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公開番号
2025104880
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223036
出願日
2023-12-28
発明の名称
二酸化塩素発生方法
出願人
株式会社カーリット
代理人
弁理士法人 井手・小野国際特許事務所
主分類
C01B
11/02 20060101AFI20250703BHJP(無機化学)
要約
【課題】触媒や次亜塩素酸塩を用いることない溶液中での二酸化塩素の発生方法およびこれまで腐食性や安全性の面で優れる中性付近~塩基性条件において亜塩素酸ナトリウムでは困難であった光照射による、効率的な二酸化塩素の発生方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される亜塩素酸塩を含み、pH6以上に調整された水溶液に、紫外光を含む光を照射することを特徴とする二酸化塩素の発生方法。
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(式(1)中、R
11
、R
21
、R
31
、およびR
41
は、それぞれアルキル基であり、エーテル結合、ケトン(カルボニル基)、エステル結合、若しくはアミド結合、または芳香環が含まれていてもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される亜塩素酸塩を含み、pH6以上に調整された水溶液に、紫外光を含む光を照射することを特徴とする二酸化塩素の発生方法。
TIFF
2025104880000008.tif
51
168
(前記式(1)中、R
11
、R
21
、R
31
、およびR
41
は、それぞれアルキル基であり、エーテル結合、ケトン(カルボニル基)、エステル結合、若しくはアミド結合、または芳香環が含まれていてもよく、R
11
、R
21
、R
31
、およびR
41
は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、R
11
、R
21
、R
31
、またはR
41
には、電子求引性基が少なくとも一つ含まれる。)
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記亜塩素酸塩の電子求引性基がヒドロキシ基である請求項1記載の二酸化塩素の発生方法。
【請求項3】
前記亜塩酸塩のR
11
、R
21
、R
31
、またはR
41
のアルキル基において、前記式(1)中の窒素原子に結合した炭素原子を1番目の炭素原子とし、1番目の炭素原子に結合した炭素原子を2番目の炭素原子とし、2番目の炭素原子に結合した炭素原子を3番目の炭素原子とし、3番目の炭素原子に結合した炭素原子を4番目の炭素原子とした場合に、1~4番目のいずれかの炭素原子に前記電子求引性基が結合している請求項1または請求項2記載の二酸化塩素の発生方法。
【請求項4】
前記式(1)で表される亜塩素酸塩が亜塩素酸2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムである請求項1または請求項2記載の二酸化塩素の発生方法。
【請求項5】
前記水溶液のpHが25℃において6~11である請求項1記載の二酸化塩素の発生方法。
【請求項6】
前記照射する光の波長が、200nm以上500nm以下である請求項1記載の二酸化塩素の発生方法。
【請求項7】
前記照射する光の波長が、254nmまたは365nmである請求項1記載の二酸化塩素の発生方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜塩素酸塩水溶液に光を照射することにより二酸化塩素を生じさせる二酸化塩素発生方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
二酸化塩素(ClO
2
)は常温、常圧では強い酸化力を有する気体であり、気体での利用だけでなく、水等の溶媒に溶解させて、殺菌剤、消毒剤、防カビ剤、消臭剤、漂白剤、種々の酸化剤などに広く利用されている。
【0003】
しかしながら二酸化塩素は非常に不安定であり、高濃度の二酸化塩素ガスは爆発性を有するため、実際に使用する場所で二酸化塩素ガスを発生させる方法がとられている。
【0004】
一般的な二酸化塩素の発生方法は、亜塩素酸ナトリウムをはじめとする金属亜塩素酸塩類に酸を加える方法が最も一般的である。それ以外にも、特許文献1や2のように金属亜塩素酸塩に触媒や次亜塩素酸塩を添加する方法などがあげられる。さらに、特許文献3のように酸を加えた金属亜塩素酸塩に光を照射する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-109196号公報
特開平1-319408号公報
特開平4-300201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
溶液を用いて二酸化塩素を発生させる方法としては、亜塩素酸ナトリウムをはじめとする金属亜塩素酸塩類の水溶液に酸や触媒、次亜塩素酸塩等を使用している。上記特許文献1では、金属亜塩素酸塩溶液にアンモニウム塩を使用したラジカル発生触媒を、特許文献2では、金属亜塩素酸塩溶液に金属次亜塩素酸塩の水溶液を添加して二酸化塩素を発生させている。しかし、特許文献1と2では、触媒や次亜塩素酸塩の添加が必要であり、反応の制御が難しいため、二酸化塩素が反応初期に大量に発生してしまう問題がある。
【0007】
特許文献3では、金属亜塩素酸塩の水溶液にpH緩衝剤を添加し、酸性条件で紫外線を照射して二酸化塩素を発生させている。しかし、金属亜塩素酸塩の水溶液に紫外線を照射する方法は二酸化塩素の発生効率が低く、酸性条件に限られ、酸性条件であると、腐食性や安全性の面で問題がある。また、特許文献3では、金属亜塩素酸塩として亜塩素ナトリウムを用いた場合、中性~塩基性領域において二酸化塩素の発生効率が低下する実施例が述べられていた。
【0008】
従って、本発明の課題は、触媒や次亜塩素酸塩を用いることない溶液中での二酸化塩素の発生方法を提供することである。また、これまで腐食性や安全性の面で優れる中性付近~塩基性条件において亜塩素酸ナトリウムでは困難であった光照射による、効率的な二酸化塩素の発生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の亜塩素酸塩を含む水溶液に紫外光を含む光を照射することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、以下の内容の本発明を完成した。
【0010】
[1] 下記式(1)で表される亜塩素酸塩を含み、pH6以上に調整された水溶液に、紫外光を含む光を照射することを特徴とする二酸化塩素の発生方法。
TIFF
2025104880000001.tif
55
168
(前記式(1)中、R
11
、R
21
、R
31
、およびR
41
は、それぞれアルキル基であり、エーテル結合、ケトン(カルボニル基)、エステル結合、若しくはアミド結合、または芳香環が含まれていてもよく、R
11
、R
21
、R
31
、およびR
41
は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、R
11
、R
21
、R
31
、またはR
41
には、電子求引性基が少なくとも一つ含まれる。)
[2] 前記亜塩素酸塩の電子求引性基がヒドロキシ基である[1]記載の二酸化塩素の発生方法。
[3] 前記亜塩酸塩のR
11
、R
21
、R
31
、またはR
41
のアルキル基において、前記式(1)中の窒素原子に結合した炭素原子を1番目の炭素原子とし、1番目の炭素原子に結合した炭素原子を2番目の炭素原子とし、2番目の炭素原子に結合した炭素原子を3番目の炭素原子とし、3番目の炭素原子に結合した炭素原子を4番目の炭素原子とした場合に、1~4番目のいずれかの炭素原子に前記電子求引性基が結合している[1]または[2]記載の二酸化塩素の発生方法。
[4] 前記式(1)で表される亜塩素酸塩が亜塩素酸2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムである[1]~[3]の何れか1つに記載の二酸化塩素を発生させる方法。
[5] 前記水溶液のpHが25℃においてpH6~11である[1]~[4]の何れか1つに記載の二酸化塩素を発生させる方法。
[6] 前記照射する光の波長が、200nm以上500nm以下である[1]~[5]の何れか1つに記載の二酸化塩素を発生させる方法。
[7]前記照射する光の波長が、254nmまたは365nmである[1]~[6]の何れか1つに記載の二酸化塩素を発生させる方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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