さく、樹脂組成物との混合性に優れたシリカ粉末を提供することを目的としたものであり、周波数1GHzで測定した誘電正接が0.020以下であるシリカ粉末が開示されている。
【0005】
特許文献1、2では、シリカ粉末の表面のシラノール基(Si-OH)を少なくすることで、シリカ粉末の低誘電正接化ができることが記載されている。シラノール基を少なくする手段としては、シリカ粉末を高温処理したり、表面処理をしたり、粒径や比表面積を制御したりすることが挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-187714号公報
WO2023/008290号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年では、beyond5Gや6Gなどの通信技術の発展により、基板用途、半導体封止用途、プリント配線板の絶縁層用途などに使われる樹脂組成物において、数十GHz帯以上の高周波数帯での誘電特性も重視され始めている。このように使用される周波数帯が多岐にわたる場合、周波数によって誘電特性が変わると、機器の設計が複雑になるため、広い周波数において誘電特性の挙動が大きく変化しないことが好ましい。
【0008】
しかし、上記のように、10GHz帯以下で誘電正接が低いシリカ粉末は公知であるが、数十GHz帯以上の高周波数帯での誘電特性の挙動が十分に検討されているとは言えない。特に、一般にシリカ粉末の誘電正接は周波数依存性があり、周波数が大きくなるにつれて誘電正接も大きくなってしまうが、数十GHz帯以上の高周波数帯での周波数依存性に着目した検討はされているとは言えない。実際に、既存のシリカ粉末の例として、火炎溶融法で製造されたため表面シラノール基が少ないエクセリカSE-8(トクヤマ製)や、表面処理が施されていて表面シラノール基が少ないサンシールSP-10M(トクヤマ製)について、高周波数帯での誘電特性を評価すると、本願参考例で示すように、91GHzでの誘電正接が10GHzでの誘電正接の約2倍の値であり、誘電正接の周波数依存性が比較的大きいものである。
【0009】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、高周波数帯での誘電正接の周波数依存性が小さいシリカ粉末を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討を行った結果、既存のシリカ粉末と比較して、周波数10GHzで測定した誘電正接と周波数91GHzで測定した誘電正接の差が小さいシリカ粉末を得ることに成功した。
(【0011】以降は省略されています)

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